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リサーチペーパー 第25号
タイトル
若年男女の非正規・無業経験と正規職就業に関する分析
著者 (原稿執筆時の所属)
水落 正明 (三重大学人文学部准教授)
永瀬 伸子 (お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授)
刊行年月
2011年1月
要旨
本稿では、1988年から2008年までの『労働力調査特別調査』及び『労働力調査』特定調査票の個票データを用いて、若年男女の非正規・無業経験、正規職就業に関する分析を行った。分析の結果、主に以下のことが分かった。@非正規・無業経験について、以前は男女とも最終学歴でそれほど差はなかったが、近年にかけて学歴間の差が大きくなり、高校以下の経験率の上昇が顕著であることが分かった。Aこうした非正規・無業経験者のうち、正規職に移行できた確率は、男女とも以前に比べて学歴間の差が減少しつつあることが分かった。B非正規・無業経験からの正規職移行では、大学・大学院卒男性の移行確率が近年にかけて大きく減少していることが明らかになった。
キーワード:非正規就業・無業経験、正規職への移行、サンプル・セレクション・プロビット