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第2章 人口・世帯

 この章は,人口,世帯,人口動態及び人口移動で構成されている。
 人口には,人口の規模及び推移,地域分布,性・年齢等の基本的属性に関する統計を掲載している。主な資料源は,総務省統計局が5年ごとに実施している「国勢調査」であり,中間年及び将来の推計人口に関しては総務省統計局「人口推計」及び国立社会保障・人口問題研究所「将来推計人口」がある。また,在外邦人数に関しては外務省「海外在留邦人数調査統計」があり,登録外国人数に関しては法務省「外国人登録者統計調査」がある。
 世帯には,世帯の地域分布,世帯人員・家族類型等の属性に関する統計を掲載している。資料源は,前記「国勢調査」である。
 人口動態には,出生,死亡,死産,婚姻,離婚等に関する統計を掲載している。主な資料源は,厚生労働省の「人口動態調査」及び「生命表」である。
 人口移動には,居住地の移動及び出入国のほか,通勤・通学による日々の移動に関する統計を掲載している。主な資料源は,前記「国勢調査」のほか,総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」及び法務省「出入国管理統計」がある。
 関係資料については,「付1 統計資料案内」を参照のこと。

国勢調査以前の人口

 国勢調査は大正9年(1920年)に第1回調査が実施されたが,これ以前の人口については,明治5年(1872年)以降内閣統計局による推計人口がある。
 明治5年から31年の推計人口は,太陰暦明治5年正月29日(太陽暦3月8日)現在本籍人口を基準とし,その後の年々の出生,棄児及び就籍を加え,死亡及び除籍を減じて得られる各年首本籍人口から,各年末海外に在留する日本国籍を有するものの人口を減じて推計している。
 明治32年以降の推計人口は,大正9年10月1日の「国勢調査」の人口を基準とし,遡って同年9月以前の出生,死亡,棄児,就籍,除籍,日本国籍を有するものの海外への出入等を加除して推計している。
 なお,両推計人口系列は,両者が接続できるように,明治32年人口の推計差を,明治5年から31年及び明治32年から大正9年の各期間の増加数で比例配分し,更にそれを各年の増加数で比例配分することによって,補正してある。

国勢調査(基幹統計調査)

 国勢調査は,我が国の人口の状況を明らかにするため,第1回の大正9年以来ほぼ5年ごとに行われており,平成22年にはその19回目の調査が行われた。ただし,第6回調査は,本来,昭和20年が調査年であったが,戦争の影響で中止され,22年に臨時国勢調査が実施された。なお,第5回調査(昭和15年)までは「国勢調査ニ関スル法律」に基づき,第6回調査以降は「統計法(昭和22年法律第18号)」に基づいて行われた。
 第6回調査までは現在地主義によっていたが,第7回調査(昭和25年)以降は常住地主義に改められ,現在もこの扱いによっている。
 昭和25年から45年までの沖縄県については琉球列島軍政本部又は琉球政府が実施した国勢調査の結果数値を掲載した。また,昭和20年及び22年に沖縄県では,調査が実施されていないため,当該年次の人口の数値には,沖縄県が含まれていない。
 調査の地域は,我が国の地域のうち,歯舞群島,色丹島,国後島,択捉島及び竹島を除く。
 平成22年調査は,10月1日現在本邦内に常住している者を対象とし,総務省統計局―都道府県―市区町村―国勢調査指導員―国勢調査員の流れで,自計(一部他計)申告の方法により実施された。
 集計結果は,「基本集計結果」,「従業地・通学地集計結果」及び「人口移動集計結果」によるものである。

人口集中地区

 人口集中地区は,市部・郡部別地域表章が,町村合併及び新市の創設による市域の拡大などにより,必ずしも都市的地域と農村的地域の特質を明瞭に示さなくなった事情を考慮して,昭和35年国勢調査で初めて設定された。
 人口集中地区の設定に当たっては,〈1〉基本単位区を基礎単位地域として用い,〈2〉市区町村の境域内で人口密度の高い基本単位区等(原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上)が隣接して,〈3〉調査時に人口5,000人以上を有する地域を構成する場合,この地域を「人口集中地区」としている。

社会経済分類

 社会経済分類は,人口の社会的・経済的特性を把握するために,労働力状態,職業及び従業上の地位を組み合わせて作成された分類で,昭和45年国勢調査で初めて設けられたものである。労働力状態等の分類については,「第16章 労働・賃金」を参照のこと。

世帯の種類

 一般世帯とは,住居と生計を共にしている人の集まり又は一戸を構えて住んでいる単身者,これらの世帯と住居を共にし,別に生計を維持している間借り・下宿などの単身者及び会社・団体・商店・官公庁などの寄宿舎,独身寮などに居住している単身者をいう。
 施設等の世帯とは,〈1〉寮・寄宿舎の学生・生徒,〈2〉病院・療養所の入院者,〈3〉社会施設の入所者,〈4〉自衛隊営舎内居住者,〈5〉矯正施設の入所者,〈6〉その他(定まった住居を持たない単身者や陸上に生活の本拠を有しない船舶乗組員など)をいう。
 また,昭和55年以前は普通世帯と準世帯として区分している。普通世帯とは,一般世帯から間借り・下宿などの単身者及び会社などの独身寮の単身者を除いたものをいう。

人口推計

 我が国の人口については,5年ごとの国勢調査によってその詳細を把握しているが,その間の人口としては,総務省統計局による人口推計がある。全国人口については,国勢調査人口を基礎とし,その後の出生児数,死亡者数,入国者数及び出国者数を加減して毎月1日現在人口及び毎年10月1日現在年齢別人口を推計している。また,都道府県人口については,更に都道府県間の転出入者数を加減して毎年10月1日現在年齢別人口を推計している。なお,次回国勢調査の結果と差を生じた場合には,両者が接続できるように,人口推計の系列を遡って補正している。出生児数及び死亡者数の資料は「人口動態調査」,出入国者数は「出入国管理統計」及び都道府県間転出入者数は「住民基本台帳人口移動報告」による。

将来推計人口

 将来推計人口は,国立社会保障・人口問題研究所が国勢調査結果を基に推計しているが,最新のものは平成18年12月の推計結果で,推計期間は平成18年から67年までの50年間である。なお,超長期の参考推計として平成68年から117年までの50年間についての推計を付け加えている。推計は,平成17年国勢調査人口を基準人口とし,その将来年次の生存数を計算し,また,新たに生まれる人口については将来の出生数を推計してその生存数を求める方法によっている。

人口動態調査(基幹統計調査)

 人口動態に関する調査は,明治5年から実施されていたが,明治31年の戸籍法の改正に伴い,翌32年から内閣統計局で実施され,昭和20年の終戦を契機として制度の画期的な整備が行われた。昭和22年9月に所管が厚生省(現厚生労働省)に移された。
 調査は,戸籍法及び死産の届け出に関する規程に基づいて,市町村長に届け出られたすべての出生,死亡,婚姻,離婚及び死産について,届け出の都度その届書に基づき,市町村において調査票を作成する方法による。本書掲載の統計は,日本において発生した日本人に関するもので,比率計算のために用いられた人口は「国勢調査」(前述)又は「推計人口」(前述)による各年10月1日現在の日本人人口,ただし,昭和41年以前は総人口である。

乳児死亡

 生後1年未満の死亡をいう。なお,新生児死亡は生後4週未満の死亡を,早期新生児死亡は生後1週未満の死亡をいう。

死産

 妊娠満12週(妊娠第4月)以後の死児の出産をいう。死児とは,出産後において心臓搏動,随意筋の運動及び呼吸のいずれも認めないものをいう。

標準化人口動態率

 ある年次における出生数(死亡数)のその年次を代表する人口に対する比率を,その年次の普通出生率(死亡率)というが,この普通出生率(死亡率)は,各年次における分母人口の年齢構造の差異の影響を受ける。そこで,国立社会保障・人口問題研究所では,昭和5年の全国人口を標準人口とし,毎年,分母人口の年齢構造の差異を除去した日本人人口の標準化出生率及び標準化死亡率を算定している。

標準化出生率

 ある年次における女性の年齢別にみた出生率(年齢別特殊出生率)を女性の年齢別標準人口に適用することによって,標準人口において生ずるとされる出生数を求める。この出生数の標準人口に対する比率をその年次の標準化出生率という。

標準化死亡率

 ある年次における男女別の年齢別にみた死亡率(年齢別特殊死亡率)を男女及び年齢別標準人口に適用することによって,標準人口において生ずるとされる死亡数を求める。この死亡数の標準人口に対する比率をその年次の標準化死亡率という。

女性の人口再生産率

 ある年次における人口の出生力を表す指標で,女性の各年齢の特殊出生率を合計して求められる。国立社会保障・人口問題研究所では,毎年,全国日本人女性について,次の3種類の人口再生産率を算定している。

合計特殊出生率

 再生産年齢(15〜49歳)にある女性の年齢別特殊出生率の合計値を合計特殊出生率(又は粗再生産率)という。この指標は,1人の女性が再生産年齢を経過する間に,その年の年齢別特殊出生率に基づいて子供を生んだと仮定した場合の平均出生児数である。

総再生産率

 粗再生産率は男女両性を含む平均出生児数であるが,女児だけの平均出生児数を総再生産率という。

純再生産率

 再生産年齢にある女性の年齢別女児特殊出生率を生命表の女性の年齢別生残数に適用して求めた平均出生女児数を純再生産率という。この指標は,1世代の期間に関する女性人口の置換状態を示すもので,1より大きければ1世代の間に女性人口に関して拡大再生産が行われることになり,1より下回れば縮小再生産が行われることになる。

生命表(基幹統計)

 生命表とは,一定期間における,ある人口集団についての死亡秩序を,死亡率,平均余命等を用いて表現したもので,その期間(生命表の作成基礎期間)中に観察された死亡数と,その期間の国勢調査人口又は中央人口を基として計算される。
 厚生労働省では,国勢調査ごとの精密な資料に基づき,精密な計算方法による完全生命表と,毎年の推計人口に基づき,簡略化された計算方法による簡易生命表とを作成している。なお,完全生命表は第1回生命表(明治24年〜31年)から第20回生命表(平成17年)まで作成されている。

平均余命

 生命表に基づき,ある年齢に達した人について,これらの者のその後における生存年数の平均を,その年齢における平均余命という。特に0歳の平均余命を平均寿命という。

住民基本台帳人口移動報告

 総務省統計局では,住民基本台帳法第22条の規定により届け出られた転入者及び同法第8条の規定により職権で住民票に記載された転入者の住所地,性別等の月別データにより,人口の移動状況の取りまとめを行っている。したがって,日本国籍を有しない者は含まない。また,同一市区町村内で住居を変更した者,従前の住所が不明又は国外の者及び国外へ転出した者は除かれている。
 なお,転出者数は,各都道府県又は大都市(東京都特別区部及び政令指定都市)の境界を越えて他の区域へ住所を移した者の数をいう。これは,報告のあった転入者の従前の住所地(都道府県及び大都市別)によって,総務省統計局で算出した数である。

出入国管理統計

 法務省では,地方入国管理局,同支局及び同出張所からの報告に基づき,出入国管理に関する月間及び年間の統計を取りまとめている。なお,正規出入国者とは,出入国管理及び難民認定法による正規の手続を経て,本邦からあるいは本邦へ出入国した者のことである。

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