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家計調査平成14年平均結果の概況(詳細編)II-4
4.高齢無職世帯
(1)実収入は実質1.5%の減少
高齢無職世帯(世帯主が60歳以上の無職世帯)の実収入は,1世帯当たり1か月平均230,131円で,前年に比べ実質1.5%の減少となった。また,可処分所得は203,280円で実質1.9%の減少となった。
実収入の内訳をみると,社会保障給付は196,051円で,実質0.5%の減少となった。
なお,実収入に占める社会保障給付の割合は85.2%となり,前年に比べ0.9ポイント上昇した(図22,表15)。
(2)消費支出は3年ぶりの実質増加
消費支出は256,167円,実質2.6%の増加で,3年ぶりの実質増加となった。
消費支出の内訳をみると,設備修繕・維持などの住居が大幅な実質増加となったほか,交通・通信,食料,保健医療,教養娯楽,光熱・水道も実質増加となった。また,「その他の消費支出」のうち諸雑費,交際費も実質増加となった。
一方,家具・家事用品,被服及び履物などが実質減少となった。
消費支出の費目別構成比をみると,住居,食料,交通・通信などの割合が上昇し,家具・家事用品,教養娯楽,光熱・水道,被服及び履物の割合が低下した。また,消費支出に占める食料の割合(エンゲル係数)をみると,24.7%と前年に比べ0.2ポイント上昇した(図22,表15)。
(3)平均消費性向は5年連続の上昇
平均消費性向は126.0%と,前年(120.4%)の水準を5.6ポイント上回り,5年連続して上昇した。
また,消費支出に対する可処分所得の不足分(52,887円)は,前年(42,846円)に比べ拡大した。可処分所得の不足分は,個人・企業年金保険の受け取り(14,666円)を始め,金融資産の取り崩しなどで賄われている(図23,表15)。
<参考> 「高齢者の世帯(世帯主が60歳以上)」の世帯属性別分布 参考>
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