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1 地域メッシュ別にみた高齢化の現状
平成22年国勢調査※3に関する地域メッシュ統計の結果から、基準地域メッシュ(約1km四方)別にみた高齢化の現状を見てみます。
1 全国の65歳以上人口(高齢者)の割合
全国の総人口に占める65歳以上人口の割合※4は、23.0%となっています。
これを地域メッシュ別にみると、中国地方、四国地方及び九州地方では、65歳以上人口が半分以上を占める(赤色)地域が目立ちますが、関東大都市圏、中京大都市圏、京阪神大都市圏や沖縄県では20.0%を下回る(青色)地域が多くなっています。(図1)
平成22年国勢調査結果 総人口 1億2805万7千人 うち65歳以上人口 2924万6千人(23.0%) |
※3 平成22年国勢調査は、平成22年10月1日現在で実施しました。
※4 割合は、分母から年齢「不詳」を除いて算出しています。
2 高齢者の世帯構成
高齢者のいる世帯の割合
全国の一般世帯※5に占める高齢者のいる世帯の割合は、37.3%となっています。
これを地域メッシュ別にみると、全国的に高い(赤色系)地域が目立ちますが、関東大都市圏、中京大都市圏、京阪神大都市圏や都道府県庁のある市とその周辺では低い(青色)地域が多くなっています。(図2)
平成22年国勢調査結果 一般世帯数 5184万2千世帯 うち高齢者のいる世帯数 1933万8千世帯(37.3%) |
※5 国勢調査では、世帯を「一般世帯」と「施設等の世帯」(病院の入院患者、社会施設の入所者など)の2種類に区分しています。このトピックスでの世帯は、「一般世帯」を対象としています。
1人暮らしの高齢者世帯の割合
全国の一般世帯に占める1人暮らしの高齢者世帯(高齢単身世帯)の割合は、9.2%となっています。
これを地域メッシュ別にみると、東日本では低い(青色系)地域が多く、西日本では高い(赤色系)地域が多くなっており、特に、九州南部では高い(赤色系)地域が目立ちます。
また、図2の高齢者のいる世帯の割合が高い(赤色系)地域と比べてみると、西日本では1人暮らしの高齢者世帯の割合も高く(赤色系)なっていますが、一方で、東北地方や北陸地方では低く(青色系)なっています。(図3)
平成22年国勢調査結果 一般世帯数 5184万2千世帯 うち1人暮らしの高齢者世帯数 479万1千世帯(9.2%) |
高齢夫婦のみの世帯の割合
全国の一般世帯に占める高齢夫婦のみの世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦1組のみの世帯)の割合は、10.1%となっています。
これを地域メッシュ別にみると、図3の1人暮らしの高齢者世帯と同様に、西日本では高い(赤色系)地域が多くなっており、東日本では低い(青色系)地域が多くなっていますが、北海道では高い(赤色系)地域が目立ちます。(図4)
平成22年国勢調査結果 一般世帯数 5184万2千世帯 うち高齢夫婦のみの世帯数 525万1千世帯(10.1%) |
3 1世帯当たり人員
全国の一般世帯の1世帯当たり人員は、2.42人となっています。
これを地域メッシュ別にみると、西日本では2.5人未満(青色系)の地域が多く、東日本では2.5人以上(赤色系)の地域が多くなっています。特に、東北地方では4人以上(赤色)の地域が目立ちます。(図5)
また、全国の一般世帯に占める高齢者のいる3人以上世帯の割合は、13.7%となっています。
これを市区町村の区域ごとにみると、図5で1世帯当たり人員の多い(赤色系)地域では、図6の高齢者のいる3人以上世帯の割合も高く(赤色系)なっています。
平成22年国勢調査結果 一般世帯の1世帯当たり人員 2.42人 |
平成22年国勢調査結果 一般世帯数 5184万2千世帯 うち高齢者のいる3人以上世帯数 711万9千世帯(13.7%) |
4 まとめ
現在、我が国では高齢化が進んでいます。国勢調査の結果をみると、全国の総人口に占める高齢者の割合は、平成12年 17.4%、17年 20.2%、22年 23.0%と上昇しています。
高齢者を世帯の構成別に地図上でみていくことで、東日本では世帯員の多い世帯で生活している一方、西日本では高齢夫婦のみや1人で生活している方が多いことが分かります。
このように地域メッシュ統計の結果を地図に表してみると、様々な角度から地域の特性を視覚的に捉えることができ、新たな発見にもつながります。
・ 過去の国勢調査における高齢者割合の地域メッシュ統計地図は、地域メッシュ統計のページで御覧いただけます。