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1 男女別・年齢別人口移動
3割近くがこの5年間に住所を移動
○ 平成12年国勢調査期日の5年前にまだ生まれていなかった人を除く5歳以上人口(1億2079万人)のうち,5年前に現住所以外の場所に住んでいた人(移動人口)は3397万人で,5歳以上人口に占める割合(移動率)は28.1%となっており,3割近くがこの5年間に住所を移動している。これを10年前の平成2年と比べると,移動人口は447万人増加し,移動率は2.9ポイント上昇している。
移動人口を5年前の常住地別にみると,同じ市区町村内で移動した人は1514万人(5歳以上人口の12.5%),他県から移動した人は839万人(同6.9%),県内の他の市区町村から移動した人は786万人(同6.5%),同じ市の他区から移動した人は197万人(同1.6%),国外から移動した人は62万人(同0.5%)となっており,同じ市区町村内での移動率が最も高くなっている。これを平成2年と比べると,同じ市区町村内で移動した人が406万人(36.7%)増加したのに対し,他県から移動した人が50万人(5.6%)減少している。(表1)
また,移動人口を男女別にみると,男性は1731万人,女性は1667万人で,移動率はそれぞれ29.4%,26.9%となっており,男性の方が高くなっている。これを平成2年と比べると,移動人口は男性が220万人(14.6%),女性が227万人(15.7%)それぞれ増加している。(表1)
20歳代,30歳代での移動率が高い
○ 移動率を年齢階級別にみると,30〜34歳が54.8%と最も高く,次いで25〜29歳が54.7%,20〜24歳が44.4%などとなっており,20歳代,30歳代での移動率が高くなっている。40歳代から60歳代までは年齢が高くなるに従って移動率が低下し,70〜74歳では10%を下回っているが,75歳以上では年齢の上昇とともに移動率が上昇しており,85歳以上では21.0%となっている。これを平成2年と比べると,25〜29歳を除くすべての年齢階級で上昇している。
また,15歳以上人口の移動率を男女別にみると,25〜34歳,70歳以上の各年齢階級の移動率は女性の方が高く,このほかの年齢階級では男性の方が高くなっている。(表2,図1,2)
20〜24歳では他県からの移動率が高い
○ 年齢階級別の移動率を5年前の常住地別にみると,20〜24歳の自市区町村内での移動率(13.4%)は他県からの移動率(18.4%)よりも低くなっているが,このほかの年齢階級では,自市区町村内での移動率が他県からの移動率よりも高くなっている。これを平成2年と比べると,自市区町村内での移動率はすべての年齢階級で上昇しているのに対し,他県からの移動率は30〜44歳,50〜59歳を除く各年齢階級で低下している。(表2)