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II 統計データの使い方事例集
4. 所得、消費支出、貯蓄《経済的な豊かさをとらえる》

(2) 消費支出・可処分所得ともに減少傾向

 支出項目別の消費支出に続いて、世帯の経済的な豊かさを把握するため、統計データから世帯の平均的な所得、消費支出、貯蓄をみてみることにしましょう。
 所得にもいろいろなとらえ方がありますが、ここでは可処分所得を「所得」ととらえます。 可処分所得とは、労働の対価として得た給与やボーナスなどの収入(実収入といいます)から、税金や社会保障費等を差し引いた残りの手取り収入を指します。 つまり、可処分所得とは、世帯が自由に使うことができるお金の総額です。
 世帯はこの可処分所得をどのように使うのでしょうか。 可処分所得の使い道は、大きく2つに分けられます。 1つは、衣食住をはじめとする生活全般に関わる消費支出、もう1つは、将来の支出に向けて準備する貯蓄です。 すなわち、

可処分所得 = 消費支出 + 貯蓄

という関係が成り立っていることになります。

では、可処分所得と消費支出の推移についてみてみましょう。

■分析に必要なデータ・資料は?
総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯) 平成21年年報
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001064772
 1-2表 〈用途分類〉1世帯当たり1か月間の収入と支出(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)
消費支出:勤労者世帯(支払〜家具・家事用品)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000007686034
可処分所得:勤労者世帯(非消費支出〜エンゲル係数)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000007686036
■データを理解して加工してみよう
(1) 政府統計の総合窓口「e-Stat」から、平成21年家計調査年報の「1-2表 〈用途分類〉1世帯当たり1か月間の収入と支出(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」の該当表をダウンロードします。
(2) 勤労者世帯について、「可処分所得」と「消費支出」の対前年実質増減率をグラフにしてみましょう。
(3) なお、このように長期間にわたる時系列分析で金額を比較する場合には、「実質値」を用います。実質増減率とは、実質値で算出した増減率を表しています。統計データの中に、実質・名目の区別があるときはこの点に注意しましょう。
「実質値」とは?

ここで言う「実質値」とは、2つの時点において、同一の物の金額などを比較する場合に、物価の変動分の影響を差し引いた値のことを指し、「実質増減率」は次の式で求めることができます。
※なお、「名目値」とは、物価変動分を考慮していない数値のことを言います。
実質増加率の式
図3 「可処分所得」・「消費支出」の対前年実質増減率(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)
図3 「可処分所得」・「消費支出」の対前年実質増減率(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)
(注)平成12年暦年基準
(出所)総務省統計局 家計調査
■統計から読み取れることは?
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