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4.高齢者の家計
交際費、保健医療への支出割合が高い高齢者世帯
世帯主が65歳以上である二人以上の世帯(高齢者世帯)について、平成28年の消費支出の10大費目別構成比を世帯主が65歳未満の世帯と比較すると、「保健医療」が1.69倍と最も高くなっています。内訳をみると、「健康保持用摂取品」が2.67倍と高くなっており、健康の維持・増進のため保健医療に費やす支出割合が高いという特徴がうかがえます。次いで「光熱・水道」が1.23倍、「食料」が1.16倍などとなっています。
「その他の消費支出」の内訳をみると、「交際費※)」が1.91倍と高くなっており、子や孫の世帯など世帯外への金品の贈与などが高くなっています。(図13、表4)
※)「家計調査」における交際費とは、世帯外の人への贈答品・祝い金などのほか、接待用支出や職場、地域などにおける諸会費及び負担費。なお、「世帯」とは、住居及び家計を共にしている人の集まりのこと。
高齢者世帯の貯蓄現在高は1世帯当たり2394万円
世帯主が65歳以上である二人以上の世帯(高齢者世帯)の貯蓄現在高は、平成28年は1世帯当たり2394万円となっています。貯蓄現在高の推移をみると、平成25年、26年と2年連続で増加していましたが、28年は27年に続き2年連続の減少で、定期性預貯金などが減少しています。
なお、1世帯当たり平均の貯蓄現在高は、貯蓄額の高い世帯によって引き上げられます。そこで、貯蓄額の低い世帯から高い世帯へ順番に並べた際にちょうど中央に位置する世帯の値(中央値)をみると、平成28年は1484万円となっています。(図14)
◆「家計調査」の詳しい結果は、こちら(http://www.stat.go.jp/data/kakei/index.htm)を御覧ください。
10年間で2.9倍に増加した高齢者世帯のネットショッピングの利用
世帯主が65歳以上である二人以上の世帯(高齢者世帯)について、ネットショッピングを利用した世帯割合をみると、平成28年は14.3%となり、18年(4.9%)からの10年間で2.9倍となっています。若い世代の利用が多いと思われがちなネットショッピングですが、高齢者でも利用が増えていることがうかがえます。(図15)
なお、二人以上の世帯全体では、平成28年は27.8%となり、18年(12.7%)からの10年間で2.2倍となっています。
医薬品・健康食品への支出割合が高い高齢者世帯のネットショッピング
世帯主が65歳以上である二人以上の世帯(高齢者世帯)のネットショッピングの支出金額について、平成28年の項目別の構成比をみると、「旅行関係費」が23.4%と最も高く、次いで「食料」が16.0%などとなっています。(表5)
また、ネットショッピングで購入した項目別の構成比を、世帯主が65歳未満の世帯と比較すると、「医薬品・健康食品」が1.68倍と最も高く、次いで「贈答品」が1.43倍、「保険」が1.24倍などとなっています。(表5、図16)
◆「家計消費状況調査」の詳しい結果は、こちら(http://www.stat.go.jp/data/joukyou/index.htm)を御覧ください。