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III 高齢者の家計
高齢者世帯の家計資産額の約9割は宅地資産と金融資産
二人以上の世帯のうち、高齢者世帯(世帯主が65歳以上の世帯)の1世帯当たり家計資産額(純資産額)は、平成16年11月末日現在で5816万円となっています。
これを資産の種類別にみると、宅地資産が3141万円(資産合計に占める割合54.0%)と最も多く、次いで金融資産注1)が1970万円(同33.9%)、住宅資産が568万円(同9.8%)、耐久消費財等資産注2)が137万円(同2.4%)の順となっています。
全世帯と比較すると、資産総額では全世帯(3900万円)の1.5倍となっています。
これを資産の種類別にみると、金融資産が全世帯の2.1倍と倍以上になっており、次いで宅地資産が1.4倍となっています。
一方、住宅資産及び耐久消費財等資産はそれぞれ0.9倍、0.8倍と、全世帯より少なくなっています。
(表6、図4)
高齢者世帯の消費支出は交通・通信や教育の割合が低い
二人以上の世帯と単身世帯を合わせた総世帯のうち、高齢者世帯(世帯主が65歳以上の世帯)の消費支出は1世帯当たり1か月平均で219,187円と、全世帯(266,508円)より約47,000円少なくなっています。
高齢者世帯の消費支出の費目別構成比について、全世帯と比較してみると、交通・通信や教育の割合が低い一方、保健医療や食料は高くなっています。
(図5)
高齢無職世帯の家計の赤字は前年より縮小
高齢無職世帯(世帯主が65歳以上で無職の世帯)について、1世帯当たり1か月平均の消費支出と可処分所得をみると、消費支出は20万円台とほぼ同水準で推移していますが、可処分所得は減少傾向となっています。
消費支出に対する可処分所得の不足分をみると、平成12年(19,466円)から16年(40,696円)にかけて約2倍に拡大しましたが、17年は前年より5,733円縮小し、34,963円となっています。
(図6)