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家計調査平成14年平均結果の概況(詳細編)III-1.(2)
(2)牛海綿状脳症(いわゆる狂牛病)の発生後の肉類の消費
主な肉類について1人当たりの購入数量の平成7年からの推移をみると,牛肉は8年に病原性大腸菌O-157の発生の影響もあって減少となった後,減少傾向で推移し,さらに13年は9月に牛海綿状脳症(いわゆる狂牛病。以下「BSE」という。)に感染した牛が国内で初めて発見された影響もあって大幅な減少となり,14年も引き続き減少となった。これに対し,豚肉は増加傾向,鶏肉も平成11年以降増加傾向にあり,13年以降,豚肉及び鶏肉ともに牛肉からの代替需要もみられ,14年は更に増加している。
また,購入単価の推移をみると,牛肉,豚肉及び鶏肉とも平成12年まで低下傾向にあったが,13年には牛肉は引き続き低下したものの,豚肉及び鶏肉は上昇に転じ,14年は牛肉,豚肉及び鶏肉ともに上昇している(図28)。
牛肉について,BSE発生前後の1世帯当たりの支出金額の推移を平成12年の週平均(平成12年の日別の支出金額を合計し366日で除して7倍した金額)を100とした指数でみると,平成13年1〜8月は12年とほぼ同水準で推移していたが,9月のBSE発生後大幅に減少し,10月中旬を底に回復傾向を示しているものの,14年後半になっても依然として13年前半より低い水準で推移している(図29)。
また,年齢階級別の1人当たりの支出金額について,平成14年と12年を比較すると,豚肉,鶏肉はすべての年齢階級で金額が増加しており,その幅も同程度となっている。一方,牛肉はすべての年齢階級で減少しており,特に年齢が高くなるほど金額の減少幅が大きくなっている(図30)。