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全国消費実態調査トピックス-日本の所得格差について-

平成14年8月2日

 総務省統計局では5年ごとに全国消費実態調査注1を実施しており,平成14年4月に平成11年調査に関する報告書の刊行がすべて完了しましたので,ここで,最後に刊行された「第7巻 資料編(その1 家計の解説(分析表))」から,OECDで採用されている国際的な枠組みに沿って,等価世帯人員で調整した可処分所得注2 (以下「等価可処分所得」という。)を使って日本の所得格差について報告します。

年間等価可処分所得の格差

 所得分布の格差を表す係数に,ジニ係数といわれるものがあります。ジニ係数は格差が小さいほど0に近い値になり,格差が大きいほど1に近い値になります。
 二人以上の一般世帯と単身世帯を合わせた総世帯の結果をみますと,平成11年の年間等価可処分所得のジニ係数は0.273となっています。昭和59年からの推移をみますと,昭和59年0.252,平成元年0.260,6年0.265と上昇傾向で推移しており,所得格差が拡大していることがうかがえます。
 平成11年のジニ係数を年齢階級別にみますと,30歳未満が0.222,30〜49歳が0.235,50〜64歳が0.277, 65歳以上が0.308と,年齢が高くなるほどジニ係数が高く,所得格差が大きいことがうかがえます。このことから,高齢化が全体の所得格差拡大に影響しているものと思われます。

図1 年齢階級別等価可処分所得のジニ係数(平成11年)
図1 年齢階級別等価可処分所得のジニ係数(平成11年)

表1 年齢階級別等価可処分所得のジニ係数
表1 年齢階級別等価可処分所得のジニ係数

所得格差の国際比較

 所得には様々なとらえ方があり,日本では従来「世帯単位の税込み年間収入」で所得格差(ジニ係数)を算出してきました。平成11年からは全国消費実態調査の結果表として,国際的な基準に沿った「等価可処分所得」でジニ係数を算出することにより,諸外国と所得格差の程度を容易に比較することができるようになりました。
 その結果,調査年は異なるものの,日本(1999年のジニ係数0.273)はスウェーデン(1995年のジニ係数0.221),ベルギー(1997年のジニ係数0.255)などより所得格差が大きいものの,アメリカ(1997年のジニ係数0.372),カナダ(1997年のジニ係数0.291)などより所得格差が小さいことが分かりました。

図2 等価可処分所得のジニ係数の比較
図2 等価可処分所得のジニ係数の比較

※出所
日本(平成11年)………平成11年全国消費実態調査より
日本(平成6年以前)…経済企画庁経済研究所 経済分析政策研究の視点シリーズ11(1997年11月)より
日本以外…………………ルクセンブルク所得研究(LIS)プロジェクトより
各国で調査された調査票のデータを収集し各種経済分析を行っているグループ

表2 等価可処分所得のジニ係数の比較
表2 等価可処分所得のジニ係数の比較

注1 全国消費実態調査とは

 家計の収支(フロー部分)及び貯蓄・負債,耐久消費財,住宅・宅地などの家計資産(ストック部分)を総合的に調査し,世帯の消費・所得・資産に係る水準,構造,分布を明らかにすることを目的として,5年ごとに全国の約6万世帯を対象に実施している調査です。
 家計に関する調査には毎月実施されている家計調査がありますが,全国消費実態調査では家計調査で得ることのできない詳細な世帯属性や都道府県などの地域別の分析が可能となっています。

注2 年間等価可処分所得の計算方法

  1. 世帯員ごとの年間収入額から,年間の税額及び社会保険料を推計し,控除することによって,年間可処分所得を計算する。
  2. 世帯員ごとに計算された年間可処分所得を合算し,世帯の年間可処分所得を計算する。
  3. 世帯当たり所得が同水準であっても世帯人員によって1人当たりの効用水準が異なることを考慮して,世帯の年間可処分所得を等価世帯人員 (世帯人員の平方根) で調整する。計算式は以下のとおりである。
    等価可処分所得=世帯所得/世帯人員の平方根
    等価世帯人員(equivalent household member)とは世帯人員に等価弾性値(0〜1の値をとる)を累乗したもので,ここでは,等価弾性値0.5すなわち 世帯人員の平方根 を使用した。
    なお,等価弾性値が0のときは世帯所得がそのまま各世帯員の効用となり,1のときは1人当たりの所得が各世帯員の効用となる。

<内容に関する問い合わせ先>

総務省統計局統計調査部消費統計課企画指導第二係
(電話) 03-5273-1173

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