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統計トピックスNo.52
購入地域からみた家計支出−平成21年全国消費実態調査の結果から−
1 居住している場所と「同じ市町村」での購入割合は72.8%、「他の市町村(県内)」は18.9%、「他の市町村(県外)」は8.3%
二人以上の世帯の1か月平均の消費支出について、購入地域別割合をみると、居住している場所と「同じ市町村」での購入割合は72.8%、「他の市町村(県内)」は18.9%、「他の市町村(県外)」は8.3%となっています。
これを都市階級別にみると、都市階級が小さくになるに従って「同じ市町村」の購入割合が低くなっており、小都市B・町村では「同じ市町村」での購入割合が6割弱となっています。(表1、図1)
表1 購入地域、都市階級別1か月平均消費支出(二人以上の世帯)
図1 購入地域、都市階級別1か月平均消費支出の構成比(二人以上の世帯)
2 「他の市町村(県外)」での購入割合が高い費目は、教養娯楽、被服及び履物など
主な費目別に1世帯当たりの購入地域別割合をみると、全ての費目で「同じ市町村」での購入割合が最も高く、食料が75.7%、諸雑費が74.7%、家具・家事用品が70.6%などとなっています。「他の市町村(県内)」での購入割合は、被服及び履物が29.7%と最も高く、次いで家具・家事用品、教養娯楽などとなっています。「他の市町村(県外)」での購入割合は、教養娯楽が16.0%と最も高く、次いで被服及び履物などとなっています。(表2、図2)
表2 購入地域、主な費目別1か月平均消費支出(二人以上の世帯)
図2 購入地域、主な費目別1か月平均消費支出の構成比(二人以上の世帯)
3 「他の市町村(県外)」での購入割合が高い品目は、腕時計、装身具など
品目別に1世帯当たりの「他の市町村(県外)」での購入割合(金額ベース)をみると、腕時計が35.5%と最も高く、次いで貴金属類などの装身具、ベッド、書画・骨とう品などの室内装飾品などとなっており、比較的高額な商品が多い耐久消費財、被服などの品目で「他の市町村(県外)」での購入割合が高くなっています。
一方、新聞が0.5%と最も低く、次いで合いびき肉、灯油、乳酸菌飲料などの順となっており、食料などの品目で「他の市町村(県外)」での購入割合が低くなっています。(表3)
表3 「他の市町村(県外)」での品目別購入割合(二人以上の世帯)
4 「他の市町村(県外)」での購入割合が高い都道府県は、奈良県、埼玉県、神奈川県など
都道府県別に1世帯当たりの「他の市町村(県外)」での購入割合をみると、奈良県が15.9%と最も高く、次いで埼玉県、神奈川県、茨城県及び滋賀県などとなっており、関東地方、近畿地方などの大都市近隣の県で高くなっています。 一方、沖縄県が1.5%と最も低く、次いで北海道、青森県、秋田県などとなっています。
なお、奈良県について、主な費目別に「他の市町村(県外)」での購入割合をみると、諸雑費が35.9%(全国9.5%)、教養娯楽が27.9%(同16.0%)、被服及び履物が23.5%(同10.0%)などとなっており、全ての費目で全国平均を上回っています。(図3)
図3 都道府県別「他の市町村(県外)」での購入割合(二人以上の世帯)