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平成11年全国消費実態調査 主要耐久消費財に関する結果(要約)
平成12年7月11日速報公表
1.平成11年全国消費実態調査で調査した耐久消費財のうち,所有数量が多い品目,普及率が高い品目,平成6年の所有数量と比べて増加率,減少率が高い品目は表1のとおり
表1 1000世帯当たり所有数量,普及率,増加率(減少率)が高い上位5品目-二人以上の一般世帯-
図1 1000世帯当たり主要耐久消費財の所有数量,普及率及び所有数量の増減-二人以上の一般世帯-
2.パソコン,ファクシミリなど情報・通信関連耐久消費財が大幅に増加
- パソコン(所有数量485台,普及率37.7%)は,平成6年から11年には2.6倍に増加。ファクシミリ(所有数量337台,普及率33.1%)も3.5倍に増加。
- 携帯電話の所有数量は1,061台,普及率は64.9%。
- ワープロの所有数量は508台,普及率は44.8%。
図2 情報・通信関連耐久消費財の普及率の推移-二人以上の一般世帯-
3.ファクシミリは30歳代,パソコンは40歳代,携帯電話及びワープロは50歳代の所有数量が最も多い
- ファクシミリ及びパソコンはすべての年齢階級で所有数量が大幅に増加。ファクシミリは,30歳代が382台で最も多いものの,年齢階級による差は小さい。パソコンは,40歳代が604台で最も多い。
- 携帯電話は,50歳代が1,431台で最も多く,60歳未満のすべての年齢階級で1,000台を上回っている。
- ワープロは,平成6年に比べて40歳未満の各年齢階級で所有数量が減少,40歳以上の各年齢階級で増加。
図3 世帯主の年齢階級別1000世帯当たり情報・通信関連耐久消費財の所有数量-二人以上の一般世帯-
4.年間収入による所有数量の格差が大きいパソコン,格差が小さいファクシミリ
- パソコンは第I階級(196台)と第V階級(801台)の所有数量の格差は4.1倍。
- ワープロは第I階級(300台)と第V階級(735台)の所有数量の格差は2.5倍。第I階級から第III階級ではパソコンの所有数量を上回っている。
- 携帯電話は第I階級(580台)と第V階級(1,599台)の所有数量の格差は2.8倍。第III階級から第V階級では所有数量が1,000台を上回っている。
- ファクシミリは第I階級(210台)と第V階級(440台)の所有数量の格差は2.1倍。
- 第I階級と第V階級の所有数量の格差を平成6年と比べると,パソコンは同水準(4.1倍),ワープロは2.9倍から2.5倍に縮小,ファクシミリも2.4倍から2.1倍に縮小。
図4 年間収入五分位階級別1000世帯当たり情報・通信関連耐久消費財の所有数量-二人以上の一般世帯-
5.カラーテレビ,ルームエアコンは3台以上所有している世帯の増加が目立つ
- ルームエアコンの所有台数別世帯割合は,1台所有世帯が27.3%,2台所有世帯が23.5%,3台以上所有世帯が33.5%で,初めて3台以上所有世帯が1台所有世帯を上回った。
- カラーテレビの所有台数別世帯割合は,1台所有世帯が29.0%,2台所有世帯が32.0%,3台以上所有世帯が38.3%で,3台以上所有している世帯が増加。
- 自動車の所有台数別世帯割合は,1台所有世帯が45.6%,2台所有世帯が27.5%,3台以上所有世帯が11.7%で,複数台所有している世帯が増加。
図5 1000世帯当たり複数台所有耐久消費財の所有台数別世帯割合-二人以上の一般世帯-
6.パソコン,オートバイ・スクータ,自動車,温水洗浄便座,ビデオカメラは過去1年以内に取得した割合が高い。平成元年に比べ,取得後の経過年数が長くなる傾向
- 所有数量の取得時期別割合をみると,「過去1年以内」の割合はパソコン(27.0%)が最も高く,以下,オートバイ・スクータ(12.3%),自動車(11.9%),温水洗浄便座(11.7%),ビデオカメラ(10.0%)が比較的高い。
- 「過去1〜5年以内」の割合もパソコン(52.8%)が最も高く,以下,自動車(49.0%),温水洗浄便座(43.3%),オートバイ・スクータ(41.3%)の順となっている。
- 「過去5年を超える時期」の割合は,和だんす(93.1%),洋服だんす(87.7%),整理だんす(85.0%)などの一般家具や,ピアノ(89.1%)が高い。一方,パソコン(20.0%)は最も低い。
- 平成元年と比較すると「過去5年を超える時期」の割合は,パソコン以外のすべての耐久消費財で上昇しており,取得してからの経過年数が長くなる傾向。
図6 主要耐久消費財の取得時期別所有数量割合-二人以上の一般世帯-
7.若年(30歳未満)単身世帯の女性は電気冷蔵庫,電気掃除機などの家庭用耐久財の所有数量が多く,男性はビデオテープレコーダー,パソコン,自動車などが多い。男女ともパソコン,ファクシミリ,温水洗浄便座などの増加率が高い
- 携帯電話の所有数量は,男性が女性を上回っているが,普及率はほぼ同じ。
- 男女ともパソコン,ファクシミリ,温水洗浄便座などの増加率が高い。
- 自動車の所有数量は,男性は平成6年とほぼ変わっていないが,女性は大幅に増加。内訳をみると,女性は排気量1500cc以下の自動車(軽自動車を含む)の所有数量が男性を上回っており,中古車よりも新車の割合が高い。男性は排気量1501cc以上の自動車及び輸入自動車の所有数量が女性を上回っており,新車よりも中古車の割合が高い。
表2 男女別1000世帯当たり主要耐久消費財の所有数量及び普及率-若年単身世帯-
表3 男女別1000世帯当たり自動車の所有数量及び増加率-若年単身世帯-
8.関東,北陸,東海,近畿地方で所有数量が多い携帯電話
- 所有数量が最も多い三重県(1,231台,普及率70.0%)と最も少ない北海道(762台,普及率53.2%)との格差は1.6倍。
- 北海道,東北,九州地方の所有数量が少ない。
図7 都道府県別1000世帯当たり携帯電話(PHSを含む)の所有数量-二人以上の一般世帯-