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調査からわかること
調査結果はこのように利用されています
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国や地方公共団体の施策のための基礎資料として
国民の生活時間や生活行動の実態を明らかにする社会生活基本調査は,仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進,男女共同参画社会の形成,少子高齢化対策といった行政施策のための基礎資料として利用されているほか,地方公共団体におけるスポーツや文化振興,ボランティア活動の推進といった地域振興などに幅広く利用されています。
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進のために
政府の「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(平成22年6月29日 仕事と生活の調和推進官民トップ会議にて決定)では,「仕事と生活の調和が実現した社会」を実現するため,企業や国民の効果的な取組,国や地方公共団体の施策の方針を定めています。
同方針の中で,社会生活基本調査からわかる「6歳未満の子どもを持つ夫の育児・家事関連時間」が,男女が協力して子育てに関わることによる多様な働き方の選択の実現に関する数値目標として利用されています。
また,仕事と生活の調和の進展度合いの把握を目的として「仕事と生活の調和」実現度指標が定められており,そこでも社会生活基本調査からわかる生活時間やさまざまな活動の状況が利用されています。
項目 | 社会生活基本調査の結果 |
---|---|
仕事・働き方 | 出勤時間の多様性 通勤時間 |
家庭生活 | 有業者の家族と一緒にいた平均時間 家事・育児・介護等の総平均時間の男女比率 6歳未満の子どものいる者の家事・育児の総平均時間の男女比率 |
地域・社会活動 | ボランティア活動・社会参加活動の総平均時間 交際・つきあいの総平均時間 ボランティア活動・社会参加活動の年間行動者率(有業者・無業者別) 交際・つきあいの行動者率(有業者・無業者別) |
学習や趣味娯楽等 | 学習・研究の総平均時間 趣味・娯楽等の総平均時間 学習・研究の年間行動者率(有業者・無業者別) 趣味・娯楽等の年間行動者率(有業者・無業者別) |
健康・休養 | 休養・くつろぎの総平均時間 |
男女共同参画社会の形成のために
男女が共にその個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の形成は,我が国の重要な政策課題の一つです。このため政府は,男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)を制定し,さまざまな施策を推進しています。
この法律に基づく「男女共同参画基本計画」(平成27年12月25日閣議決定)では,男女の置かれた状況を客観的に把握するための統計の整備を,重要な施策の一つとしてあげています。特に男女の家事,育児,介護等,無償労働の把握のための基礎資料として,社会生活基本調査における生活時間の把握が欠かせないものとなっています。
少子化社会への対策のために
少子化の背景には,育児の負担感が大きいこと,仕事と家庭生活との両立が困難であること,若年層の失業者や低所得者の増大など若者の社会的自立を難しくしている社会経済状況といった問題が指摘されています。
少子化に対処するための施策の指針である「少子化社会対策大綱」(平成27年3月20日閣議決定)では,男性の家事・育児への参画が少ないことが少子化の原因の一つであり,従来の働き方に関する意識を含めた改革が必要とされています。
社会生活基本調査では,男女別の家事関連時間の状況など,少子化対策の施策に必要な基礎資料を提供しています。
また,社会生活基本調査では,生活時間の過ごし方の中で,行動するときに「一緒にいた人」を併せてとらえています。ここから親子のふれあい時間,子供の生活の実態なども明らかにすることができます。
高齢社会対策のために
急速に進む高齢化への対策のためには,高齢者の就業・社会参加や,健康・福祉など多方面にわたる取組を進めていくことが必要です。
国や地方公共団体では,一人でいた時間や家族といた時間など高齢者の時間の過ごし方や,スポーツ,趣味・娯楽,ボランティア活動などを行った高齢者の割合などに関して,社会生活基本調査の結果を活用しています。