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統計Today No.1
より良いコミュニケーションを目指して −「統計Today」の創刊
総務省統計局長 川崎 茂
皆様には「統計局ホームページ」を御利用いただきありがとうございます。このホームページでは、総務省統計局の作成・公表する様々な統計を始め、統計制度や統計基準など統計に関する様々な情報をタイムリーに分かりやすく提供するよう努めています。
この度、新たな年を迎えたのを契機として、私たち統計作成者から統計の利用者の皆様にあててお送りするメッセージとして「統計Today」を創刊することとしました。今後定期的に、時宜に応じた統計をめぐる様々な話題を皆様にお届けします。
この「統計Today」では、統計の見方・使い方に関するヒントや、統計の整備・改善に向けた統計局の取組の理念・方向性などの統計に関する話題を折に触れてお届けしたいと考えています。利用者の皆様に統計をよりよく理解・解釈していただくには、統計の概念・定義、推計方法、統計をめぐる新しい動きなど、統計のバックグラウンドの事情にも留意していただくことが大切であると考えますので、「統計Today」を通じてそのような情報を提供したいと思います。また、利用者の皆様から統計の作成方法や今後の改善に関して御意見や御質問をお寄せいただく場合もありますので、そのようなお尋ねにお答えするためにもこの「統計Today」を活用したいと思います。
「統計は国民の共有財産」と言われるように、統計作成者としては多くの方々に広く統計を利用していただけるように努めています。統計という「共有財産」は国民の皆様の御理解・御支援を得て作成されているものであり、このような統計の特徴については特に留意していただく必要があると思います。統計の多くは統計調査に基づいており、調査対象である世帯や事業所の皆様からいただいた回答を集計・加工することにより作成されます。このように回答がいただけるのは、社会における統計の重要な意義・役割に関して社会での幅広い御理解があることに負うところが大きいと思います。「統計法」によれば、統計は「国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報」と位置付けられており、私たち統計作成者は、今後ともこのような統計の理念について広く国民の皆様に御理解をいただけるよう努めてまいります。利用者の皆様にも、統計のこのような意義を御理解いただきながら、統計を利用されるお立場から統計に対する国民の皆様の御理解が得られるようぜひ御協力をお願い申し上げます。
私たち統計作成者は、利用者の皆様に有用性の高い統計を提供するとともに、統計調査の対象者の皆様にも十分な配慮をすることが自らの重要な使命であると考えます。このため、総務省統計局では行動規範として「統計局・政策統括官(統計基準担当)の使命と行動指針」を定め、これに基づいて業務を遂行しています。その主なポイントは次のとおりです。
- 社会に役立つ、客観的で正確な統計を追求します。
- 多様な利用者に利用しやすい形で統計を提供します。
- 調査の対象となる方の秘密の保護に万全を期します。
- 調査の対象となる方の負担に常に心を配ります。
- 高度の専門性を備え、内外の統計の発展に尽くします。
- 政府横断的な調整を通じて統計の体系的な整備に努めます。
この行動規範に従って統計の整備・提供を進めるためには、統計の利用者及び統計調査の対象者の皆様との対話を欠かすことができません。私たちは、この「統計Today」を通じて統計に関する様々な情報やメッセージを発信し、利用者の皆様とのより良いコミュニケーションの確立に努めてまいります。
「統計Today」を御愛読いただきますようお願い申し上げます。
(平成21年1月20日)