就業希望状況調査(確報)平成14年10月・11月期平均結果の概要

平成15年3月28日公表

調査の概要

○調査のねらい 依然として厳しい雇用情勢に的確に対応するため,就業・不就業のより詳細な実態を把握。特に,雇用保険の受給の状況等,完全失業者のより詳細な実態を把握。
○調査の時期 平成14年に2回実施(第1回:4月及び5月,第2回:10月及び11月)
○調査の規模 各回約2万世帯を対象
○調査の方法 労働力調査終了世帯に調査員が調査票を配布し,世帯からの郵送により回収
○調査事項
  • 収入の種類
  • 雇用保険の受給状況
  • 職業能力向上のための活動状況
  • 求職活動の状況 等

I 完全失業者の状況

1  1か月の主な収入の種類

○ 10月・11月期の完全失業者349万人の1か月の主な収入の種類をみると,「収入なし」が172万人と約5割を占める一方,収入がある者では,「雇用保険(失業給付)」が70万人,「年金・恩給」が28万人などとなっている。

図1  1か月の主な収入の種類別完全失業者数

図1 主な収入の種類別完全失業者数
○ 完全失業者の1か月の主な収入の種類を世帯主との続き柄別にみると,「世帯主」では,「雇用保険(失業給付)」及び「収入なし」がともに24万人と最も多くなっている。

 また,その他の続き柄でも,「収入なし」が最も多く,特に「その他の家族」では104万人となっており,次いで「雇用保険(失業給付)」が多くなっている。

図2  世帯主との続き柄,主な収入の種類別完全失業者数
図2 世帯主との続き柄,主な収入の種類別完全失業者数

○ 完全失業者の1か月の主な収入の種類を年齢階級別にみると,55歳以上を除くすべての年齢階級で「収入なし」が最も多く,特に,25〜34歳は53万人,15〜24歳は44万人となっている。

 一方,55歳以上の年齢階級では,「年金・恩給」が25万人と最も多い。

図3  年齢階級,主な収入の種類別完全失業者数

図3 年齢階級,主な収入の種類別完全失業者数
表1  1か月の主な収入の種類別完全失業者数

表1 1か月の主な収入の種類別完全失業者数

2 1か月の家計をまかなった主な収入等の種類

○ 世帯主が完全失業者である世帯について,1か月の家計をまかなった主な収入等の種類の割合をみると,「雇用保険(失業給付)」(29.6%),「年金・恩給」(25.9%),「預貯金等財産の取り崩し」(14.8%)が高くなっている。

図4  1か月の家計をまかなった主な収入等の種類別完全失業者(世帯主)の割合

図4  1か月の家計をまかなった主な収入等の種類別世帯主完全失業者の割合

3 雇用保険(失業給付)の受給状況

○ 完全失業者の雇用保険(失業給付)の受給状況をみると,「受給・受給予定」(*1)が93万人,「受給していない」(*2)が237万人となっている。

 これを世帯主との続き柄別にみると,「その他の家族」では「受給していない」が116万人と8割を占めている。また,世帯主では「受給していない」が51万人,「受給・受給予定」が32万人となっている。

 (*1)「現在受給している」,「近々受給する予定」の合計

 (*2)「受給は既に終了したが受給終了後も引き続き求職」,「受給資格を満たしていない」,「その他」(「前職なし」を含む。)の合計

図5  世帯主との続き柄,雇用保険受給状況別完全失業者数

図5 世帯主との続き柄,雇用保険受給状況別完全失業者数

○ 雇用保険(失業給付)の受給状況を前職の雇用形態別にみると,過去3年間に離職した前職のある完全失業者229万人のうち,前職が「正規の職員・従業員」では,「受給・受給予定」が77万人,「受給していない」が72万人となっている。一方,パート・アルバイトなどの「非正規の職員・従業員」では,「受給していない」が56万人と約9割を占めている。

 (*) 雇用形態が「パート・アルバイト」,「労働者派遣事業所の派遣社員」,「その他」の合計

図6  前職の雇用形態,雇用保険受給状況別完全失業者数
図6 前職の雇用形態,雇用保険受給状況別完全失業者数

4 職業能力向上のための活動の状況

○ 過去1年間の職業能力向上のための活動の状況をみると,完全失業者349万人のうち,「活動あり」が122万人,「活動なし」が211万人となっている。

 「活動なし」の完全失業者について,その理由を年齢階級別にみると,35〜44歳では「金銭的余裕がない」及び「特に理由はない」がともに11万人と,最も多くなっている。

 また,その他の各年齢階級でも「特に理由はない」が最も多くなっている。

図7  年齢階級,職業能力向上のための活動状況別完全失業者数

図7 年齢階級,職業能力向上のための活動状況別完全失業者数

表2 職業能力向上のための活動状況別完全失業者数
表2 職業能力向上のための活動状況別完全失業者数

II 就業者の状況

求職活動の状況

○ 就業者の求職活動の状況をみると,就業者6302万人のうち「求職活動を行っている」者は345万人となっている。この理由を年齢階級別にみると,15〜24歳,25〜34歳では「今の仕事は一時的にしている仕事のため」がともに16万人,35〜44歳では「自分に向いた仕事につきたいため」が11万人,45〜54歳では「今の仕事からの収入が減ったため」が12万人,55歳以上では「自営事業の不振や勤め先事業の先行き不安のため」が9万人と,それぞれ最も多くなっている。

図8  年齢階級,求職理由別求職活動を行っている就業者数

図8 年齢階級,求職理由別求職活動を行っている就業者数
○ 雇用者の求職活動の状況をみると,「求職活動を行っている」雇用者は285万人となっている。これを雇用形態別にみると,「正規の職員・従業員」は127万人,「非正規の職員・従業員」(*)は158万人となっており,「非正規の職員・従業員」の方が「求職活動を行っている」者が多くなっている。

 これを求職理由別にみると,「正規の職員・従業員」では「労働条件に不満があるため」が26万人と最も多く,一方,「非正規の職員・従業員」では「今の仕事は一時的にしている仕事のため」が39万人と最も多くなっている。

 (*)雇用形態が「パート」,「アルバイト」,「労働者派遣事業所の派遣社員」,「契約社員・嘱託」,「その他」の合計

図9  雇用形態,求職理由別求職活動を行っている雇用者数

図9 雇用形態,求職理由別求職活動を行っている雇用者数

III 非労働力人口の状況

今後の求職活動の予定

○ 非労働力人口の今後の求職活動の予定の状況をみると,非労働力人口4109万人のうち,「探す予定・探す可能性がある」(*)者は901万人となっている。これを世帯主との続き柄別に内訳をみると,世帯主では「近々探す予定」が25万人,「世帯主の配偶者」では「時間にゆとりができれば探す」が200万人,「その他の家族」では「学校卒業に向けて探す」が251万人と,それぞれ最も多くなっている。

 (*)「近々探す予定」,「家族の今後の就業状況により探す可能性がある」, 「時間にゆとりができれば探す」,「学校卒業に向けて探す」の合計

図10  世帯主との続き柄別今後の求職活動の予定・可能性がある非労働力人口

図10  世帯主との続き柄別今後の求職活動の予定・可能性がある非労働力人口

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統計表

統計表を見る上での注意

  1. 統計表の数値は,表章単位未満の位で四捨五入してあるため,又は,総数に分類不能・不詳の数を含むため,総数と内訳の合計とは必ずしも一致しない。
  2. 統計表中の「-」は,該当数値のないことを示す。

第1表 1か月の主な収入の種類,就業状態別15歳以上人口(エクセル:21KB)

第2表 1か月の主な収入の種類,世帯主との続き柄別完全失業者数 (エクセル:22KB)

第3表 1か月の主な収入の種類,年齢階級別完全失業者数 (エクセル:22KB)

第4表 1か月の主な収入の種類,求職活動の理由別完全失業者数 (エクセル:23KB)

第5表 1か月の家計をまかなった主な収入等の種類別完全失業者数(世帯主)及び非労働力人口(世帯主) (エクセル:19KB)

第6表 前職の有無・雇用保険受給の状況・受給期間,世帯主との続き柄別完全失業者数(エクセル:21KB)

第7表 前職の有無・雇用保険受給の状況・受給期間,年齢階級別完全失業者数(エクセル:25KB)

第8表 雇用保険受給の状況・受給期間,前職の従業上の地位・雇用形態別完全失業者数(過去3年間に離職) (エクセル:21KB)

第9表 過去1年間の職業能力向上の活動状況・その理由,年齢階級別完全失業者数(エクセル:24KB)

第10表 過去1年間の職業能力向上の活動状況・その理由,前職の職業別完全失業者数(過去3年間に離職) (エクセル:25KB)

第11表 今後の求職活動の予定,世帯主との続き柄別非労働力人口(エクセル:20KB)

第12表 求職活動の有無・求職理由,世帯主との続き柄別就業者数(エクセル:23KB)

第13表 求職活動の有無・求職理由,年齢階級別就業者数(エクセル:46KB)

第14表 求職活動の有無・求職理由,雇用形態別雇用者数(エクセル:25KB)

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