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家計調査平成14年平均結果の概況(詳細編)II-6.(3)
(3)住宅ローン返済額の可処分所得に占める割合は調査開始以来初の20%台
住宅ローン返済世帯の住宅ローン返済額(土地家屋借金返済)は,1世帯当たり1か月平均108,167円(年間約130万円)で,前年に比べ名目1.1%の増加となった。
可処分所得に占める住宅ローン返済額の割合は,20.1%と前年(19.9%)に比べ0.2ポイント上昇し,昭和54年に集計を開始して以来初めて20%台となった(図25,表17)。
表17 住宅ローン返済世帯の家計収支(全国・勤労者世帯)(エクセル:41KB)
勤労者世帯について,住宅ローン返済の有無別にみると,住宅ローン返済世帯の消費支出は1世帯当たり1か月平均354,727円で,住宅ローン返済のない世帯の318,513円を上回っている。これは,住宅購入が収入の高い世帯で多い傾向があることなどによるものである。
1世帯当たりの消費支出の推移を昭和60年を100とした実質金額指数でみると,平成2年から4年にかけて住宅ローン返済世帯が住宅ローン返済のない世帯を上回り,5年から7年は逆に下回るなど,多少違いがみられるが,昭和60年から平成8年まで,すう勢的にはおおむね一致していた。しかし,平成9年以降6年連続で住宅ローン返済世帯が住宅ローン返済のない世帯を下回っており,11年,12年とその差が拡大したものの,13年,14年と住宅ローン返済世帯が上昇傾向で推移しているのに対し,住宅ローン返済のない世帯が低下傾向で推移したことから,その差が縮小している。
また,平均消費性向(可処分所得に対する消費支出の割合)をみると,住宅ローン返済世帯は,消費支出に含まれない土地家屋借金返済などがあるため住宅ローン返済のない世帯に比べ常に低くなっている。また,住宅ローン返済世帯が低下傾向で推移しているのに対し,住宅ローン返済のない世帯は平成11年以降上昇傾向で推移しているため,その差が拡大している(図26,表18)。
表18 住宅ローン返済の有無別実収入,可処分所得,消費支出及び平均消費性向の推移(全国・勤労者世帯)(エクセル:19KB)