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家計調査平成14年平均結果の概況(詳細編)I-2.(1)
2.勤労者世帯の家計
(1)実収入は5年連続の実質減少
平成14年の勤労者世帯(平均世帯人員3.46人,世帯主の平均年齢46.4歳)の実収入は,1世帯当たり1か月平均538,277円で,前年に比べ名目2.3%の減少,実質1.2%の減少と,名目,実質とも5年連続の減少となった。これは現行の調査開始(昭和38年)以来初めてである。
最近の動きをみると,平成6年に実質1.1%の減少と昭和55年(-0.6%)以来14年ぶりの実質減少となった後,7年(+0.9%),8年(+1.5%),9年(+1.1%)と3年連続の実質増加となった。その後,景気低迷などにより世帯主の臨時収入・賞与や定期収入が減少となったことなどから,平成10年(-1.8%),11年(-2.0%),12年(-1.5%),13年(-0.8%)と実質減少となり,14年も臨時収入・賞与が大幅な減少となったことなどから実質1.2%の減少となった(図6,表3)。
実収入の内訳をみると,「他の世帯員収入」(-10.5%),世帯主の臨時収入・賞与(-6.5%)が大幅な実質減少となったほか,世帯主の定期収入(-0.2%)も実質減少となった。一方,「世帯主の配偶者の収入」の中の「うち女性」(+5.3%)は大幅な実質増加となった。
実収入の動きを四半期別にみると,平成9年10〜12月期から10年10〜12月期まで5期連続の実質減少となった後,11年1〜3月期は実質増加,4〜6月期は前年と同水準となったが,7〜9月期から13年1〜3月期まで,現行の調査開始(昭和38年)以来初めての7期連続の実質減少となった。平成13年4〜6月期は前年と同水準となったが,7〜9月期,10〜12月期は2期連続の実質減少となった。平成14年1〜3月期は実質増加となったものの,4〜6月期以降,3期連続の実質減少となっている(表3)。