円グラフ

特徴

 円グラフは、円全体を100%として、その中に占める項目の構成比を扇形で表したグラフです。扇形の面積により構成比の大小がわかります。

たとえば・・・

 国勢調査では、年齢や配偶関係の他に国籍についても調査をしています。日本に住んでいる外国人を国籍別にみると、どの国の方が多く日本に住んでいるのでしょうか

 円グラフから、中国と韓国・朝鮮の割合が多いこと、上位3か国(中国、韓国・朝鮮、ベトナム)で全体の5割以上を占めている等がわかります。

気をつけることは?

 データは、時計の針の12時の位置から時計回りに、大きい順に並べます。「その他」はいくら大きくても、一番最後に表示します。あまり扇形が小さくなるとグラフが見にくくなるので、構成比が小さいものは、まとめて「その他」にしてしまった方がよいでしょう。
 なお、「○○に賛成ですか」のような質問に対する回答を円グラフに表示する場合などは、必ずしもデータの大きい順に並べないこともあります。「賛成」、「どちらかといえば賛成」といった関連する項目を順に並べることで、過半数を超えているかどうか、といったことを分かりやすく表示することができるからです。

 円グラフを描くときは、合計が100%になるようにします。上の例で「わからない」を除いてしまうと合計が100%にならなくなりますので、それで円グラフを描いてはいけません。
 また、複数回答を認める質問の場合、合計が100%を超えますが、このような場合も円グラフにしてはいけません。

円グラフの作り方

 「家計調査」の結果を使って、消費支出に占める品目別の内訳を見てみましょう。

表 1世帯当たり年間の支出金額の内訳

1世帯当たり年間の支出金額の内訳

①各項目の構成比をグラフ化するので、全体に占める割合を計算します。

表 統計表における構成比の算出

統計表における構成比の算出

※「$」(ドル記号)は直後の数値、文字を固定する記号です。

②円グラフでは「その他」などの項目を除き、割合の最も大きい項目を先頭として時計回りに割合が小さい項目となっていくように配置されますので、ここで割合の大きい順に並び変える必要があります。並び変えには「フィルター」と「テーブル」を使った並び替えがありますが、ここでは「テーブル」を使用して並び変えていきましょう。
まず、統計表の合計やその他を除いて、必要な項目、数値を選択し、「ホーム」タブから「テーブルとして書式設定」を選択し、表示されたテーブルスタイルから適当なものを選択します。

図 テーブルの設定

テーブルの設定

③構成比の「▼」から、「降順」を選択し、「OK」をクリックします。

図 降順の選択

降順の選択

④降順に並び変わったら、必要な項目、データを選択し、「挿入」タブから、「円またはドーナツグラフの挿入」を選択し、「円」を選択します。
⑤レイアウト、デザインの変更を行い、出典等を記載して完成です。

 結果をみると、支出の割合のうち4分の1以上が食料への支出になっており、割合の多くを占めていることがわかります。