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平成13年社会生活基本調査結果(要約) 詳細行動分類による生活時間に関する結果
調査の概要
平成13年社会生活基本調査は,国民の生活時間の配分及び自由時間等における主な活動について調査し,国民生活の実態を明らかにすることにより,各種行政施策の基礎資料を得ることを目的として,総務省統計局が平成13年10月に実施した。
社会生活基本調査は,昭和51年の第1回調査以来5年ごとに実施しており,今回の調査は6回目に当たる。
この調査結果は,このうち,今回初めて導入した調査票B(アフターコード方式1))での詳細行動分類による国民の生活時間の配分に関する結果で,全国の世帯から無作為に選定した約4,000世帯にふだん住んでいる10歳以上の世帯員約1万人を対象としたものである。
なお,従来と同形式の調査票A(プリコード方式2))による調査結果は,平成14年9月までに公表済みである。
結果の概略
○ 家事の時間 | 家事の時間の内訳をみると,男性は「買い物」が16分と最も長く,女性は炊事などの「食事の管理」が1時間39分と最も長い。 |
○ 副業の時間 | 「副業」をした人の割合は,男性が1.2%,女性が1.7%で女性が高い。「副業」の時間は,男性が4時間14分,女性が3時間4分で男性が長い。 |
○ 子供の生活時間 | 「食事」の時間には,子供の58.0%が父親と一緒,91.3%が母親と一緒にいた。一緒にいた時間を曜日別にみると,日曜日が,父母ともに長い。 |
○ インターネットの利用 | インターネットの利用時間を行動の種類別にみると,「主な仕事」の際の利用が2時間27分と最も長い。 |
用 語
1)アフターコード方式 ・・・ | 調査票に記入者自身が個々の行動を日誌のように記入し,集計の段階で行動分類に対応させる方式 |
2)プリコード方式 ・・・・・・ | 調査票にあらかじめ記載された行動分類を記入者自身が選択する方式 |
結果の要約
1.家事の時間
男性は「買い物」が最も長く,女性は炊事などの「食事の管理」が最も長い
10歳以上の人が家事3)に費やす時間は,1日当たり2時間25分で,男性は49分,女性は3時間56分となっている。
行動の種類別にみると,男性は,「買い物」が16分と最も長く,次いで,掃除などの「住まいの手入れ・整理」(11分),炊事などの「食事の管理」(8分)の順となっている。
女性は,「食事の管理」が1時間39分と最も長く,次いで,「住まいの手入れ・整理」(41分),「買い物」(35分)の順となっている(図1,「結果の概要」[P.2]表1-1)。
図1 男女,家事に関する行動の種類別総平均時間(10歳以上)
平日に比べて日曜日の「乳幼児の世話等」は,夫は47分長く,妻は43分短い
「6歳未満の子供がいる夫婦と子供の世帯」について,夫と妻の家事に費やす時間を曜日別にみると,夫は,多くの家事で日曜日が最も長くなっている一方,妻は,「食事の管理」,「乳幼児の世話等」は平日が長く,「子供の教育」,「買い物」は日曜日が長くなっている。
このうち,「乳幼児の世話等」についてみると,夫は,平日の25分に比べ日曜日は1時間12分と47分長くなっているが,妻は,平日の2時間43分に比べ日曜日は2時間と43分短くなっている(図2,「結果の概要」[P.4]表1-3)。
図2 曜日,家事に関する行動の種類別
「6歳未満の子供がいる夫婦と子供の世帯」の夫,妻の総平均時間
2.副業の時間
「副業」をした人の割合は女性が高く,「副業」をした時間は男性が長い
有業者のうち,調査日に「副業」をした人の割合(行動者率)は1.4%で,その時間(行動者平均時間)は3時間29分となっている。このうち,男性は1.2%で4時間14分,女性は1.7%で3時間4分と,「副業」をした人の割合では女性の方が高く,「副業」をした時間では男性の方が長くなっている。
男女,年齢階級別に行動者率をみると,男女とも,55〜64歳が最も高く(男性2.2%,女性3.9%),次いで,男性は15〜24歳(1.6%),女性は65歳以上(2.5%)の順となっている(図3,「結果の概要」[P.5]表2-1)。
図3 男女,年齢階級別「副業」の行動者平均時間,行動者率(有業者)
3.子供の生活時間
「食事」の時間には,子供の6割が父親と一緒,9割が母親と一緒
10〜14歳の子供のうち,調査日に少しでも父母と一緒にいた人の割合(行動者率)とその時間(行動者平均時間)を「食事」についてみると,父親とは58.0%で48分,母親とは91.3%で1時間2分となっている。これを曜日別にみると,一緒にいた時間が最も長い曜日は,父親(1時間15分,70.7%),母親(1時間23分,89.9%)ともに日曜日となっている。
また,「学校の宿題(予習・復習を含む)」については,一緒にいた時間が最も長いのは,父親(1時間11分),母親(1時間25分)ともに日曜日となっているが,一緒にいた子供の割合(行動者率)は,それぞれ12.0%,15.6%と,「食事」に比べて低くなっている。(図4,「結果の概要」[P.9]表3-3)
図4 曜日別父母と一緒にいた時間,行動者率(10〜14歳)
4.インターネットの利用時間
インターネットの利用時間は,平日が週末より長い
10歳以上の人のうち,調査日にインターネットを利用した人の割合(利用者率)は10.7%で,その時間(行動者平均時間)は1日当たり1時間42分となっている。これを男女別にみると,男性は1時間57分(利用者率13.2%),女性は1時間18分(同8.3%)と,男性の方が長くなっている。
曜日別にみると,平日は,利用した時間が1時間48分と長く,利用した人の割合(利用者率)も11.4%と高くなっている(表1)。
表1 男女,曜日別インターネットの利用時間,利用者率(10歳以上)
インターネットの利用時間は,「主な仕事」の際の利用が最も長い
行動の種類別に,調査日にインターネットを利用した人の割合(利用者率)をみると,「趣味」の際の利用が4.6%,次いで,「主な仕事」の際の利用が3.3%,「電子メールや手紙等による交際・付き合い」の際の利用が2.7%の順となっている。
一方,利用時間(行動者平均時間)は,それぞれ1時間12分,2時間27分,41分となっており,「主な仕事」の際の利用時間が最も長く,「趣味」の際の利用時間はその約半分となっている(図5,「結果の概要」[P.14]表4-3)。
図5 行動の種類別
インターネットの利用時間,利用者率(10歳以上)
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