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統計Today No.3

家計消費を正確にとらえるために

総務省統計局統計調査部消費統計課長 大貫 裕二


景気判断と家計消費

 家計消費は国内総生産(GDP)のおおむね6割を占める(内閣府「四半期別GDP速報」)ため、月例経済報告(内閣府)の景気判断でも最も重視される項目の一つです。家計消費を正確にとらえるために、様々な統計調査の結果が利用されています。


 家計調査(総務省統計局)は、全国約9千世帯の調査世帯の皆様に家計簿(PDF:889KB)を御記入いただくことで、毎月の家計収支の状況を把握しています。家計消費状況調査(総務省統計局)は、3万世帯の皆様に特定の商品・サービスの購入金額(PDF:633KB)を御記入いただくことで、高額で購入頻度の少ない支出を正確にとらえています。販売側では、商業動態統計調査(経済産業省)や自動車販売台数(民間機関の公表する統計)などがあり、これら需要側・供給側の統計に基づいて、家計消費の総合的な判断が行われています。



家計調査のサンプル数の限界とそれを補う指数

 家計調査は、全国の全世帯の縮図となるように選定した世帯を調査する、標本抽出調査により実施していますが、「サンプル数が少ないので、結果の振れが大きい」と言われることがあります。確かに自動車購入など、高額で購入頻度の極めて少ない品目では、正確な購入状況を家計調査だけで把握することは困難であり、その欠点を補うために、サンプル数を増やした家計消費状況調査が創設されました。両者の結果を合成して毎月公表される、家計消費指数は安定した動きを示しています。内閣府では更に供給側統計の結果も含め世帯数の要因も取り込んだ消費総合指数(エクセル:56KB)を推計しています。


 なお、一世帯当たりの消費水準については、世帯規模や人口の高齢化の影響を考慮した家計調査の消費水準指数(詳細は「家計調査の結果を見る際のポイント No.7」(PDF:49KB)を参照。)が公表されています。これらの指数は目的に応じて使い分けていただければ幸いです。



正確な家計簿記入が引き起こす「月末の曜日」の影響

 一方で、家計調査の結果には、調査世帯の正確な家計簿記入が引き起こす、思わぬ変動があることも知られています。例えば、電話通話料や上下水道料の中には、月末が銀行休業日だと、翌月に引き落とし時期がずれて、2か月分の引き落としが1か月に集中することがあります。この場合、各月の消費額は見かけ上、増加したり減少したりすることになります(詳細は「家計調査の結果を見る際のポイント No.1」(PDF:18KB)を参照。)。


 こうした「月末の曜日」やうるう年、月内の土日祝日の日数などの「カレンダー要因」を取り除くために、平成21年1月分の月次結果の公表から、季節調整にこれらの要因を除くオプションを含めることにしました(詳細は「家計調査の結果を見る際のポイント No.12」(PDF:114KB)を参照。)。季節調整は、季節ごとの変動要因を取り除いて前月との比較ができるようにするための手法で、季節調整済み前月比は、前年同月比に比べて直近の景気動向を判断するのに適しています。



多様な分析による結果の紹介

 家計調査では、マクロの視点からの家計消費の動向だけではなく、ミクロの視点での家計の消費行動もとらえることができます。家計調査の最新月の速報のページでは、「今月の結果(PDF:35KB)」に加えて、時勢や季節に応じて消費動向が注目される品目を「追加参考図表」として取り上げ、購入量や地域別、月内の日別の購入額などの結果を紹介しています。また、「家計ミニトピックス」や「家計調査年報」では、単身世帯等も含めた家計消費の属性別の分析も行っています。例えば、年間収入階級、世帯人員数、世帯主の年齢や職業などによる消費傾向の差異を分析することができます。こうした属性別の分析により、所得や物価、消費者心理の変動によって、どのような世帯がどのように消費内容を変えたかを読み取ることができます。


 これらの分析は、家計調査が詳細な家計簿記入方式によって行われているからこそ可能です。家計簿を用いた調査により家計消費の統計を作成している国々は多くあり、例えば、イギリスなどでも同様の調査が行われています。また、アメリカでは労働省が家計簿と面接を組み合わせた生計費調査により同様の分析を行っています。


 総務省統計局は、今後とも、調査結果をできるだけ分かりやすい形で公表するよう努めてまいります。御利用に当たっては各統計調査の性質を御理解いただき、特徴に合わせて総合的に判断いただくとともに、お気づきの点に関して御意見をいただければ幸いです。また、あわせまして、統計調査への正確な御回答をお願い申し上げます。

(平成21年2月27日)


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