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おもしろ統計分析 統計で振り返る・サッカーW杯2010

ルイ君

 スペインの初優勝で幕を閉じたサッカーワールドカップ2010南アフリカ大会。日本代表"サムライブルー"の活躍がずいぶんと昔のことのように思えない?大会が終わったと思ったら、あっという間に夏休みがやってきたから、「いつか落ち着いたら冷静に大会を振り返ってみよう」なんて考えていた人がいるかもしれないね。そんな人はこちら。

 ワールドカップの期間中、新聞には毎日いろいろなデータが載っていたのを見たんじゃないかな。シュート数、反則数、ボール支配率、選手の走行距離…あの頃の新聞を引っ張り出そうにも、もうリサイクルに回されちゃったかもしれないし、新聞には載っていないもっとくわしいデータを分析してみたい人だっているはずだよね。

 実は、あのころの新聞をひっくり返さなくても、こういう記録はすべてFIFA(国際サッカー連盟)の公式サイトで見ることができるんだ。残念ながら日本語ページはないんだけど、みんなのために、オリジナルのページにはない「合計」欄を加えたりしながら、本間先生が日本語に訳してくれたんだって。しかも、グラフに加工しやすいエクセルファイルなんだ。(6月の「学園のヒトビトから」で堂下先生も言ってたけど、本当は、本間先生が自分の分析用に作ったものじゃないのかなぁ…)

 守備を固めて少ないチャンスをものにしたサムライブルー、芸術的なパス回しを武器に優勝したスペイン、攻撃力のドイツ、堅守速攻(けんしゅそっこう)のウルグアイ…、テレビや新聞の評価は本当にデータに裏付けられているのか、それとも見た目の印象だけなのか、どんな項目をどんなふうに比較したら見分けられると思う?

 ほんの一例だけど、選手の走行距離をグラフにしてみたらこんな感じなんだ。上の段の数字の単位はキロメートル。守備を固めたサムライブルーは相手ボールのときにたくさん走っているよ。相手がボールを持つ時間が長いし、何人もの選手がボールを追ったり、味方をカバーしたりしていたからね。それに比べると、ボールをつないで攻撃する時間の長いスペインの選手はやっぱり自分のチームがボールを持った時間にたくさん走っていることが分かるよね。他のチームはどうなんだろう?

走行距離円グラフ:日本(ベスト16)

走行距離円グラフ:スペイン(優勝)

 夏休みに開催されたリアル「なるほど統計学園」では、参加したみんなで、こんな感じの分析をしてみたんだ。これを見るといろいろ面白いことが分かるし、グラフの向き・不向きなんかにも気づくよね。

 もう一歩進めて、数字のウラを理解するためにどんなことに気をつける必要があるか考えるのも楽しいよ。例えば、パスの成功率が高いのはいいことのように思えるけど、安全なパスばかりしていたら、なかなか得点にはつながらないよ。相手にとられるかもしれない、イチかバチかのパスこそ大きなチャンスに結びつくはず。そんなパスを数多く狙うチームなら、パスの成功率は低くなるだろうしね。

 テレビや新聞ではほとんど見聞きしなかったデータもたくさんあるから、自分だけの視点であれこれ分析してみると楽しいと思うよ。さあ、まだだれも気づいていない各国代表チームの姿を浮かび上がらせて、もう一度ワールドカップを楽しもうよ。

※ 掲載に当たってはFIFA(国際サッカー連盟)の承認を得ています。