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IV 高齢者の家計
高齢無職世帯の1か月当たりの家計収支は3万6千円の赤字で前年に比べ赤字額が2千円減少
二人以上の世帯と単身世帯を合わせた総世帯でみると、世帯主が高齢者の世帯のうち、その大半を占める無職世帯(以下「高齢無職世帯」といいます。)の平成23年の1世帯当たり1か月間の家計収支をみると、いわゆる税込収入である実収入は、前年に比べ3千円減少し、18万5千円となりました。一方、生活費などの消費支出と税金などの非消費支出を合わせた実支出は、東日本大震災の影響や、エコカー補助金制度、家電エコポイント制度の反動による自動車やテレビなどへの支出が減少したことから、前年に比べ6千円減少し、22万1千円となりました。その結果、家計収支は3万6千円の赤字となり、不足分は金融資産の取崩しなどで賄われています。
なお、実収入の構成をみると、世帯主が65歳未満の勤労者世帯では約8割が世帯主の勤め先収入であるのに対し、高齢無職世帯では約9割が公的年金などの社会保障給付となっています。(図6、図7)
世帯主が高齢者の世帯の貯蓄現在高は1世帯当たり2257万円で、平成20年以降減少
二人以上の世帯のうち世帯主が高齢者の世帯の貯蓄現在高をみると、平成23年は1世帯当たり2257万円となり、4年連続の減少となりました。また、貯蓄現在高の低い世帯から高い世帯へ順番に並べた際にちょうど中央に当たる中央値は1464万円となり、同様に4年連続の減少となりました。
なお、貯蓄現在高の構成比をみると、世帯主が65歳未満の世帯に比べ、世帯主が高齢者の世帯では「定期性預貯金」や「有価証券」の占める割合が高くなっています。(図8、図9)
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