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統計Today No.46
年頭の御挨拶
総務省統計局長 福井 武弘
新年あけましておめでとうございます。皆様には、平素から統計局の各事業に関して御理解と御協力を頂き誠にありがとうございます。
昨年は、東日本大震災、原子力発電所事故など大規模な災害により多くの方が被害を受けました。被災された方々に対して、心からお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
統計局では、震災の発生後、被災の実情に配慮しつつ、統計調査を速やかに復旧することに努めるとともに、既存の統計調査結果等を活用して、復興に役立つ統計情報を提供してまいりました。この間、被災地域の調査再開に向けて御尽力いただいた皆様に厚く御礼申し上げる次第です。
さて、本年2月には、経済の国勢調査と言われる「平成24年経済センサス‐活動調査」を関係省庁の協力の下、経済産業省と共同で実施します。この調査は、我が国に存在する全ての企業・事業所(農林漁業など一部を除く。)を対象とする全数調査(センサス)です。
この調査によって、我が国の全産業分野の経済活動の実態が同一時点で、また、都道府県別、市町村別など地域別にも網羅的に初めて明らかになります。全産業について統一的にデータが得られるので、GDP統計の精度向上が期待されます。また、各種標本調査のための母集団情報が整備され、企業・事業所を調査対象とする各種統計調査をより効率的、正確に実施できることになります。さらに、この調査は、大震災が発生した昨年1年間の経済活動を把握しますので、既存の統計と比較することにより、東日本大震災の影響を分析することが可能となります。今後、我が国経済の復興状況を確認していくための貴重なデータを提供します。
また、10月には「就業構造基本調査」を実施します。この調査は、我が国の就業、不就業の状態を調査し、就業の構造的な変化の実態を全国、地域別に把握することを目的として実施するものであり、雇用・労働政策やワークライフバランスなど男女共同参画関連の施策などで活用される重要な調査です。
これらを含め、本年も、統計局の各種統計調査を確実に実施し、的確に統計情報の提供に努め、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤であり、かつ、社会の貴重な情報源でもある公的統計の整備・普及にしっかりと取り組んでまいります。
皆様の御理解と御支援をよろしくお願いいたします。
新年が皆様にとって豊かで実り多いものとなりますようお祈り申し上げます。
(平成24年1月4日)