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第22章 物価 解説

 この章では,生産者及び卸売段階の取引を対象とする「国内企業物価指数」,消費者の購入段階の取引を対象とする「消費者物価指数」の外,輸出入段階の取引を対象とする「輸出物価指数」及び「輸入物価指数」,農業における投入・産出の価格変動を測定する「農業物価指数」(平成12年基準から農村物価指数を改称)等を収録している。また,この外,本章では「市街地価格指数」についても収録している。
 なお,国内企業物価指数及び輸出・輸入物価指数は,日本銀行の「企業物価指数」(平成12年基準から卸売物価指数を改称)の枠組みの中で作成されているものである。

指数

企業物価指数

1 作成機関

 日本銀行調査統計局物価統計担当

2 作成の目的

 商品の需給動向を敏感に反映する取引価格の動向を把握し,マクロ経済分析のための重要な材料の一つを提供する。

3 企業物価指数の沿革

 明治27年(1894)〜28年(1895)の日清戦争を契機として,我が国の物価騰貴が重大な社会問題となり,物価指数に対する関心が非常に高まった。明治28年(1895)に貨幣制度調査会が最初の物価指数である「東京物価割合比較表」(明治6年(1873)〜27年(1894))を公表したのを皮切りに,28年(1895)「重要商品価格指数」(農商務省),30年(1897)「東京卸売物価指数」(日本銀行),31年(1898)「東京市における卸売及び小売物価調査」(大蔵省),34年(1901)「商業会議所物価指数」(農商務省),34年(1901)「東京市内卸売物価指数」(東洋経済新報杜)などが次々に公表された。このうち,現在まで継続して作成されているのは日本銀行の「企業物価指数」である。
 明治30年(1897)に公表された「東京卸売物価指数」は,20年1月基準の指数で,以後不定期間隔で昭和35年(1960)まで基準時の改定が行われてきたが,以降は5年ごとに基準時の改定が行われている。
 採用品目は当初30品目であったが,基準時改定の度ごとに品目数が増加し,平成7年(1995)には971品目を数えている。この間の主な変更点は次のとおりである。

  • 昭和8年基準時改定時に,指数計算を従来の品目価格の単純平均から対象品目のウエイトを考慮した固定基準ラスパイレス算式に改めた。
  • 昭和27年基準時改定時に「卸売物価指数」(WPI)と改称された。
  • 昭和55年基準時改定時に,指数体系の見直しが行われ,国内,輸出,輸入の3指数からなる現行の体系となった。

 なお,輸出・輸入物価指数は,第2次世界大戦後の民間貿易再開に伴い,輸出入商品の物価水準を迅速に把握する必要性が生じたことから,単一為替レート設定(昭和24年(1949)4月)の影響がほぼ一巡したと見られる昭和24年(1949)7月〜25年(1950)6月の1か年を基準とする輸出入物価指数として算出が開始されたものである。
 その後,平成12年基準時改定時において名称が「企業物価指数」(CGPI)と改称されるとともに,様々な見直しが実施され,指数体系の大幅な変更が行われた。

4 指数の体系

(1) 基本分類指数

 ア 国内企業物価指数
 国内市場向けの国内生産品(国内市場を経由して最終的に輸出に向けられるものを除く。)の企業間取引価格を,生産者段階又は卸売段階で調査した物価指数である。ウエイト算定に際しては,経済産業省「工業統計表(品目編)」の生産者出荷額(平成12年(2000))から財務省「日本貿易月表」(貿易統計)の輸出額(平成12年(2000))を差し引いた国内出荷額によっている。これらによれない場合(非工業製品など)は,他の官庁・業界統計などの資料を使用している。なお,国内企業物価指数は消費税を含むベースで作成している。
 イ 輸出物価指数,輸入物価指数
 輸出物価指数は,輸出品が本邦から積み出される段階(原則として本船渡し<FOB建>)の価格を,輸入物価指数は,輸入品が本邦へ入着する段階(原則として運賃保険料込み<CIF建>)の価格を対象とし,円ベース,契約通貨ベースの双方の指数を作成している。ウエイト算定に際しては財務省「日本貿易月表」(平成12年(2000))の輸出入額を使用している。採用品目数は輸出物価指数が222,輸入物価指数が293となっている。なお,輸出・輸入物価指数双方とも消費税を含まないベースで作成している。

(2) 参考指数

 ア 需要段階別・用途別指数
 価格の波及プロセスの把握など価格動向の多面的な分析に資するために,経済の循環過程における商品の需要段階や用途に着目して分類した指数である。基本分類指数である国内企業物価指数,輸出物価指数,輸入物価指数を組替えることにより作成している。
 イ 連鎖方式による国内企業物価指数
 国内企業物価指数を,連鎖基準ラスパイレス指数算式で計算しなおした指数(連鎖指数)。ウエイトを毎年更新し,1年毎に基準化した指数を掛け合わせることにより作成している。
 ウ 消費税を除く国内企業物価指数,消費税を除く国内需要財指数
 国内企業物価指数と需要段階別・用途別指数のうち国内需要財について,消費税を除いて作成した指数である。
 エ 国内・輸出・輸入の平均指数
 国内企業物価指数,輸出物価指数,輸入物価指数を加重平均した指数。1995年基準卸売物価指数における基本分類指数「総合卸売物価指数」と同じもので,2000年基準企業物価指数より統計名称を「国内・輸出・輸入の平均指数」に変更した。

5 指数の接続

 企業物価指数は平成12年(2000)を100として,それ以前の卸売物価指数と接続させ,昭和35年(1960)まで遡及させている。
 なお,戦前の卸売物価指数として昭和23年(1948)に,昭和9年(1934)〜11年(1936)を基準時とし,明治33年(1900)10月までさかのぼった「戦前基準卸売物価指数」が作成されているが,昭和55年(1980)の「卸売物価指数」の大幅な基準改定の際に,両指数の接続が行われている。

企業向けサービス価格指数

1 作成機関

 日本銀行調査統計局物価統計担当

2 作成の目的

 サービスの需要動向を敏感に反映する取引価格の動向を調査し,マクロ経済分析のための重要な材料の一つを提供することを目的とするもので,昭和60年(1985)1月から作成されている。

3 分類編成及びウエイト

 対象は企業向けサービスの価格であり,個人向けサービスについては対象外であるが,個人向けのサービスでも,企業が同様のサービスを需要している場合(郵便,電話料金など)は対象に含めている。また,継続的に信頼性のある価格を調査することが困難で,かつ指数に採用している他のサービスの中で類似しているか,あるいは価格動向を近似できる適当なサービスが見当たらないものなど(「金融帰属利子」,「商業マージン」,「教育・研究」,「公務」など)は対象外である。
 ウエイトの算定は,基準時(平成12年(2000))における総務省「産業連関表」のサービスの中間取引額(内生部門計)を基礎データとして使用している。
 分類は「金融・保険」「不動産」「運輸」「情報サービス」「通信・放送」「広告」「リース・レンタル」「諸サービス」の8大分類で,その下に類別(17),小類別(40)がある。

4 基準時及び算式

 指数の基準時及びウエイト算定年次は平成12年(2000),算式は固定基準ラスパイレス型による。基準時は5年ごとに改定される。指数のうち大分類指数は,昭和60年(1985)までさかのぼって作成されている。

5 採用品目及び調査価格

 「産業連関表」上の基本分類で,基準時(平成12年(2000))における企業間取引額(内生部門計)が5,000億円(ウエイト対象総取引額の0.4%程度)以上のサービスを「小類別」として採用し,その上で,各小類別を構成する個別品目につき,ウエイトデータが入手可能で,かつ,適切な価格データの継続的な収集が可能なものを採用品目として選定している。採用品目数は110である。
 調査価格は企業間取引段階における契約時点の価格であり,消費税を含むベースで作成されている。

消費者物価指数

1 作成機関

 総務省統計局統計調査部消費統計課

2 指数の性格

 消費者物価指数は,世帯の消費構造を定め,これに要する費用が物価の変動によってどう変化するかを指数で表すことにより,全国の消費者が購入する各種の財及びサービスの価格の平均的な変動を時系列的に測定するものである。したがって,世帯が購入する財とサービスの種類,品質又は購入数量の変化に伴う世帯の生計費の変化を測定するものではない。

3 指数の沿革

 消費者物価指数(CPI)は,総理庁統計局(現総務省)により昭和21年(1946)8月に開始され,当初は21年(1946)8月〜22年(1947)3月の8か月間を基準時として作成された。当時は日常の生活用品についても統制価格とヤミ価格が併存する二重価格体系にあったため,「消費者価格調査」(CPS「家計調査」の前身)から得られる実効価格(統制価格とヤミ価格を購入数量により加重平均した価格)を用い,消費支出をウエイトとして,フィッシャー型によって指数が作成された。
 その後,昭和24年(1949)8月に大幅な改定が行われ,基準時が23年(1948)1〜12月の1年間に改定されるとともに,算式もラスパイレス型に改められ,21年(1946)8月までさかのぼって改算した。次いで,昭和27年(1952)9月には基準時が26年(1951)の1年間に改められるとともに,従前の実効価格を25年(1950)6月から開始した「小売物価統計調査」から得られる小売価格に変更し,指数の作成方法も本格的な形に改めた。その後は,消費構造の変化を考慮して,昭和30年(1955)以降5年ごとに基準時を改定してきた。

4 作成方法

(1) 指数の範囲

 消費者物価指数は,世帯の消費生活に及ぼす物価の変動を測定するものであるから,家計の消費支出を対象としている。(ただし,信仰,祭祀費,寄付金,贈与金,他の負担費及び仕送り金を除く)したがって,税金,社会保障費,預貯金,借金返済など,家計調査でいうところの非消費支出や実支出以外の支出は範囲に含まれていない。
 また,地域的範囲については当初は人口5万以上の都市を対象とし,その平均を全都市と呼称していたが,その後,小売物価統計調査及び家計調査が郡部も含めた全国に拡大されたのに伴い,昭和38年(1963)から全国平均指数が作成され,それ以前の全都市指数とは水準調整を行って接続させている。

(2) 指数の算式

 基準時価格を P0i,比較時価格を Pti,基準時ウエイトを W0i とすれば,比較時の指数 It は次の基準時加重相対法算式(ラスパイレス型)によって求められる。

基準時加重相対法算式(ラスパイレス型)

 全国平均指数の計算は,まず市町村ごとの品目別の価格指数を,市町村の属する層の支出総額をウエイトに加重平均して,全国平均の品目別価格指数を求める。次いで,この価格指数を全国平均の支出ウエイトで加重平均して,類別指数,そして総合指数を作成している。なお,年平均指数は,各項目ごとに月別指数を単純平均して求められる。

(3) 基準時及び算出期間

 基準時は基準年次の1〜12月の1年間である。

(4) 指数品目

 指数計算に採用される品目は,家計支出上のウエイトが高いこと,価格変動の代表性が高いこと,継続して価格取集が可能なこと等から選定される。平成22年(2010)基準では588品目となっている。

(5) 価格資料

 小売物価統計調査(小売店及び事業所を対象に調査)によって調査された小売価格で,毎月12日を含む週の水,木,金曜日のいずれか1日の価格。ただし,生鮮食品及び切り花については,3旬平均によっている。
 調査店舗数は,平成17年(2005)基準指数の場合,全国で約3万店舗,収集価格数は毎月約25万3,000価格(家賃調査世帯2万3,000世帯を含む)である。

(6) ウエイト及びウエイト年次

 家計調査による各基準年の平均1か月間の1世帯あたり品目別支出金額。生鮮食品のウエイトは基準年の品目別支出金額の外,基準年及びその前年の月別購入数量を用いて作成する。

(7) 指数の作成系列

 ア 基本分類指数
 全体の物価の動きを平均した「総合」と,その内訳を消費目的により費目別に分類した指数であり,全国及び東京都区部については,10大費目及びこれを細分化した品目別価格指数まで作成されている。また,都市階級,地方・大都市圏,東京都区部を除く都道府県庁所在地,川崎市及び北九州市は,10大費目及びこれを細分化した中分類指数が作成されている。また,別掲項目として「生鮮食品を除く総合」,「持家の帰属家賃を除く総合」,「持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合」などの指数も作成されている。
 イ 財・サービス分類指数
 品目を主として財であるかサービスであるかによって分類し,さらにこれを細分化した指数であり,全国及び東京都区部について作成されている。この指数は,昭和30年(1955)から作成されているが,60年基準までは特殊分類指数と称していた。
 ウ 世帯属性別指数
 世帯の収入や世帯主の年齢などに着目して分類したものである。
 エ 品目特性別指数
 各指数品目を消費者の購入状況に着目して分類したものである。お米や野菜などのように必需性の高い品目を,基礎的支出項目,どちらかといえば世帯のし好等により選択的に購入されるとみられる品目を選択的支出項目と呼ぶ。
 オ 参考系列
 基準時のウエイトを5年間固定したままでは,「消費構造を適切に反映した結果にならないのではないか」という疑問が生じるので,毎年ウエイトを変える「連鎖基準方式によるラスパイレス指数」が,昭和45年(1970)以降作成されている。その外にも参考指数として,基準年と比較年の中間に当たる年の消費構造を用いた「中間年バスケット方式による指数」,単身世帯を含めた総世帯のウエイトを用いた「総世帯指数」等が作成されている。

5 指数の接続

 平成17年(2005)基準消費者物価指数は,昭和30年(1955)までさかのぼって接続,作成されている。なお,総合指数については,「持家の帰属家賃を含む総合」は昭和45年(1970)まで,「持家の帰属家賃を含まない総合」は22年(1947)までさかのぼることが可能である。
 なお,消費者物価指数は昭和21年(1946)8月以降しか作成されておらず,我が国の戦前と戦後の経済水準を測定するためのデフレーターがなかった。当時幾つかの試算が行われていたが,最終的には,総理府統計局(現総務省)が昭和26年(1951)基準時改定の際,新しく東京都区部について戦前リンク指数を算出し統一を図ることとした。この結果を昭和28年(1953)2月に戦前基準消費者物価指数として公表し,以後,戦後の消費者物価指数に接続させて算出している。

消費者物価地域差指数

1 作成機関

 総務省統計局統計調査部消費統計課

2 作成の目的及び沿革

 消費者物価地域差指数は,都市相互間の物価差を測る目的で,昭和22年(1947)平均について初めて作成されたが,当初は東京都区部と比較都市についてフィッシャー型の算式によって求めていた。昭和27年(1952)からは,全都市(28都市)平均の価格と品目別支出金額ウエイトを用いたラスパイレス型の算式で算出するように改められ,さらに38年(1963)からは,小売物価統計調査及び家計調査の調査市町村拡大に伴って,次のような方法に改め,現在に至っている。

3 作成の方法

(1) 価格資料

 指数計算に用いる価格資料は,原則として小売物価統計調査によって調査された小売価格であり,消費者物価指数と同様である。

(2) ウエイト

 作成年における家計調査の全国平均1世帯当たり品目別消費支出金額である。

(3) 平均価格

 市町村別平均価格は,上記価格資料を用いて生鮮食品以外については1〜12月の単純平均により,生鮮食品については各市町村の月別ウエイト(各品目の月別購入数量に比例)による加重算術平均によって求めている。
 全国平均価格及び都市階級・地方別平均価格は,その品目の市町村別品目別年平均価格及び総支出金額を用いた加重調和平均によって求めている。

(4) 算式

 基準地域(全国平均)のウエイトによるラスパイレス型算式である。

(5) 作成の範囲

 消費者物価地域差指数は,都道府県庁所在市及び政令指定都市(川崎市,浜松市,堺市及び北九州市)の51市について,51市の平均を基準(=100)とした年平均の指数を作成する。なお,作成する系列は,総合(持家の帰属家賃を除く),食料及び家賃を除く総合の3系列である。

農業物価指数

1 作成機関

 農林水産省大臣官房統計部経営・構造統計課

2 指数の性格

 農業物価指数は,農家が販売する農産物の生産者価格及び農家が購入する農業生産資材価格を把握し,農業における投入・産出の価格変動を測定するものである。

3 指数の沿革

 農村に関する物価指数の歴史は古く,戦前は,帝国農会(後の全国農業会)が昭和12年(1937)から農村物価調査を実施し,これを基に農村物価指数を作成していた。この調査は全国の各農区から1県当たり5町村を選び,全国45町村を対象に農林生産物(80種),農業用品(80種),家計用品(80種)の計240種についてその月々において最も大量に取引された価格を調べ,昭和12年度(1937)=100として加重算術平均法で指数が算出されていた。また,昭和18年(1943)以降はヤミ取引の一般化に即応して,同一町村で農林生産物,農業用品,家計用品各30品目についてヤミ価格調査を行い,単純算術平均による指数も算出されていた。
 農村物価調査は,昭和23年(1948)4月から農林省(現農林水産省)に移され,物価及び賃金調査として実施され,24年(1949)4月からは農村物価賃金調査に統合されたが,農村物価指数はこれらの資料を基に作成された。ウエイトは基準時(昭和24年度)の農家現金取引金額,算式は加重算術平均,採用品目は農林生産物44品目,農業用品30品目,家計用品105品目である。
 その後,昭和26年度(1951),32年度(1957),35年度(1960)と基準時の改定が行われ,以後5年ごとに行われている。各基準時改定に際しては,指数採用品目の増加を始め,新たな指数系列を作成するなどの改善が図られた。なお,平成7年基準から基準時が年度から暦年に改められた。
 現指数の基準時である平成12年改定では,指数の構成をこれまでの3種の指数のうち生活資材価格指数を廃止し,農産物価格指数と農業生産資材価格指数の2種とし,名称も「農業物価指数」と改めるなど,大幅な改定が行われた。なお,この2種の指数はリンクして,昭和26年度(1951)まで遡及して作成されている。

4 作成の方法

(1) 指数の構成

 基準時は,平成12年(2000)(暦年)1か年である。指数採用品目数は,農産物が123,農業生産資材が151である。算式はラスパイレス式(基準時加重相対法算式)による。ウエイトは,平成12年農業経営統計調査「農業経営動向統計」結果の全国販売農家1戸当たりの農産物販売金額及び生産資材品目別支出金額から作成した。

(2) 基準時価格

 基準時価格は,農業物価統計調査による平成12年(2000)の平均価格により,平均価格の計算は次の方法によっている。

 ア 農産物価格は,品目別に定めた必須調査都道府県別に月平均価格をまず算定し,次いで,平成11年(1999),12年(2000)の該当月の都道府県別出荷量をウエイト(都道府県別数量ウエイト)として全国月平均価格を求め,さらに,この全国月平均価格に全国の月別出荷量ウエイトを乗じ,12年(2000)全国平均価格を算定している。
 イ 農業生産資材価格は平成12年(2000)の農業生産資材価格調査の調査都道府県別月平均価格の単純平均により全国月平均価格を求め,さらに1月から12月までを単純平均して,全国年平均価格を算定している。

(3) 価格資料と価格指数

 農産物のうち野菜は,原則として,毎月5日と15日,野菜以外の農産物と生産資材の価格は毎月15日現在で調査されている。

農村消費者物価指数

 農村消費者物価指数は,農家が家計消費する各種の商品とサービスの価格の変動を測定するため,昭和26年度(1951)から毎月,農林水産省が作成していたが,平成12年(2000)で中止された。最終の平成7年基準指数は,算式はラスパイレス型で,ウエイトは農家経済調査の7年(1995)農家1戸当たり家計支出金額により算出されている。採用品目は279で,価格は農村物価指数と同様,農村物価統計調査による。 農村消費者物価指数では,自家産農産物の家計消費分が対象になっており,この点で,農村物価指数の生活資材価格指数とは異なっていた。

全国市街地価格指数

 「第15章 不動産・土地」を参照。

価格

小売物価統計調査(基幹統計調査)

1 実施機関

 総務省統計局統計調査部経済統計課

2 調査の目的

 国民の消費生活上重要な支出の対象となる商品の小売価格,サービス料金及び家賃を全国規模で調査し,消費者物価指数その他物価に関する基礎資料を得る。

3 調査の沿革

 この調査は,昭和25年(1950)6月から毎月実施されている。戦後の消費者物価指数は,当初は消費者価格調査の価格を基に作成されていたが,昭和26年(1951)基準指数からこの調査の価格を基に指数計算されるようになった。
 地域の範囲は,当初,都道府県庁所在市を含む54市の約210品目について開始されたが,その後数次にわたり調査市町村,調査品目等に改定が行われてきた。特に昭和37年(1962)7月からは郡部を含め全国的な規模に拡大された。また,昭和47年(1972)6月には沖縄県の5市2町が加えられた。その後も調査品目は,消費者物価指数の改正に合わせて追加・拡充が行われている。

4 調査対象及び方法

(1) 調査対象地域と店舗の選定

 調査市町村は,全国の市町村を人口規模,地理的位置,地域特性などにより167層に層別し,各層から抽出された167市町村である。各調査市町村には,商品の価格及びサービス料金を調査する価格調査地区と,借家の家賃等を調査する家賃調査地区を設けている。
 なお,宿泊料については,全国の101市町村から調査旅館・ホテルを選定している。
 価格調査地区数は,品目ごとに,地域間,店舗間の価格差によって異なり,価格のばらつきの大きい品目は地区数も多い。地区内で調査品目ごとに最も代表性のある小売店舗又は事業所(約2万7,000)を調査する。家賃調査地区では地区内に居住する全ての借家の世帯(約2万6,000)を調査する。

(2) 価格調査

 品目の多くは調査員が調査するが,全国又は各地方において,価格・料金が均一か又はこれに近い品目は都道府県又は総務省が直接調査する。各調査品目は,全国に共通する一定の銘柄(「基本銘柄」という。)を指定して調査する。ただし,基本銘柄の出回りが少ない調査市町村がある場合は,その市町村の実情に即して出回りの多い銘柄を別に定め(「市町村銘柄」という。),これを調査する。なお,出回り状況の変化等を考慮し,基本銘柄の改正を年2回行うほか,必要に応じて市町村銘柄の設定を行っている。
 調査員による調査は,毎月12日を含む週の水曜日,木曜日又は金曜日のうちいずれか1日。生鮮魚介,野菜,果物及び切り花の約40品目については,上旬,中旬及び下旬の3旬別に調査を行い,それぞれ5日,12日及び22日を含む週の水曜日,木曜日又は金曜日のいずれか1日を調査日とし,調査日を含む前3日間の中値を調査する。
 都道府県調査及び総務省による調査は,毎月12日を含む週の金曜日(遊園地入園料については日曜日)。特例として学校給食費,PTA会費,大学・短期大学・高等学校・中学校授業料,幼稚園の保育料,印鑑証明手数料及び戸籍抄本手数料については,4月及び9月の年2回調査する。宿泊料は,毎月5日を含む週の金曜日(休日の前日である場合は,翌週の月曜日)に調査する。
 調査する価格は,調査日に調査店舗で実際に販売する平常の価格を調査する。ただし,短期間の廉売価格や災害等に起因する異常価格,月賦販売等による価格及び中古品などは調査しない。

全国物価統計調査(基幹統計調査)

1 実施機関

 総務省統計局統計調査部物価統計室

2 調査の目的

 この調査は,国民の消費生活において重要な支出の対象となる商品の販売価格及びサービスの料金並びにこれらを取り扱う店舗の業態や経営形態など価格決定に関する様々な要素を幅広く調査し,物価の店舗間格差,銘柄間格差,地域間格差など価格差の実態を解明し,物価対策など物価に関する基礎資料を得る。

3 調査の沿革

 昭和42年(1967)に第1回調査を小売店舗を対象として実施された。その後,昭和46年(1971)に第2回調査,49年(1974)に第3回調査,52年(1977)に第4回調査が実施され,以降5年ごとに行われており,最新の平成19年(2007)調査はその10回目に当たる。
 第2回調査から卸売店舗が調査対象に加えられたが,平成9年(1997)第8回調査から卸売調査は中止された。

4 調査の対象及び方法等

(1)調査の対象

 調査市町村は,人口10万以上の市(東京都区部を含む)についてはすべての市,人口10万未満の市及び町村については410市町村を抽出し調査を実施した。
 調査対象は,次のとおりである。

 ア 小売店舗
 調査市町村内にある小売店舗を,売場面積,産業分類及び店舗の業態により区分し,それぞれの区分の中から全国で約13万7千店舗を調査店舗として選定し調査した。
 イ 飲食店及びサービス事業所
 調査市町村内にある飲食店やサービス業を営む事業所(約6万5千店舗)を対象とし,調査した。
 ウ 広域サービス企業,通信販売企業,ホテル・旅館及びゴルフ場
 広域地域でサービスを提供する企業等や,通信販売を行っている企業(約2,200企業),ホテル・旅館(約400事業所)及びゴルフ場(約400事業所)を対象とし,全国から選定し調査した。

(2)調査品目

 小売店舗品目が141,飲食店及びサービス事業所品目が34,広域サービス企業品目が3,通信販売企業品目が24(小売店舗における調査品目と共通),ホテル・旅館及びゴルフ場品目が2となっている。

(3)調査の方法

 平成19年(2007)調査は,11月21日現在で,次の方法により行われた。

 ア 小売店舗
 調査は,調査員が指定された店舗に調査票を配布し,店舗の代表者等が記入した調査票を取集する方法により行われた。
 イ 飲食店及びサービス事業所
 調査は,市町村職員が「サービス料金調査票」に基づき,事業所の代表者等に質問をする方法により行われた。
 ウ 広域サービス企業,通信販売企業,ホテル・旅館及びゴルフ場
 調査は,通信販売企業については,総務省統計局職員が調査企業等に調査票を郵送し,調査企業等から記入した調査票を郵送で回収する方法により行われた。サービス料金(宿泊料,ゴルフプレー料金を含む)を調査する企業等については,総務省統計局職員が代表者等に質問をする方法等により行われた。

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