現在の位置 :

学園のヒトビトから 「確率」に関するお話 一覧へ

堂下先生のイラスト

 やあ、こんにちは。春休みも終わって、新しい学年になりわくわくしているところかな?

 今回は、統計とも関わりの深い、「確率」に関する話をしよう。「確率」とは、ある事柄の起こる可能性の大きさを表す数値のこと。わかりやすく説明するため、元内閣総理大臣である鳩山友紀夫氏の「生活の中における情報と意思決定」という講演の中の「お見合いの問題」を例に取ってみるよ。ちょっと難しいかもしれないけど、ゆっくり読んでみてね。

 ある男性が3人の女性とお見合いして、3人の中から1人を結婚相手として選ぶとします。

 このお見合いには1つだけルールがあります。それは、全てのお見合いが終わった後に3人の中からプロポーズの相手を決めるのではなく、お見合いごとに相手を決めるというものです。例えば、最初のお見合いでプロポーズの相手を決めた場合は、残り2回のお見合いはしません。また、3回全てお見合いをした場合は、3回目の女性をプロポーズの相手とします。

 この場合、最良の女性を選ぶことができる可能性を最も高くするにはどうしたらよいでしょうか。

 ここで、男性にとって最良な女性を1番とし、次に良い女性を2番、2番の女性の次に良い女性を3番とします。3人の女性がランダムに登場するとき、考えられる登場順は以下の6通りです。

  1. パターンA  1→2→3
  2. パターンB  1→3→2
  3. パターンC  2→1→3
  4. パターンD  2→3→1
  5. パターンE  3→1→2
  6. パターンF  3→2→1

 例えば、最初のお見合いで決める場合、1番の女性を選ぶことができるのは、パターンAとBの場合です。このときの確率は、およそ33.3%(6通りのうち、2通り)です。また、最後までお見合いをした場合に、1番の女性を選ぶことができるのはパターンDとFの場合になるので、このときの確率もおよそ33.3%です。

 最も高い確率で1番の女性を選ぶためには、1回目のお見合い相手は必ず断り、2回目では1回目の女性より良ければそこで相手を決めて、仮に2回目の女性が1回目より悪ければ次の3回目のお見合いをします。この場合、パターンC(2→1→3)とD(2→3→1)とE(3→1→2)のときには1番の女性を選ぶことができ、50%(6通りのうち、3通り)の確率で1番の女性を選ぶことができます。

 上記はお見合いの相手が3人の場合でしたが、仮に1000人の女性とお見合いをする場合では、最初の1人目から368人目の相手にはプロポーズをせずに、次の369回目からそれまでお見合いをした人より良いと思った相手にプロポーズをすると、最も高い確率(36.8%)で最良の人を選ぶことができます。

参考:生活の中における情報と意思決定(鳩山由紀夫)URL:https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/12753/039000010005.pdf)


堂下先生のイラスト

 さて、「お見合いの問題」から見た「確率」って、どうだったかな?お見合いというと、まだまだ先のことと思えるかもしれないけれど、この考え方はお見合い以外でも、買物で商品を選ぶときなどにも使えそうだね。わかりにくいように思える「確率」も、こんなふうに生活に応用することができるんだ。ちょっと知っているだけで、自分にとってより良い結果を得ることができるなんて、すてきだと思わないかい?「確率」がわかりにくいなと思ったら、身近な問題に置き換えて考えてみてね!