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家計調査に関するQ&A(回答)

家計調査とは

1 家計調査はどのような調査なのですか?

 家計調査は,国民生活における家計収支の実態を把握して,国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供するため,総務省統計局が毎月実施している統計調査です。
 家計調査の調査対象は学生の単身世帯を除く全国の消費者世帯で,平成22年の国勢調査によると,これらの世帯は約5,018万世帯で全国の世帯の約96.6%を占めています。
 この中から無作為に選定された調査世帯で6か月間(単身世帯は3か月間),毎日のすべての収入と支出を家計簿に記入していただきます。

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2 家計調査の結果からどのようなことが分かるのですか?

 家計調査の結果によって,世帯の得た収入がどのようなものにいくら支出されたか,その支出の仕方が収入,世帯人員,年齢,職業など世帯の属性によってどのように異なっているかなどが明らかになります。
 また,家計調査の毎月の結果は,景気動向の重要な要素である個人消費の動向を判断するための重要な資料として用いられます。
 なお,世帯主が勤労者の世帯(いわゆるサラリーマン世帯)及び無職の世帯については,収入についての統計も公表されています。

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3 家計調査はどんなことを調べるのですか?

 家計調査では,4種類の調査票により,次のことを調査しています。
 世帯票……………世帯構成,世帯員の年齢,職業,住居に関する事項など
 家計簿……………日々の収入・支出,購入数量
 年間収入調査票…過去1年間の収入
 貯蓄等調査票……貯蓄・負債の状況と住宅などの土地・建物について

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4 家計調査で購入数量も調査するのはなぜですか?

 家計調査の購入数量データは食料需給の動向などをみるために利用されており,食料政策などを策定するための基礎資料となっています。
 また,購入数量と支出額から平均購入価格が分かり,消費者行動による個人消費への影響なども分析できます。例えば,平成22年の結果をみると肉類では牛肉,豚肉,鶏肉の平均購入価格がいずれも前年より下落しており,また,同様の現象が肉類以外の食品や衣料品でもみられるなど,消費者行動に「低価格志向」がうかがえます。
 このように,購入数量のデータは,政府の経済政策の基礎資料としても,また,消費行動の分析をする上でも大変重要なものとなっています。

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5 家計調査の結果はどのように利用されているのですか?

 家計調査の結果は,国民生活の実態を把握するものとして政府・地方公共団体ばかりでなく,民間の会社,研究所あるいは労働組合などでも広く利用されています。調査結果の主な利用には次のようなものがあります。

  • 経済政策や社会政策を立てるための分析用資料として
  • 経済動向あるいは景気動向をみる一つの指標として
  • 国,地方公共団体,企業などで賃金水準を決めるための資料として
  • 消費者が購入する商品やサービスの需要予測の資料として
  • 国民経済計算の民間最終消費支出を推計するための基礎データとして
  • 消費者物価指数を作成するための指数品目の選定及びウエイトの算定の資料として

 なお,各省庁等で利用されている実例を挙げると次のとおりです。

内閣府 我が国経済の分析(経済財政白書,月例経済報告),国民生活の分析(国民生活白書),国民経済計算の推計,経済見通しや経済計画の作成,消費者行政の基礎資料,景気動向指数など
総務省 情報通信白書
財務省 各種税率や所得控除など各種税額控除の検討のための基礎資料など
厚生労働省 生活保護基準の算定,各種年金制度の検討,医療費等の各種厚生関係料金の算定,労働経済の分析(労働経済白書),労働問題調整の基礎資料など
農林水産省 農家・非農家の生活水準の比較,生産食料品の需給関係の分析など
経済産業省 我が国経済の分析(通商白書),中小企業への需要分析(中小企業白書),各種産業ビジョン策定の基礎資料など
人事院 標準生計費の算定,給与基準改定,寒冷地手当算定の基礎資料など
都道府県 県民経済計算,給与基準の改定など
大学・研究所 家計収支の計量経済分析など
民間会社 地域別,階層別,商品別などの消費実態の分析及び将来需要の予測など
労働団体 賃金算定の資料など

(参考)調査結果の活用事例

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6 どうしても答えなければいけないのですか?

 この調査の基となっている統計法では,報告の義務に関する規定があります。また,報告をしない場合の罰則の規定もあります。

 しかし,統計調査は,その趣旨を皆様にご理解いただくことによって成り立つものです。皆様のご理解なしには正確な統計はできませんので,よろしくお願いします。

※ 報告義務の規定については統計法をご覧ください。

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調査方法について

7 家計調査はどのように行われるのですか?

 調査は次のような流れで行われています。

        ◎ 総務省統計局

 (1) 調査票の設計,調査方法    (7) 調査結果の集計・公表
 などの企画・設計,調査
 地域の選定

        ◎ 都道府県・指導員

 (2) 調査員の選任・指導,      (6) 調査票の提出・整理
 調査世帯の選定

        ◎ 調査員

 (3) 調査地域の世帯名簿の作成, (5) 調査票の回収
 調査の依頼,調査票の配布

        ◎ 世帯

 (4) 調査票(家計簿など)の記入

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8 調査対象はどのように選ばれるのですか?

 家計調査では,調査対象世帯が全国の世帯の縮図となるよう,統計理論に基づいて世帯を選定して調査を行っています。具体的には,層化三段抽出法(注)により,全国で約9,000世帯を無作為に抽出して調査をお願いしています。調査世帯では6か月間(単身世帯は3か月間),毎日のすべての収入と支出を家計簿に記入します。

(注)層化三段抽出法とは,3段階に分けて調査世帯を選ぶ方法です。まず,第1の段階では,全国の市町村をいろいろな特性によりグループ(層)に分け,それぞれのグループから一つずつ合計168市町村を選びます。次に第2の段階では,各市町村から調査地区を無作為に選びます。第3の段階では,調査地区内のすべての世帯から乱数表を用いて調査世帯を無作為に選びます。

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9 調査員はどのような人がどのような方法で選ばれるのですか?

 調査員は,一般の人の中から,次の要件を考慮して選考され,都道府県知事が,特別職の地方公務員として任命します。

  • 調査票の配布及び回収,関係書類の作成等の事務を適正に行うことができる者であること
  • 原則として20歳以上の者であること
  • 秘密の保護に関して信頼のおける者であること
  • 選挙に直接関係のない者であること
  • 税務・警察に直接関係のない者であること

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10 調査票の提出方法は?

 調査票の受渡しは,調査員が直接世帯までお伺いして行います。調査員が回収した調査票は都道府県を経由して総務省統計局に提出されます。

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公表時期について

11 調査の結果はいつごろ公表されるのですか?

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プライバシーの保護について

12 プライバシーは保護されるのですか?

【秘密の保護の徹底】

 家計調査は,統計法等の法令規定に基づいて行われます。
 調査に従事する人(国・地方公共団体の職員,指導員,調査員)には,調査上知り得た秘密に属する事項を他に漏らしてはならない守秘義務が課されています。また,調査票情報等の利用制限も定められており,秘密の保護の徹底が図られています。
 調査票は外部の人の目に触れないよう厳重に保管され,集計が完了した後は溶解処分されます。

【調査員への指導】

 個人情報の保護を一層徹底させるために調査員用に調査事務マニュアルを作成し,秘密保護等について指導を徹底しています。

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その他

・ 類似統計との関係

13 家計調査の結果と百貨店やスーパーの販売統計の動向が一致していないのはどうしてですか?

 家計調査の結果は,世帯の支出すべてが対象であり,百貨店やスーパーだけでなく,コンビニエンスストアでの購入や通信販売など,様々な形の支出を含んでいます。また,例えば自動車,電気・ガス・水道,ガソリンなどの商品やサービスのように百貨店やスーパー以外のところから購入するものも通常は多くあります。一方,小売店の販売額には法人向けの売上も含まれています。
 このように,販売統計と家計調査では対象とする範囲が異なるため,両者は単純に比較できるものではありません。

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14 家計調査の結果と国民経済計算の四半期別GDP速報(QE)の民間最終消費支出の動きが違うことがあるのはどうしてですか?

 マクロ統計である国民経済計算は,国際連合の提唱する国民経済計算体系にのっとったものであり,その中のGDPの構成要素の一つである民間最終消費支出は,家計調査の消費支出とは概念や範囲が異なります。主な概念や範囲の違いは次のとおりです。

(1) 家計調査では,消費支出を1世帯当たりでとらえていますが,国民経済計算では,我が国全体の消費支出の総額を推計しています。
(2) 家計調査では,実際に支払った借家・借間の家賃等のみが計上されますが,国民経済計算では,持家についても持ち主が借家と同様のサービスを受けたものとみなしてその対価(帰属家賃)を金額として推計し,民間最終消費支出に含めています。

 また,国民経済計算の民間最終消費支出の速報推計においては,家計調査などが用いられていますが,次のような処理が行われています。

(3) 家計調査では,贈与金,仕送り金等の移転支出を消費支出に含めていますが,国民経済計算の四半期別GDP速報(QE)の推計ではこれらを除外しています。
(4) 家計調査では,リフォームなど住宅の設備修繕の支出は消費支出に直接計上されますが,国民経済計算では住宅の設備修繕の支出は概念上帰属家賃に含まれていることから,家計調査の設備修繕費は除外して推計されます。
(5) 国民経済計算の四半期別GDP速報(QE)では,乗用車への支出は乗用車新車新規登録台数を用いて推計しています。

 さらに,平成14年8月から,四半期別GDP速報(QE)の推計方法が変更され,主として家計調査などから推計した需要側推計値と,供給側推計値を加重平均し,民間最終消費支出を推計しています。
 こうした概念や範囲の違い,あるいは推計方法の違いがありますので,家計消費をみる上ではそれぞれの統計の特徴を考慮して利用する必要があります。

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15 家計調査の収入と毎月勤労統計調査の賃金の動きが違っているのはどうしてですか?

 家計調査の実収入には勤労収入以外に,家賃収入,公的年金給付,受贈金などが含まれるため,毎月勤労統計調査の現金給与総額と比較するのは適切ではありません。
 また,家計調査の勤労収入には短期間の雇用による収入,副業の収入(勤労収入の場合)も含まれています。これに対し,毎月勤労統計調査は,事業所を調査対象とし,常用労働者の一人当たりの賃金を調査しているという違いがあります。さらに、毎月勤労統計調査では従業員5人未満の事業所や公務が含まれていないことなどの違いがあるため、家計調査の収入と毎月勤労統計調査の賃金の動きは違ってくることになります。

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・ 調査の正確性について

16 ふだん家計簿をつける世帯が減っていることから,記入漏れなどが起こりやすくなって,正しい家計収支の調査ができていないのではないですか?

 家計調査では,日ごろから家計簿をつけている世帯を調査世帯として選定しているのではなく,ふだん家計簿をつけていない世帯も含めたすべての世帯の中から調査対象を選定しています。この調査のために専用の家計簿を用意し,調査対象となった世帯には,調査員が世帯を訪問して記入の仕方をきめこまかく説明した上で家計簿を記入してもらいます。
 家計調査では,世帯が家計簿に記入する際,購入したものを単純に記入していく方法をとっています。この記入方法は費目ごとにまとめ書きをするような記入方法に比べて,分類や合算など特別な処理を要しないため,相対的に記入の際の手間は軽くなり,記入の正確性も保てることになります。
 また,家計簿には,毎日の記入の最後に「本日の現金残高」欄に記入してもらっており(勤労者世帯及び無職世帯),翌日に持ち越す現金の手持ち額とその日の収支をチェックしてもらうことにより,毎日の記入漏れや記入誤りを確認できます。
 ですから,ふだん家計簿をつけている世帯が減っていたとしても正しい家計収支の調査ができないわけではありません。

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17 親と同居する子供の収支などが調査から漏れていることはないのですか?

 家計調査では,調査世帯に属するすべての人の収入と支出(収入は勤労者世帯,無職世帯のみ)を家計簿に記入することになっています。
 例えば,親と同居する子供が勤めている場合には勤労収入を,また,学生である場合にはアルバイト収入があればその全額を家計簿に記入してもらいます。また,子供が自分で得た収入のうち一部を親に渡し,それ以外は個人的なお金として使っていて,その使途が家計簿の記入者には把握できない場合は,子供の収入は全額を収入として記入するとともに,子供が使っている全額を「こづかい(使途不明)」として記入してもらいます。
 このように,家計調査では調査結果に調査世帯のすべての収入と支出が含まれるように調査が行われています。
 なお,世帯員個人個人の収支については,平成21年に実施した全国消費実態調査において,家計簿の記入者を除く18歳以上の世帯員の収入と支出を調査しています。

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・ 精度等に対する疑問・批判

18 家計調査は単身世帯や農林漁家世帯を調査対象に含めていないので日本全体の個人消費を表していないのではないですか?

 現在の家計調査は,単身世帯や農林漁家世帯も調査対象に含めています。家計調査の調査対象は学生の単身世帯を除く全国の消費者世帯であり,平成17年の国勢調査によると,これらの世帯は約4,811万世帯で全国の世帯の約97.1%を占めています。
 家計調査では,以前は,農林漁家世帯を除く二人以上の世帯を対象としてきましたが,平成12年から農林漁家世帯も対象に含めて調査することとし,平成12年1月分からは従来と同じ対象についての結果に加え,農林漁家世帯を含む結果も公表しています。
 また,単身世帯については,家計調査を補完することを目的として,平成7年から単身世帯収支調査を開始し,年平均結果(平成10年1−6月期分から半期平均結果)を公表してきました。平成12年からは調査世帯数を拡大して,寮・寄宿舎に居住する単身者も調査しています。これに伴い,四半期ごとの平均結果を公表していました。
 さらに,平成12年1−3月期分からは,家計調査結果と単身世帯収支調査結果を用いて,単身世帯,農林漁家世帯などすべての世帯を含む家計収支の数値を推計し,「家計総世帯集計結果」として公表していました。
 その後,平成14年1月に単身世帯収支調査を家計調査に統合し,家計調査の単身世帯とするとともに,家計総世帯集計を家計調査の総世帯として結果を公表しています。
 このように,以前は家計調査の対象外であった世帯についても統計の整備を行いましたので,個人消費の動向を把握するには,目的に応じたデータを利用する必要があります。

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19 家計調査の調査世帯は公務員などの特定の世帯に偏っているのではないですか?

 家計調査の調査世帯は,偏りが生じないよう統計理論に基づいて,無作為に抽出されます。家計調査は,調査世帯に家計簿を日々つけてもらう必要があるため,世帯の事情により調査を引き受けられない場合もありますが,その代替の世帯も偏りの起こらないよう無作為に抽出されています。
 したがって,家計調査の調査世帯が特定の職業に大きく偏るようなことはありません。
 公務員の世帯を把握しているものとしては,毎月の就業者数,失業者数などを調査している労働力調査の「官公」(注)の世帯があり,平成23年結果(岩手県,宮城県及び福島県を除く)によると,二人以上の世帯3409万世帯のうち,世帯主が「官公」は201万世帯で,全体の5.9%となっています。
 これを家計調査の調査結果でみると,二人以上の世帯に占める「官公」世帯の割合は7.1%となっています。両者には若干の違いはありますが,この違いは,家計調査では世帯主は主に家計を支えている世帯員とされているのに対して,労働力調査では世帯主は単に世帯の代表者とされているなど,世帯主の定義に若干の相違があることなどによるものと考えられます。
 なお,次の問20にも見られるように,官公世帯の割合が若干高くなっているからといって消費動向全体についての判断に大きな影響を与えるものではありません。

(注)「官公」とは,世帯主が国の府省庁や裁判所など,地方公共団体の市役所や町村役場など又は国公立の病院(独立行政法人を含む。),学校,公営企業などに勤めている世帯であり,世帯主が,公団・公社,公庫や在日外国政府施設に勤めている世帯は含めていません。

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20 調査世帯に公務員が多いために結果に偏りが生じているのではないですか?

 前問19の回答のように家計調査の調査世帯に公務員の世帯が特に多いとはいえません。
 また,勤労者世帯平均と官公を除いた勤労者世帯の消費支出の動きを比較してみても,同じような動きとなっており,世帯構成の違いが原因で消費支出に偏りが生じていることはありません(下図参照)。

消費支出の対前年同月実質増減率

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21 家計調査は二人以上の世帯全国8,000世帯のサンプルでどの程度の精度が得られているのですか?

 家計調査などの標本調査では,調査対象世帯(サンプル世帯)が全国の世帯全体(母集団)の縮図にできるだけ近くなるよう,統計理論に基づいて,無作為抽出の方法により調査対象世帯を選定していますが,結果数字に「ゆれ」が生じることもあります。このような「ゆれ」は,「標本誤差」と呼ばれており,その「ゆれ」の幅の大きさを「標準誤差率」という尺度により表しています。多くの場合,標本調査の結果から得られた数値と真の値との差は,標準誤差率の範囲内に収まっています。
  家計調査では,標本設計の基となっている層化三段抽出法の理論式に基づいて標準誤差率を定期的に計算し,その数字を「家計調査年報」に掲載して公表しています。平成23年の二人以上の世帯の消費支出の標準誤差率は,毎月の結果では1.1〜1.8%となっており,年平均の結果では0.4%となっています。

二人以上の世帯の支出金額の標準誤差率(%)

 標準誤差は,集計対象の世帯の範囲や収支項目によって異なりますが,対象世帯の少ない世帯区分についての集計結果や,購入頻度の少ない品目への支出額の数字などは,標本誤差が大きくなりがちです。このような数字を見る場合には,標本誤差の影響を少なくするために,1か月分の数字だけでなく複数の月にわたり平均した数字を利用したり,あるいは,他の世帯区分や類似する品目と合算した数字を使用するなど,利用上の工夫が必要です。

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22 家計調査は他の統計調査に比べ公表が遅く,タイムリーな消費動向の把握に役立たないのではないですか?

 現在,家計調査の二人以上の世帯の月次の調査結果の公表は,原則として調査月の翌月末ごろとしており,これは主な月次の経済統計とほぼ同じ時期になっています。
 また,調査結果は公表と同時にインターネット等を通じて広く提供しています。

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23 家計調査の結果は1世帯当たりの平均値であるため,世帯人員が減少すると消費支出なども減少するのではないですか?

 核家族化などにより一世帯当たりの世帯人員は長期的にみて減少する傾向にあります。一般に世帯人員が減少すれば,世帯の消費支出は減少しますから,家計調査の消費支出などを長期的な時系列でみる場合には,その影響を考慮することが必要になります。
 なお,家計調査では世帯人員の増減や一月の日数の増減の影響を調整した消費水準指数(世帯人員分布調整済)を参考系列として毎月公表しています。同指数は,支出額を基準年(西暦で末尾1桁が0か5の年,5年ごとに改定)の世帯人員別世帯分布で加重平均し,さらに一月を30.4日(365日÷12か月)として換算した上で,基準年を100として指数化したものです。
 また,平成20年1月分の公表から,世帯人員分布調整だけでなく,世帯主の年齢階級の分布調整を行った,消費水準指数(世帯人員及び世帯主の年齢分布調整済)も公表しています。
 消費水準指数の結果及び詳しい内容については以下を参照してください。

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24 家計調査は,情報通信に関する支出の増加など消費行動の新しい動きを的確にとらえていないのではないですか?

 家計調査は調査世帯の個々の収入・支出をすべて家計簿に記入してもらうので,情報通信関連支出も含め家計の消費行動を的確にとらえることができます。
 結果の集計に当たっては,最近の消費行動の変化をより的確に表すことができるように,平成12年から次のような改善を図っています。

  • 収支項目分類について,パソコン,発泡酒などの新商品に対応した改訂を行うとともに,電話通信料の固定電話分と移動電話分を分割する,放送受信料を細分化するなど近年比重の高まっているサービス支出の分類を充実しました。
  • 支出の曜日別変動,税制改正や料金制度の変更に伴う消費行動の変化などの分析が可能となる購入日別支出金額を集計し,公表しています。
  • 近年の世帯構造の変化に対応して,高齢者世帯や夫婦のみの世帯など,世帯構造別集計を充実しました。
     さらに,平成14年からは,次のような改善を図っています。
  • 単身世帯を対象として実施している単身世帯収支調査を家計調査に統合し,家計調査の単身世帯として四半期ごとに結果を公表しているとともに,家計消費全体の状況を把握するために,二人以上の世帯と単身世帯を合わせた総世帯結果も四半期ごとに公表しています。
  • 貯蓄や負債の保有状況は家計の消費行動に大きな関連があると考えられることから,貯蓄等調査票を用いて調査し,四半期ごとに公表しています。
  • 情報通信に関する支出や購入頻度が少ない高額商品に対する支出をより的確にとらえるため,「家計消費状況調査」を平成13年10月から新たに実施しています。これにより,家計調査結果のうち高額商品支出を家計消費状況調査の結果で補完した「家計消費指数」を平成14年1月分から公表しています。

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25 平成22年4月からの公立高校の授業料無償化及び高等学校等就学支援金の創設に伴い,世帯が負担する高校授業料は大きく減少することになりますが,家計調査結果にはどのように反映されるのですか?

 高校生の世帯員がいる世帯の授業料負担が軽減され,対応する項目の支出金額が減少することになります。
 具体的には,授業料のほか入学金などが含まれる「授業料等」のうち,「国公立高校」及び「私立高校」の授業料部分の支出金額が減少します。「教育」及び「消費支出」についても,同様に支出金額が減少することになります。

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・ 季節調整値について

26 家計調査では季節調整値を公表していますか?

 家計調査の結果には季節性があるため,主な費目について季節調整値を計算し公表しています。
 家計調査の結果について,6月や12月などのボーナス月における収入や支出は,他の月に比べ金額が多くなり単純に前月と比較しても意味がありません。季節調整値とは,このように毎年同じ月に同じような変動を繰り返す季節性がある結果について,毎年同じような周期を持つ変動(季節変動)部分を除去して作成した結果のことであり,前月など異なる月と比較することが可能となります。なお,平成21年1月分の公表から,二人以上の世帯の月次結果について,うるう年や曜日などの影響も取り除いた結果を計算し,公表しています。ただし,総世帯,単身世帯及び二人以上の世帯の四半期結果並びに消費水準指数については,うるう年や曜日などの影響は調整していません(X-12-ARIMAのX-11デフォルト,管理限界2σ〜3σ)。
 詳しい内容については以下を参照してください。

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・ 用語の説明

27 消費支出とは何ですか?

 いわゆる生活費のことで,食料,衣料,電気,ガスなど日常の生活を営むに当たり必要な商品やサービスを購入して実際に支払った金額をいいます。
 詳しい用語の説明については以下を参照してください。

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28 家計消費指数とはどのようなものですか?

 家計消費指数とは,家計調査結果のうち購入頻度が少なく結果が安定しにくい高額消費部分について,家計調査とは別にサンプル数の多い「家計消費状況調査」で調査し,家計調査の結果を家計消費状況調査の結果で補完して新たな結果を作成した後,指数化したものです。
 詳しい内容については以下を参照してください。

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