日本の統計の中核機関

日本の統計制度

  • ご意見・お問合せ
  • サイトマップ
  • 文字サイズ等の変更
  • English

ホーム > 統計データ > 日本の長期統計系列 > 目次 > 第28章 司法・警察 > 第28章 司法・警察 解説

ここから本文です。

第28章 司法・警察 解説

 この章では,犯罪の発生から犯罪者の更正保護に至るまでの司法・警察に関する統計を収録している。

 司法及び警察関係の主な統計は,次のように分けられる。

    1 犯罪の発生(認知),検挙人員などを示す犯罪統計
 2 被疑者の起訴,不起訴処分などを示す検察統計
 3 裁判所における刑事事件の処理状況,刑の確定状況を示す司法統計
 4 裁判所における家事事件の処理状況を示す司法統計
 5 裁判所における少年事件及び少年保護事件の処理状況を示す司法統計
 6 裁判所における民事・行政事件の処理状況を示す司法統計
 7 裁判によって確定した刑の執行状況を示す矯正統計
 8 犯罪者の更生保護に関する保護統計

警察

警察統計

1 実施機関

 警察庁刑事局刑事企画課(犯罪統計を除く警察統計は長官官房情報管理課)

2 統計の沿革

(1) 警察制度の変遷

 明治7年(1874)1月に,警保寮が司法省から内務省に移されたのを期に,警保寮が全府県の警察事務を統轄することになり,その際,東京府については警視庁が設置され,府下の警察事務を専管することになった。これが現在につながる我が国の警察の原型ともいえる。その後,明治9年(1876)4月内務省警保寮は,内務省警保局に改められ,警察組織の基礎が固まった。
 戦後,昭和22年(1947)に警察法が制定され,23年(1948)から国家地方警察と市町村自治体警察との二本立てになった。その後,警察の効率的運営を図り,当時の治安状況の悪化に対処するため,昭和29年(1954)に警察法が全面的に改正された。
 新警察法においては,国家公安委員会,警察庁及び都道府県警察が柱になっており,地方の警察組織を都道府県警察に一元化するとともに,国家的事務について必要な限度において国の関与を認めること及び国家公安委員会の委員長を国務大臣とすることとし,政府の治安責任と警察の政治的中立性の調整を図った。

(2) 警察統計の変遷

 警察統計の起源は,各府県から報告を求める統計の種類,様式,報告の期限等を定めた明治19年(1886)9月内務省令第17号内務報告例により作成された犯罪統計であり,その後,大正,昭和(終戦直後の旧警察法施行前まで)を通じ継続された。この統計は,内務省統計報告に掲載されている。
 戦後においては,旧警察法が施行された昭和23年(1948)に犯罪統計の制度が確立され,同年以降について警察庁から犯罪統計書(39年(1964)以降,書名は「昭和(平成)○○年の犯罪」と改称)が刊行されている。

3 犯罪統計

 警察における犯罪の認知,検挙及び送致等に関するもので,犯罪統計規則に基づき全国の都道府県警察本部から報告される資料により,警察庁が毎月作成している。

 件数の計上方法 ・・・ 原則として被疑者の行為数による。ただし,同一罪種に属する複数行為について犯意及び結果に単一性が認められる場合,治安上の観点から1個の社会現象と認められる範囲において包括して1件とするなど,原則によらない場合もある。

4 用語の説明

刑法犯 ・・・ 「刑法」,「爆発物取締罰則」,「決闘罪ニ関スル件」,「暴力行為等処罰ニ関スル法律」,「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」,「航空機の強取等の処罰に関する法律」,「火炎びんの使用等の処罰に関する法律」,「航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律」,「人質による強要行為等の処罰に関する法律」,「流通食品への毒物の混入等の防止等に関する特別措置法」,「サリン等による人身被害の防止等に関する法律」,「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規則等に関する法律」及び「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」に規定する罪をいう。
一般刑法犯 ・・・ 刑法犯総数から交通事故に係る業務上(重)過失致死傷を除いたものをいう。
特別法犯 ・・・ 刑法犯以外の罪をいう。ただし,交通事故に係る業務上(重)過失致死傷並びに「道路交通法」及び「自動車の保管場所の確保等に関する法律」に規定する罪を除く。
認知件数 ・・・ 犯罪について,被害の届出若しくは告訴・告発を受理し,又はその他の端緒により,警察において発生が確認された件数をいい,昭和40年(1965)までは発生件数としていたが,内容は同一である。
検挙件数 ・・・ 犯罪について,被疑者を特定し,送致・送付又は微罪処分に必要な捜査を遂げた件数をいう。
検挙人員 ・・・ 警察において検挙した事件の被疑者(解決事件に係るものを除く)の数をいう。解決事件とは,刑法犯として認知されている事件であるが,これを捜査した結果,刑事責任無能力者の行為であること,基本事実がないこと,その他の理由により犯罪が成立しないこと又は訴訟条件,処罰条件を欠くことが確認された事件をいう。
送致件数・送致人員 ・・・ 警察で検挙した事件を証拠物件とともに検察庁又は家庭裁判所へ送致,送付した件数,被疑者数をいう。
犯罪少年 ・・・ 罪を犯した14歳以上20歳未満の者をいう(少年法第3条第1項第1号)。
触法少年 ・・・ 刑罰法令に触れる行為をした14歳未満の者をいう。
交通業過 ・・・ 道路上の交通事故に係る業務上(重)過失致死傷罪及び危険運転致死傷罪をいう。

交通統計

 「第29章 災害・事故」を参照。

検察

検察統計調査

1 実施機関

 法務省大臣官房司法法制部司法法制課

2 調査の目的

 検察庁で取り扱う刑事事件の受理,処理の状況及び被疑者の身上等を明らかにし,検察行政の施策並びに刑事政策の基礎資料とする。

3 統計の沿革

(1) 検察制度の変遷

 明治5年(1872)に近代的検察制度の始めともいえる司法職務定制が制定され,検事をもって「法憲及人民ノ権利ヲ保護シ良ヲ扶ケ悪ヲ除キ裁判ノ当否ヲ監スルノ職」と規定した。さらに,明治13年(1880)7月に治罪法が制定された。この法律では,国家訴追主義や起訴独占主義が宣明され,律令系法制の名残が一掃された。
 明治23年(1890)には裁判所構成法が制定・公布され,これにより検事局が各裁判所に附置され,検事は,「裁判所ニ対シ独立シテ其ノ事務ヲ行フ」ものとされた外,その職務権限が明確に規定され,組織面についても検察官一体の原則が具現化するなど,現行の検察制度の基礎が確立された。
 戦後,昭和22年(1947)に検察庁法が制定・公布され,検察庁と裁判所は組織上明確に分離され,検察権が本質的に行政権に属することが明文化された。そして,検察官の職務内容を刑事事件についての公訴,犯罪の捜査,刑事事件について裁判所に法の正当な適用の請求,刑事事件について裁判の執行の監督,裁判所の権限に属するその他の事項についての通知の請求及び意見の陳述,公益の代表者としてその権限に属する事務の執行と規定した。

(2) 検察統計の変遷

 明治8年(1875)司法省は,「刑事綜計表」を編さんした。これは,現在の「検察統計年報」の創刊号に当たるものであり,罪名,刑人族籍,刑人年齢,刑人職業,刑人宗門に分かれ,罪名は律門別,ほかは犯罪の種類別に掲載されていた。その後,第4回(明治11年(1878))からは「刑事統計年報」と改められ,毎年刊行されてきたが,第67回(昭和16年(1941))から第71回(20年(1945))に至る間は,第2次世界大戦の戦災による資料の焼失又は経済的事由により,完全な「刑事統計年報」の刊行ができず,第71回(20年(1945))は,戦災による資料の焼失のため刊行されていない。
 戦後に至って,日本国憲法の施行に伴い,最高裁判所が設置されたことにより,「刑事統計年報」は,裁判事件関係については最高裁判所,検察事件関係については法務庁(現法務省)において,それぞれ刊行することとなった。その後,検察関係の「刑事統計年報」は,第77回(昭和26年(1951))年報刊行の際,「検察統計年報」と改称され,現在に至っている。

4 調査の構成及び方法等

 A-統計報告表(月表),B-統計報告表(年表),C-被疑者調査票,D-未済事件被疑者調査票

 A-統計報告表(月表)

  調査対象 地域:全国,単位:行政機関,属性:最高検察庁,高等検察庁,地方検察庁,区検察庁
  調査方法 選定:全数,客体数:706,配布:オンライン,取集:郵送,記入:自計
  周期・期日 周期:月,期日:調査月の翌月末日
  調査事項 罪名別被疑事件の受理及び処理件数,検察庁別被疑事件の受理及び処理件数,検察庁別道路交通法等違反被疑事件の受理及び処理件数,検察庁別自動車等による業務上(重)過失致死傷被疑事件の受理及び処理件数,理由別・罪名別控訴の取消し件数,調査区分別・罪名別公訴の執行と再起訴件数

 B-統計報告表(年表)

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:年,期日:調査期間の翌年2月20日
  調査事項 事件の区分別検察官上訴事件の総数,控訴申立ての理由別・原判決の結果別検察官控訴事件の既済区分件数,上告申立ての理由別・原判決の結果別検察官上告事件の既済区分件数,少年被疑事件の罪名別受理及び処理件数,家庭裁判所から送致された少年被疑事件の罪名別受理及び処理件数,審級別・裁判の結果別確定裁判件数,調査区分別・罪名別刑の執行猶予の言渡し件数,調査区分別・罪名別刑の執行猶予の言渡しの取消し件数

 C-被疑者調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 Aと同じ
  調査事項 事件番号,検察庁名,被疑者区分,受理日,性,追送致,国籍,受理罪名,受理事由,捜査の端緒,処理既済日,既済罪名,既済事由,処理期間,処理時年齢,逮捕,検察官受理後の処置,勾留期間延長,勾留後の処置,勾留期間,犯罪年齢,犯時前科,保釈中の犯罪,仮出獄中の犯罪,刑の執行猶予中の犯罪

 D-未済事件被疑者調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:年,期日:調査期間の翌年1月末日
  調査事項 事件番号,検察庁名,受理日,性,追送致,国籍,受理罪名,受理事由

5 人員の計上方法

 昭和49年(1974)以前は,同一被疑者に数個の罪があって,かつ,先に受理した事件が既済とならない間に更に別の事件を受理した時は,後に受理した事件については,これを人員に計上しないという取扱いをしていたが,50年(1975)以降は,後に受理した事件が追送致(付)に係るか否かにかかわらず,受理ごとに一人として計算することになった。

 少年被疑事件

    昭和25(1950)〜31年(1956)は「受理」は受理時,「既済」は既済となった時,「未済」は年末現在の,それぞれの時点で年齢が20歳未満の者を,32年(1957)以降は受理時の年齢が20歳未満の者を計上している。

6 用語の説明

中止 ・・・ 被疑者の所在が不明であることなどのため,捜査手続を中止したものをいう。
移送・送致 ・・・ 検察庁間の移送,家庭裁判所に送致された事件をいう。
併合 ・・・ 統計上,一人の被疑者に係る数個の事件を,時を異にして受理したため,受理人員を数人として計算する場合があるが,その数人に係る事件を,一つの起訴状又は不起訴裁定書等により処理したため,その数人が同時に既済となったときに,そのうちの一人を除く残余の人員を併合による既済として取り扱うことをいう。
道路交通法等違反 ・・・ 「道路交通法」及び「自動車の保管場所の確保等に関する法律」の違反をいう。

裁判

裁判統計

1 実施機関

 最高裁判所事務総局総務局統計課

2 統計の沿革

(1) 裁判所制度の変遷

 明治8年(1875)4月に大審院,同年5月に大審院の下に上等裁判所,府県裁判所,翌9年(1876)9月に区裁判所が設置され,我が国における近代的裁判所制度が樹立された。
 その後明治15年(1882)1月に刑法及び治罪法が施行されたが,これにより,前述の裁判所制度は大幅に改正された。設置された裁判所は,大審院,重罪裁判所,控訴裁判所(上等裁判所を改称,後に控訴院と改称),始審裁判所,治安裁判所,高等法院であった。
 明治22年(1889)2月に制定された大日本帝国憲法を受けて,翌23年(1890)11月に裁判所構成法が施行されたが,これは多少の部分的改正は別として,第2次世界大戦直後まで我が国における裁判所制度の基本法となった。 裁判所構成法では,通常裁判所として,区裁判所,地方裁判所,控訴院,大審院の4種が設けられた。
 戦後は,昭和21年(1946)11月に日本国憲法が公布されたが,同憲法第76条第1項で「すべて司法権は,最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する」と規定しており,この規定を受け,22年(1947)5月に裁判所法が施行され,新しい裁判所制度が発足した。
 当初,下級裁判所として,高等裁判所,地方裁判所及び簡易裁判所の3種が設けられたが,後に家庭裁判所が設置された。
 各裁判所が取扱う裁判は次のとおりである。

  最高裁判所

    上告及び訴訟法において特に定める抗告。

  高等裁判所

    地方裁判所の第一審判決,家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴,裁判所法第7条第2号の抗告を除いて,地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令に対する抗告,刑事に対するものを除いて,地方裁判所の第二審判決及び簡易裁判所の判決に対する上告,刑法第77条ないし第79条の罪に係る訴訟の第一審。

  地方裁判所

    裁判所法第33条第1項第1号の請求以外の請求に係る訴訟及び同号の請求に係る訴訟のうち不動産に関する訴訟の第一審,同法第16条第4号の罪及び罰金以下の刑に当たる罪以外の罪に係る訴訟の第一審,同法第16条第1号の控訴を除いて,簡易裁判所の判決に対する控訴,同法第7条第2号及び第16条第2号の抗告を除いて,簡易裁判所の決定及び命令に対する抗告。

  簡易裁判所

    訴訟の目的の価額が90万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く),罰金以下の刑に当たる罪,選択刑として罰金が定められている罪,刑法第186条の罪,同法第235条の罪若しくはその未遂罪又は同法第252条若しくは第256条の罪に係る訴訟(裁判所法第31条の3第1項第3号の訴訟を除く)。

  家庭裁判所

    家事審判法で定める家庭に関する事件の審判及び調停,少年法で定める少年の保護事件の審判,少年法第37条第1項に掲げる罪に係る訴訟の第一審の裁判。

(2) 裁判統計の変遷

 裁判統計については,戦前は,司法省がすべてを管掌していたが,戦後は,最高裁判所事務総局が管掌することとなり,それぞれ下記の報告書に掲載されている。

 刑事事件

    明治8年(1875)〜10年(1877)・・・司法省「刑事綜計表」,明治11年(1878)〜昭和15年(1940)・・・「刑事統計年報」,昭和16年(1941)〜18年(1943)・・・「刑事統計要旨」,昭和21年(1946)・・・法務省「刑事統計年表(裁判事務)」,昭和22年(1947)・・・最高裁判所事務総局「刑事事件各裁判所別事件表(終戦後2箇年の罪名別第一審有罪人員表)」,昭和24年(1949)〜26年(1951)・・・「昭和27年司法統計年報刑事編」,昭和27年(1952)以降・・・「司法統計年報 2 刑事編」。
  注)昭和19年(1944),20年(1945)の資料は皆無。

 家事事件

    昭和23年(1948)〜26年(1951)・・・最高裁判所事務総局「昭和27年司法統計年報家事編」,昭和27年(1952)以降・・・「司法統計年報 3 家事編」

 少年事件

    昭和24年(1949)〜26年(1951)・・・最高裁判所事務総局「昭和27年司法統計年報少年編」,昭和27年(1952)以降・・・「司法統計年報 4 少年編」

 民事・行政事件

    明治8年(1875)〜10年(1877)・・・司法省「民事綜計表」,明治11年(1878)〜昭和16年(1941)・・・「民事統計年報」,昭和16年(1941)〜21年(1946)・・・「民事事件一覧表」,昭和22年(1947)〜26年(1951)・・・最高裁判所事務総局「昭和25年民事・刑事・家庭事件一覧表」,「昭和27年司法統計年報民事編」,昭和27年(1952)以降・・・「司法統計年報 1 民事・行政編」

3 刑事事件

 各裁判所の取扱う事件は次のとおりである。

   訴訟事件 ・・・ 最高裁判所は上告,再上告,非常上告及び再審事件を,高等裁判所は控訴,特別権限の第一審及び再審事件を,地方裁判所は通常第一審及び再審事件を,簡易裁判所は通常第一審,略式及び再審事件をいう。
第一審 ・・・ 通常の公判手続による事件の外,略式又は交通即決裁判手続による事件をいう。
通常第一審 ・・・ 通常の公判手続による事件のみをいう。

4 家事事件

 家事事件に含まれる家事裁判事件及び家事調停事件の範囲は,次のとおりである。
 家事審判法9条甲類によるものは,禁治産関係,失踪宣告,親子関係,後見保佐関係,相続関係,遺言関係,戸籍法関係,精神保健及び精神障害者福祉に関する法律関係,その他の事件である。
 家事審判法9条乙類によるもの及び乙類調停事件は,夫婦同居・協力扶助,婚姻費用分担,子の監護,財産分与,親権者指定変更,扶養,推定相続人廃除,遺産分割,その他に関する事件であり,乙類以外の調停事件は,婚姻中の夫婦間の事件,婚姻外男女間の事件,家審法23条事項,親族間の紛争,離婚その他男女関係解消に基づく慰謝料,離縁,その他の事件である。

5 少年事件

 少年保護事件(一般保護事件,道路交通保護事件),準少年保護事件,成人刑事事件,少年審判等共助事件,少年審判雑事件及び成人刑事雑事件から成る。昭和27年(1952)以降は少年審判規則の一部を改正する規則(昭和27年最高裁判所規則第4号)により,準少年保護事件及び少年審判等共助事件が加えられた。

6 民事・行政事件

 事件の範囲

 民事事件及び行政訴訟事件には,次のような事件が含まれている。
 第一審通常訴訟事件,少額訴訟事件,控訴審通常訴訟事件,上告審訴訟事件,行政第一審訴訟事件,行政控訴審訴訟事件,調停事件,商事非訟事件,保全命令事件,仮処分事件,民事執行事件,強制執行事件,執行官事務事件,破産事件,再生事件,会社更生事件,抗告事件,許可抗告事件,特別抗告事件

矯正・保護

矯正統計調査

1 実施機関

 法務省大臣官房司法法制部司法法制課

2 調査の目的

 刑務所,少年刑務所及び拘置所の収容状況,受刑者の犯歴,身上,再入状況等を明らかにし,矯正行政の施策並びに刑事政策の基礎資料とする。

3 統計の沿革

(1) 矯正制度の変遷

 明治2年(1869)12月に刑部省に囚獄司が置かれ,翌3年(1870)1月から2月にかけて東京府所管であった佃島人足寄場,浅草,品川両溜を刑部省の所管に移して囚獄司の管轄とし,囚獄司官制を定め,さらに明治5年(1872)には,監獄則及監獄則図式を定めた。
 明治13年(1880)に公布された刑法及び治罪法に対応するため,翌14年(1881)9月に監獄則が改正され,監獄が留置場,監倉,懲治場,拘留場,懲役場,集治監の6種類に分けられた。
 その後,各地方に監獄が次々に設置され,その拡充に相応じて,明治41年(1908)に監獄法が公布され,監獄の種類が懲役監,禁錮監,拘留場,拘置監の4種類に分けられた。
 この監獄法は,数次の一部改正を経て現在に至っているが,現在この監獄法に規定する監獄として,法務省設置法の規定により,刑務所,少年刑務所及び拘置所が置かれている。

(2) 矯正統計の変遷

 矯正統計の最も古い報告書は,明治13年(1880)に内務省監獄局から刊行された「第1回監獄年報」であり,同年報には12年(1879)7月から13年(1880)6月までの全国の監獄被収容者の統計資料が掲載されており,15年(1882)まで4回刊行された。その後,明治34年(1901)に司法省監獄局「第1回統計年報」(後に,「監獄統計年報」,「行刑統計年報」に名称変更)が刊行され,その後毎年刊行された。
 戦後,従来の行刑統計の外に,少年矯正統計及び婦人補導統計が整備され,第63回(昭和36年(1961))から「矯正統計年報」と改称された。

4 調査の構成及び方法等

 A-矯正統計報告月表,B-矯正統計報告年表,C-受刑者入所調査票,D-受刑者出所調査票,E-休養患者・死亡者調査票

 A-矯正統計報告月表

  調査対象 地域:全国,単位:行政機関,属性:矯正管区,刑務所,少年刑務所,拘置所,刑務支所,拘置支所,少年院,少年鑑別所
  調査方法 選定:全数,客体数:292,配布:郵送・オンライン,取集:郵送・オンライン,記入:自計
  周期・期日 周期:月,期日:調査期間の翌月20日
  調査事項 被収容者区分別・入出所事由別人数,被収容者区分別月末収容人数,被収容者区分別月間収容延人数,受刑者の入出所事由別人数

 B-矯正統計報告年表

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:年,期日:調査期間の翌年2月10日
  調査事項 受刑者の(罪名別男女別人数,刑名・刑期別男女別人数,年齢別男女別人数,累犯別男女別人数,累進処理別男女別人数),被収容者の(国籍別男女別人数,懲罰別事犯名別人数),在所中の行為により起訴された被収容者の男女別人数

 C-受刑者入所調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:不定期,期日:調査月の翌々月末日
  調査事項 入所年月日,性,入所時年齢,罪名,刑名,刑期,不定期刑別刑期,累犯,入所度数,犯時の身上,刑の執行猶予歴,保護処分歴,出院少年院,少年院出院年,国籍,居住地,職業,配偶,教育程度,就学状況,収容分類級,精神状況,知能指数,暴力団,収容少年院,前刑出所庁名,前刑出所年,前刑出所事由,前刑罪名,前刑刑名,前刑刑期,前刑作業名,修了した前刑職業訓練種目,前刑出所時処遇階級,前刑出所時収容分類級,前刑出所時処遇分

 D-受刑者出所調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:不定期,期日:該当者発生月の翌月末日
  調査事項 出所年月日,性,出所時年齢,罪名,刑名,刑期,執行刑態様,入所度数,出所事由,受刑在所期間,懲罰事犯名,懲罰回数,作業名,修了した職業訓練種目,作業賞与金給与額,取得した資格・免許,出所時処遇階級,出所時収容分類級,出所時処遇分類級,帰住先,出所時の保護,精神保健及び精神障害者福祉に関する法律による通報,中学校修了証明書,在院少年院,少年院在院期間

 E-休養患者・死亡者調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:不定期,期日:調査月の翌月末日
  調査事項 性別,転帰時年齢,被収容者区分,転帰事由,病名,外因の補助分類,発病時期,発病から転帰までのり病日数,自庁における本年の休養日数

5 用語の説明

刑法(明治40年4月公布,41年10月施行,最終改正 平成15年8月)

   死刑 ・・・ 死刑は監獄内において絞首して執行する。
懲役 ・・・ 懲役は無期及び有期とし,有期懲役は1月以上15年以下とする。
懲役は,監獄に拘置して所定の作業を行わせる。
禁錮 ・・・ 禁錮は無期及び有期とし,有期禁錮は1月以上15年以下とする。
禁錮は,監獄に拘置する。
    (加減の限度) ・・・ 有期の懲役又は禁錮を加重する場合においては20年まで上げることができ,これを減軽する場合においては1月未満に下げることができる。
   罰金 ・・・ 罰金は,1万円以上とする。ただし,これを減軽する場合においては,1万円未満に下げることができる。
拘留 ・・・ 拘留は,1日以上30日未満とし,拘留場に拘置する。
科料 ・・・ 科料は,1,000円以上1万円未満とする。

少年矯正統計調査

1 実施機関

 法務省大臣官房司法法制部司法法制課

2 調査の目的

 少年院及び少年鑑別所の収容状況,少年の特質,処遇状況等を明らかにし,少年矯正行政の施策並びに刑事政策の基礎資料とする。

3 統計の沿革

 戦後,従来の少年法が廃止され,新少年法が施行されたのを機会に,昭和25年(1950)1月から少年矯正統計調査が開始され,29年(1954)に初回の「少年矯正統計年報(昭和28年)」が刊行された。その後,毎年刊行されたが,昭和37年(1962)に廃刊となり,36年(1961)分以降は,「矯正統計年報II」に掲載されている。

4 調査の構成及び方法等

 A-少年鑑別所入退所事由別人員(月間),B-少年鑑別所鑑別受付及び終了人員(年間),C-少年院入出院事由別人員(月間),D-少年院新収容者の処遇課程等別人員(月間),E-少年院在院者の処遇課程等別人員(月末),F-少年院在院者の少年院種類別人員(年末),G-少年院在院者の処遇段階別人員(年末),H-少年鑑別所・少年院入所(院)者調査票,I-少年院出院者調査票

 A-少年鑑別所入退所事由別人員(月間)

  調査対象 地域:全国,単位:行政機関,属性:少年鑑別所
  調査方法 選定:全数,客体数:55,配布:郵送,取集:郵送,記入:自計
  周期・期日 周期:月,期日:翌月20日
  調査事項 少年鑑別所の性別入退所事由別人員,月末収容人員,月間1日最高収容人員,月間収容延人員,1日平均収容人員

 B-少年鑑別所鑑別受付及び終了人員(年間)

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:年,期日:調査期間の翌年2月20日
  調査事項 少年鑑別所の性別受付及び終了別人員

 C-少年院入出院事由別人員(月間)

  調査対象 地域,単位:Aと同じ,属性:少年院
  調査方法 選定,配布,取集,記入:Aと同じ,客体数:54
  周期・期日 Aと同じ
  調査事項 少年院の性別入出院事由別人員,月末収容人員,月間1日最高収容人員,月間収容延人員,1日平均収容人員,処遇勧告人員,抗告人員,収容期間延長人員

  D-少年院新収容者の処遇課程等別人員(月間)

  調査対象 Cと同じ
  調査方法 Cと同じ
  周期・期日 Cと同じ
  調査事項 少年院新収容者の性別処遇課程等別人員

 E-少年院在院者の処遇課程等別人員(月末)

  調査対象 Cと同じ
  調査方法 Cと同じ
  周期・期日 Cと同じ
  調査事項 少年院在院者の性別,処遇課程等別人員

 F-少年院在院者の少年院種類別人員(年末)

  調査対象 Cと同じ
  調査方法 Cと同じ
  周期・期日 Cと同じ
  調査事項 少年院在院者の性別少年院種類別(初等,中等,特別,医療)人員

 G-少年院在院者の処遇段階別人員(年末)

  調査対象 Cと同じ
  調査方法 Cと同じ
  周期・期日 Cと同じ
  調査事項 少年院在院者の性別処遇段階別人員

 H-少年鑑別所・少年院入所(院)者調査票

  調査対象 地域,単位:Aと同じ,属性:少年院及び少年鑑別所
  調査方法 選定,配布,取集,記入:Aと同じ,客体数:54(少年院),55(少年鑑別所)
  周期・期日 周期:不定期,期日:該当者発生の翌月末日
  調査事項 退所少年鑑別所名,入所年月,退所年月,入所番号,性別,退所時年齢,事件種別,非行名,入所回数,居住地,非行時の身上,保護処分歴,共犯,不良集団関係,薬物等使用関係,国籍,居住状況,保護者,保護者の職業,本人の職業,家庭の生活程度,教育程度,精神診断,知能指数,鑑別判定,医療措置,審判決定等,処遇課程等,試験観察歴,前回処分,本件非行までの期間,家庭裁判所名,送致少年院名,入院番号,審判不開始,不処分回数,前回少年院名,前回出院年,前回処遇課程等

 I-少年院出院者調査票

  調査対象 Cと同じ
  調査方法 Cと同じ
  周期・期日 周期:不定期,期日:該当者発生の翌月末日
  調査事項 出院少年院名,出院年月,出院番号,性別,出院時年齢,入院事由,在院期間,収容継続期間,引受人,出院事由,出院時少年院の種類別,収容継続事由,処遇課程等,移送,学校修了証明書,進路,院外委嘱教育,職業補導,在院中に取得した資格・免許,面会回数,外出回数,外泊回数,賞の回数,懲戒回数,疾病,非行名

保護統計調査

1 実施機関

 法務省大臣官房司法法制部司法法制課

2 調査の目的

 仮釈放,保護観察,更生保護及び恩赦等の実施状況を明らかにし,犯罪者の更生保護行政の施策並びに刑事政策の基礎資料とする。

3 統計の沿革

 保護統計調査は,犯罪者予防更生法(昭和24法142),更生緊急保護法(昭和25法203),執行猶予者保護観察法(昭和29法58)の施行により,我が国の更生保護制度が順次確立されるに伴い調査を拡充し,昭和36年(1961)には第1回の保護統計年報が刊行され,以後毎年刊行されている。

 保護観察は,犯罪者や非行少年に通常の社会生活を営ませながら,一定の遵守事項を守るよう指導するとともに,必要な補導援護を行うことによって,その改善及び更生を図ろうとするものである。

 保護観察の対象者は,保護観察処分少年(裁判所の決定により,保護観察に付された者),少年院仮退院者(少年院を仮退院した者),仮出獄者(行刑施設を仮出獄した者),保護観察付き執行猶予者(刑の執行を猶予され保護観察に付された者),婦人補導仮退院者(婦人補導院を仮退院した者)である。

 保護観察の処遇は,通常,保護観察官と保護司の協働態勢により行われる。

4 調査の構成及び方法等

 A-委員会統計報告表,B-観察所統計報告表,C-仮出獄事件調査票,D-保護観察事件受理調査票,E-保護観察・更生緊急保護事件終了調査票

 A-委員会統計報告表

  調査対象 地域:全国,単位:行政機関,属性:地方更生保護委員会
  調査方法 選定:全数,客体数:8,配布:郵送,取集:郵送,記入:自計
  周期・期日 周期:月,期日:翌月末日(月表),調査期間の翌年2月15日(年表)
  調査事項 月表(仮釈放審理事件等の受理及び処理人員,仮釈放許可決定の取消事件の受理及び処理人員,仮出獄取消事件等の受理及び処理人員),年表(保護観察を仮解除された者の経過期間)

 B-観察所統計報告表

  調査対象 地域,単位:Aと同じ,属性:保護観察所,支部
  調査方法 選定,配布,取集,記入:Aと同じ,客体数:53
  周期・期日 Aと同じ
  調査事項 月表(保護観察事件の受理及び終結人員,環境調整事件の受理及び処理人員,援護等及び更生緊急保護の実施人員),年表(引致・留置等の人員,年末現在良好停止又は仮解除中の人員)

 C-仮出獄事件調査票

  調査対象 Aと同じ
  調査方法 Aと同じ
  周期・期日 周期:月,期日:翌月末日
  調査事項 庁名符号,追番号,生年月日,施設名,罪名・刑名・刑期,事件番号,応答日,事件受理日,当初の刑期起算日,最終の刑期終了日,面接日,立件区分,事件受理時年齢,性別,国籍,有期刑無期刑の別,仮出獄取消刑,累犯関係,入監度数,既済事由,執行すべき刑期,執行した期間,不定期刑の仮出獄,処理期間,既済年月日,希望年月日,仮保釈年月日,在留資格等

 D-保護観察事件受理調査票

  調査対象 Bと同じ
  調査方法 Bと同じ
  周期・期日 Bと同じ
  調査事項 庁名符号,追番号,生年月日,保護観察事件の受理年月日,性別,保護観察に付された日の年齢,事件の種別,保護観察期間,罪名・非行名,事件処分歴,保護処分歴,保護観察回数,入監度数,国籍,不良集団関係,薬物等使用関係,生計状況,職業,居住状況,教育程度,精神状況,知能指数,在留資格等

 E-保護観察・更生緊急保護事件終了調査票

  調査対象 Bと同じ
  調査方法 Bと同じ
  周期・期日 Bと同じ
  調査事項 庁名符号,追番号,生年月日,保護観察に付された年月日,保護観察(委託)終了年月日,性別,終了時の年齢,事件の種別,罪名・非行名,保護観察終了事由,保護観察終了までの期間,保護観察期間満了者の成績,保護区間移動回数,終了時職業,受理時刑事処分歴,受理時保護処分歴,受理時保護観察回数,受理時不良集団関係,受理時薬物等使用関係,保護観察中の犯罪・非行による処分,更生保護施設委託状況

5 用語の説明

良好停止 ・・・ 保護観察に付されてからおおむね6か月を経過し,保護観察の成績において良好な状態が3か月以上継続しており,指導監督及び補導援護の措置を停止することが相当と認められるときに行われる。
仮解除 ・・・

次の基準に該当する者をいう。

  • 保護観察に付されてからおおむね1年を経過していること。
  • 保護観察の成績において良好な状態が6か月以上継続していること。
    ただし,早期に保護観察を仮に解除することを相当とする特別の事情があると認められるときは,この期間を経過することを要しない。
  • 遵守事項を守り,指導監督及び補導援護を行う必要がないと認められること。
法令による身柄拘束 ・・・ 出入国管理及び難民認定法による身柄拘束によるものの外,刑務所,拘置所,少年院,婦人補導院,少年鑑別所,教護院,養護施設,代用監獄又は警察の留置場に収容中の者とし,精神衛生法による入院措置をとられている者又はこれに類似の者は含まない。

バックホーム

ページの先頭へ戻る