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II 統計データの使い方事例集
6. 消費の地域差《東西食べ物対決》

(2) 消費の地域差を理解する

 では、消費の地域差を理解するにはどのようにすればよいか見てみましょう。
 ここではレート・シェア分析という手法を用いて、地域差について考えてみます。 レート・シェア分析は、地域の特性を表すデータについて、レート(変化率)とシェア(割合)それぞれに関して相対的な比較を行うための手法です。 先ほどの地図も、この分析手法によるものです。

■分析に必要なデータ・資料は?
総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯) 平成20年年報、平成21年年報
<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額、購入数量及び平均価格
 第5表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別(支出金額及び購入数量のみ)−二人以上の世帯 食料「肉類〜乳卵類」
  平成20年年報
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001055113
  平成21年年報
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001064772
(特化係数を求める)
■データを理解して加工してみよう
(1) 総務省統計局のホームページから、分析に必要となる平成20〜21年の2年分のデータをダウンロードしましょう。データについては「■分析に必要なデータ・資料は?」を参照してください。
(2) このデータをもとに、全国及び地方別の1世帯当たりの生鮮肉、牛肉、豚肉の品目別支出金額について以下の表を作成します。なお、生鮮肉には、牛肉や豚肉以外に、鶏肉などの他の肉類も含まれています。
表1 生鮮肉の1世帯当たり支出金額データ
表1 生鮮肉の1世帯当たり支出金額データ
(出所)総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯)平成20年、平成21年
(3) 「生鮮肉のうち牛肉と豚肉のいずれをより好むか?」という視点から、1世帯当たりの生鮮肉への支出金額に占めるそれぞれの支出金額の割合(シェア)に着目して、各地方の消費パターンの特徴を明らかにしましょう。 まず、地方ごとに、牛肉と豚肉の支出金額を生鮮肉の支出金額で割ることによって、シェアを計算します。
(4) シェアから各地方の特徴を明らかにするために「特化係数」を算出してみましょう。
 ここでいう特化係数(部門別特化係数)とは、品目別シェアの全国平均を1としたときの、当該地方のシェアの割合を表します。
したがって、当該地方の品目別シェアを全国平均(全体)のシェアで割ればよいのです。
(5) 表2を例にとると、北海道の牛肉への支出金額のシェア(15.9%)を全国平均の牛肉のシェア(32.5%)で割った0.49が、北海道における牛肉の特化係数ということになります。これは、「北海道の牛肉への支出金額は、全国平均に比べて0.49の水準にある」ことを示しています。
表2 生鮮肉の支出金額における牛肉・豚肉の地方別特化係数
表2 生鮮肉の支出金額における牛肉・豚肉の地方別特化係数
表2の「生鮮肉に占めるシェア」については、表1から算出した結果の小数第2位を四捨五入した値で記載していますが、「特化係数」の算出については、「生鮮肉に占めるシェア」の四捨五入前の値を用いています。

(出所)総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯)平成21年報
■統計から読み取れることは?
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(拡大係数を求める)
 シェアの比較は地方ごとに行いました。 このように、ある一時点において、場所・グループ別に記録したデータをもとに分析することを、クロスセクション分析と言います。 もう一つ、各地方で支出金額が増えているかどうかを比較する方法についても理解しておきましょう。
■データを理解して加工してみよう
(1) ここでは「各地方の生鮮肉全体の支出金額の増加(減少)傾向に対して、牛肉と豚肉のいずれがより増加(減少)しているか?」という視点から、生鮮肉全体と、牛肉と豚肉それぞれについての支出金額の倍率(レート)をもとに各地方の消費パターンの特徴を明らかにしましょう。
(2) 先ほどの生鮮肉の表1について、平成20年(2008年)から平成21年(2009年)にかけての支出金額の増減を倍率によって表現してみましょう。倍率は、平成21年(2009年)の値を平成20年(2008年)の値で割るだけですから簡単に求めることができます。
(3) 倍率(レート)から各地方の特徴を明らかにするために「拡大係数」を算出してみましょう。
 ここでいう拡大係数(地域別拡大係数)とは、各地方における品目全体の平均倍率(レート)を1としたときの、当該品目の倍率の割合を表します。
 したがって、各地方の品目別の倍率を品目全体の平均倍率で割ればよいのです。
(4) 表3を例にとると、北海道の牛肉への支出金額の倍率(0.95)を北海道の生鮮肉全体の倍率(0.97)で割った0.98が北海道における牛肉の拡大係数ということになります。 これは、「北海道の牛肉への支出金額の伸びは、生鮮肉全体の支出金額の伸びに比べて0.98の水準にある」ことを示しています。
表3 生鮮肉の倍率に対する拡大係数(平成20〜21年)
表3 生鮮肉の倍率に対する拡大係数(平成20〜21年)
表3の「生鮮肉購入の倍率」については、表1から算出した結果の小数第3位を四捨五入した値で記載していますが、「拡大係数」の算出については、「生鮮肉購入の倍率」の四捨五入前の値を用いています。

(出所)総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯)平成20年、平成21年
■統計から読み取れることは?
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