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第5章 我が家の資産

資産の状況は,消費の動向に大きく影響を与えます。ここでは,二人以上の世帯の貯蓄や負債の状況について見てみましょう。

1. 貯蓄の世帯分布

貯蓄の平均額は真ん中より高め

 二人以上の世帯の貯蓄額は平均では1657万円ですが,世帯を貯蓄額の低い世帯から高い世帯へと順に並べたときに,ちょうど中央に当たる世帯の貯蓄額は995万円と平均を下回っています。これは,世帯数の割合が小さい貯蓄の多い世帯が,平均額を押し上げているためです。約3分の2の世帯の貯蓄額は平均値を下回っています。

図 5-1 貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)(平成22年)

統計豆知識

 たくさんのデータを集めた統計を分かりやすく表すためによく使われるのが平均値です。左右に同じように広がる富士山のように分布しているときには,平均値が実感に合っています。ところが,上の貯蓄のように,左側から右肩下がりのグラフになるときには,平均は必ずしも実感と合いません。このような場合には,額の多い方から数えた真ん中の世帯の額(中央値)が実感により合った額を示してくれます。

2. 貯蓄の種類別の状況

定期性預貯金が4割強を占める二人以上の世帯の貯蓄

 二人以上の世帯について1世帯当たり貯蓄現在高を貯蓄の種類別にみると,定期性預貯金が707万円と最も多く4割以上を占めています。次いで「生命保険など」,通貨性預貯金,有価証券,金融機関外の順になっています。二人以上の世帯のうち勤労者世帯についても,二人以上の世帯と同じ順になっていますが,二人以上の世帯に比べ,定期性預貯金や有価証券の割合が低く,「生命保険など」や金融機関外の割合が高くなっています。

図 5-2 貯蓄の種類別貯蓄現在高及び構成比(二人以上の世帯)(平成22年)

 二人以上の世帯のうち勤労者世帯の1世帯当たり貯蓄現在高を年間収入五分位階級(*)別にみると,年間収入が低い階級ほど貯蓄に占める通貨性預貯金の割合が高く,年間収入が高い階級ほど貯蓄に占める有価証券及び金融機関外の割合が高くなっています。

図 5-3 年間収入五分位階級,貯蓄の種類別貯蓄現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)(平成22年)

(*)年間収入五分位階級とは,世帯を年間収入の少ない方から順番に並べ,五つのグループに等分した場合の各グループのことで,年間収入の少ない方から順に第I,第II,第III,第IV,第V五分位階級といいます。

3. 負債の種類別の状況

二人以上の世帯の負債現在高は489万円

 二人以上の世帯の1世帯当たり負債現在高は489万円で,そのうち,住宅・土地のための負債が431万円で約9割を占めています。

 また,二人以上の世帯のうち勤労者世帯の1世帯当たり負債現在高は679万円で,二人以上の世帯を190万円上回っています。これは,二人以上の世帯のうち勤労者以外の世帯の中に,住宅ローンの返済を終えた高齢無職世帯が多く含まれるためです。

図 5-4 負債の種類別負債現在高及び構成比(二人以上の世帯)(平成22年)

 二人以上の世帯のうち勤労者世帯の1世帯当たり負債現在高を世帯主の年齢階級別にみると,50歳代,60歳以上と年齢が上がると,住宅ローンの返済が進んでいくことがうかがわれます。住宅・土地のための負債は,40歳代が888万円と最も多くなっています。

図 5-5 世帯主の年齢階級,負債の種類別負債現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)(平成22年) 貯金箱 挿絵

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