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統計で見るワールドカップ 一覧へ

 こんにちは。今回は、河田ルイがこのコーナーを担当します。

 前回、なみちゃんが言ってたとおり、この学園はみんなの統計の勉強をサポートするところなんだけど、ぼくには「統計」ってまだとっつきにくい印象があるんだ。もっと勉強しなきゃ。みんなの中にも、「統計は頭がいい人しか扱えないもの」って感じている人がきっといるんじゃないかな。

 本間先生がこのあいだ授業で言ってたよ。統計は見方次第で親しみが持てるものになるんだって。本間先生も厳しいばかりじゃないよ。いいこと言ってくれるね。

 でも、本間先生のことだから、やっぱりそれが宿題になっちゃうんだ。「自分が好きなことを統計でみる」っていうのが今週の宿題。ぼくが好きなことって言ったら、テレビゲームかサッカーなんだけど、最近の話題といえば、何と言ってもサッカーワールドカップ南アフリカ大会。だから、それをテーマにやってみることにしたんだ。日本代表、サムライブルー、がんばれ!

 日本代表は一次リーグのE組。対戦相手はヨーロッパのオランダとデンマーク、アフリカのカメルーンだから、その3か国と日本の様子を比較するデータを集めてみよう・・・こんな感じかな。

表1 一次リーグE組各国の概要

 面積ではカメルーンと日本が大きくて、デンマークとオランダは1ケタ小さくてほとんど同じくらい。人口は日本が断然多いけど、人口密度にしてみるとオランダは日本よりも高いのか。平均寿命と国民一人当たりのGDPでは、カメルーンは他の3か国からかなり離れてるね。

 でも、国の面積や人口、平均寿命なんてサッカーの強さには関係ないはずだよ。サッカーに関する統計が必要だね。世界中のサッカーの統計なんてあるかなぁ、FIFA(国際サッカー連盟)にデータがあるかもしれないけど英語のホームページは難しそうだし・・・なんて言ってたら、お父さんが手伝ってくれたんだ。(本間先生にはナイショだよ。)

表2 一次リーグE組各国のサッカー事情

 ランキングでは日本が一番下か・・・強敵ばかりだ。日本は人口が多いおかげで総プレイヤー数、つまりサッカー人口も多いけど、人口当たりでみると他の3か国よりかなり少ないんだ。オランダやデンマークはサッカー人口の割にクラブの数が多いね。それに比べると、日本は会社や学校でサッカーをしている人が多いみたいだ。練習環境が整っていて、指導者がいるクラブだったら、きっと上手になるんだろうなあ。

 ワールドカップといえば、プロとプロの真剣勝負だから、その国にどれだけプロ選手がいるかも見ておかなきゃ・・・ふーん、サッカー人口は日本が他の3か国より圧倒的に多いのに、プロ選手の数になるといい勝負なんだ。だけど、ランキングが他の国より低いって言っても、日本だって数の上ではプロ選手の層が薄いってこともなさそうだぞ。

 そうだ、でき上がったデータをながめているだけじゃなく、そこから自分でデータを作ってみよう。サッカー人口に対してどれくらいプロ選手がいるのか、ちょっと計算してみるか。

表3 一次リーグE組各国 プレイヤー1万人当たりのプロ選手の割合

 これでよし、っと。ぼくのオリジナルデータができたぞ。
 プレイヤー1万人に対して、日本はプロ選手が2人くらいなのに、オランダは約6人、カメルーンが約7人、デンマークは約17人もプロ選手がいるんだね。他の国は選手を育てるのがうまいのか、それとも日本はサッカーをする人のすそ野が広いということか、各国が「プレイヤー」をどうやって把握しているのかという問題もあるのかな・・・このデータだけではまだよく分からないけど、どっちにしても3か国とも本当に手強(てごわ)そうだぞ。

 こう見てくると厳しい数字ばかりだね。でも、実際の試合では応援が力になるってこともあるんじゃないかな・・・応援の効果を数字で測るのは難しそうだけど。応援している人が多い方が力になるなら、人口が他の3か国より圧倒的に多い日本に有利なこと間違いなし。南アフリカまでは行けなくても、テレビを通じた応援で他の国を圧倒すれば、日本の勝利がグッと近づくかも。さあ、行け、サムライブルー!

 あれ?何だか本当に統計を身近に感じてきたぞ。みんなも、まずは自分の好きなことや関心のあることをテーマに統計を使って考えてみるといいよ。読書の好きな人は本の統計、映画の好きな人は映画の統計、エコに関心があるならゴミやリサイクルの統計、プロ野球の好きな人は打率や防御率なんかも面白いよね。ほとんどのテーマで何か関係のある統計が見つかるはずだよ。今まで気がつかなかった何かがきっと見えてくるから、だまされたと思って挑戦してみてよ。

 今月の担当は、河田ルイでした。それでは、次回の更新をお楽しみに。