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第18章 貿易・国際収支・国際協力 解説

 この章では,貿易,国際収支及び国際協力に関する統計を収録している。
 貿易統計は,輸出及び輸入される貨物が税関を通関する際,輸出入業者から提出される輸出申告書,積戻し申告書,輸入申告書,倉入承認申告書等に基づいて毎月作成されており,通関統計とも呼ばれる業務統計である。ここでは輸出入金額・数量,貿易指数の外,技術貿易に関する統計を収録している。
 国際収支に関する統計は,日本銀行が財務省の委任を受けて国際通貨基金(IMF)の定めたマニュアルに準拠して作成している。ここでは,外国為替相場,外貨準備高及び国際収支に関する統計を収録している。
 国際協力については,経済協力及び国際文化交流に関する統計を収録している。経済協力には,政府開発援助(ODA),その他の政府資金及び民間資金援助に関する統計,国際文化交流には,国際交流基金の予算に関する統計を収録している。

貿易統計

 資料は,財務省の貿易統計をまとめた(財)日本関税協会の「日本貿易月表」及び「外国貿易概況」である。

1 地域及び国別分類

 国別分類は,227か国(地)で,輸出は最終仕向国(地)により,輸入は原産国(地)によるが,原産国(地)が不明の場合は積出国(地)によっている。
 なお,昭和20年(1945)8月から28年(1953)12月までの奄美群島,43年(1968)6月までの小笠原諸島,47年(1972)5月までの沖縄県との交易は,我が国の行政権が及ばなかったため外国貿易として扱われている。 

2 計上時点及び価格

 計上時点は,輸出は積載船舶又は航空機の出港の日,輸入は輸入許可又は承認の日で,価額は,輸出は本船渡し(FOB)価格,輸入は運賃・保険料込み(CIF)価格である。なお,平成8年(1996)4月からドル建て表示がなくなり,円建て表示のみの公表となった。 

3 対象の範囲

 次のものは統計の対象から除かれている。

 20万円以下の少額貨物,見本品,贈与品及び寄贈品,旅客用品,興業用品,駐留軍・国連軍関係貨物,博覧会・展覧会・見本市等への一時的出品貨物及び反復使用のコンテナー類等。

4 品目分類・商品分類

 品目分類については,HS(商品の名称及び分類についての統一システム)に準拠した「輸出入統計品目表」(昭和62年(1987)大蔵省告示)による。なお,輸出統計品目表と輸入統計品目表とでは,HS条約の品目表の6桁までの番号区分は共通であるが,統計細分の体系は国ごとに異なっている。
 商品分類については,「輸出入統計品目表」,SITC(標準国際貿易商品分類)及び日本標準産業分類などを参考にして作成された「外国貿易概況品目分類基準表」によっている。

5 貿易指数

 貿易指数は,財務省によって毎月作成されている。基準年を100として,ある時点の輸出入がどれぐらいであるかを示したもので金額指数,価格指数,数量指数がある。指数は5年ごとに基準改定が行われ,現在の基準年は平成12年(2000)である。

  金額指数 ・・・ 基準年の輸出入額に対する比較時の輸出入額の比率
  価格指数 ・・・ 9桁の統計品目番号毎の品目で,次の基準を満たすものを選定し,単価(輸出入額÷数量)からフィッシャー式により価格指数を算出する。
 ・基準年において,輸出入総額の10万分の1を超える構成比を有する品目
 ・基準年及びその前後の年の36か月中,32か月以上の輸出入実績のある品目
 ・上記で選定された品目のうち,「バスケット品目」を除外
  数量指数 ・・・ 金額指数を価格指数で除したもの。
 なお,基準年以前の旧指数とは,基準年の指数の値を100とするような計数を用いて接続している。

技術貿易

 外国からの技術の導入契約は,「外資に関する法律」(昭和25年,以下外資法)及び外為法の規制による許認可制であったが,その後の我が国の経済の急速な発展,貿易自由化の国際的な動き等を反映して,許認可は次第に緩和されていった。昭和54年(1979)12月に外資法と外為法の全面改正が行われ,外為法に一本化されて,技術の導入契約も全面的に事前届出制となった。技術貿易額は,国際収支統計におけるサービス収支の特許等使用料で,資料は日本銀行の「国際収支統計月報」による。
 技術導入件数は,昭和54年(1979)10月までは許認可件数,11月以降は届出件数である。資料は,科学技術庁(現文部科学省)の「外国技術導入年次報告」及び日本銀行の「経済統計年報」による。
 なお,技術導入件数の取りまとめは平成10年度(1998)までである。

外国為替相場

 外国為替相場とは,ある国の通貨と他国の通貨との交換比率のことである。我が国の場合,昭和24年(1949)以降1ドル360円の固定相場が設定されていたが,48年(1973)8月に変動相場制に移行して現在に至っている。
 基準外国為替相場は,円とドルの交換レートについて6か月ごとの実勢相場の平均値として,年2回財務大臣が定めることとなっている。これに対し,裁定相場は,共通の通貨に対する為替相場から二つの通貨の為替相場を計算して求めたもので,当該二通貨について直接的な取引が少ないような場合に便宜的な目安として間接に計算されるものである。
 インターバンク相場は,外国為替公認銀行間で取引する相場で,銀行間相場あるいは市場相場ともいう。スポット相場は直物相場とも呼ばれ,売買の取引が成立してから2営業日目に資金の受渡しが行われる取引に適用される相場で,インターバンクでの取引に適用される相場である。

外貨準備高

 外貨準備高とは,一国の通貨当局が対外的支払に充てるための準備として保有している外貨資産(流動性のある対外資産)をいう。我が国の場合,財務省によって毎月公表されている。外貨資産は,金,外貨,IMFのリザーブポジション及びIMF特別引出権(SDR)からなっている。
 外貨準備の増減は,国際収支上,金融勘定公的部門の重要な部分を占めている。

国際収支

 国際収支統計は,一定期間における我が国のあらゆる対外経済取引を,IMFによる「国際収支マニュアル」に基づいて計上している。対外経済取引とは,居住者と非居住者との間の財貨・サービス・所得の取引や,対外資産・負債の増減に関する取引,移転取引をいい,その取引が有償,無償あるいは外貨決済,円貨決済であるかのいかんを問わない。
 我が国では,昭和41年(1966)からそれまでの外国為替統計に代わって,IMF方式の国際収支統計が作成されてきたが,IMFによって改訂された「国際収支マニュアル第5版」に基づいて,平成8年(1996)1月分統計から収支項目が大幅に改定された。改定後の国際収支の主要項目は,貿易・サービス収支,所得収支,経常移転収支からなる経常収支と,投資収支,その他資本収支からなる資本収支である。項目間には次の関係が成り立っている。
   経常収支+資本収支+外貨準備増減+誤差脱漏=0

1 経常収支

(1) 貿易収支

 貿易収支は,居住者・非居住者間で財貨の所有権が移転した取引をFOB価格で計上する。計上項目は,一般商品,加工用財貨,修理費,輸送手段の港湾調達財貨及び非貨幣用金である。

(2) サービス収支

 サービス収支は,輸送,旅行,その他サービスの受取及び支払を計上する。

(3) 所得収支

 所得収支には,居住者・非居住者間の雇用者報酬,投資収益の受取及び支払を計上する。
 雇用者報酬には,居住者による非居住者労働者に対する報酬の支払,居住者労働者が外国で得た報酬の受取を計上する。
 投資収益には,居住者・非居住者間における対外金融資産・負債に係る利子,配当金等の受取及び支払を計上する。

(4) 経常移転収支

 移転収支とは,実物資産(財貨・サービス)あるいは金融資産などの無償取引(経済的価値の一方的な受払)を国際収支表に複式簿記形式で記録するための見合い計上項目である。移転収支は,相手国の経常支出となる経常移転と資本形成に貢献する資本移転に区分され,前者が経常収支に,後者が資本収支にそれぞれ分類される。
 経常移転には,資本移転以外のすべての移転を計上し,個人又は政府間の財・サービス及び現金の贈与,国際機関への拠出金等を計上する。

2 資本収支

 資本収支は,居住者・非居住者間の資産又は負債の受払を計上する項目で,投資収支及びその他の資本収支とに分類される。

(1) 投資収支

 投資収支は,居住者・非居住者間の金融資産負債の取引を計上する項目で,直接投資,証券投資,金融派生商品及びその他投資から構成される。
 直接投資には,直接投資家・企業間の株式取得,再投資収益,資金貸借などを含んだすべての取引を計上する。
 証券投資には,株式や負債性証券(債券)の対外取引を計上する。
 金融派生商品には,オプション(プレミアムのみ),ワラント,通貨スワップ等の元本交換差額,金利スワップ等の取引に係る利子を計上する。
 その他投資には,直接投資,証券投資,金融派生商品及び外貨準備資産に該当しないすべての資本取引を計上する。

(2) その他資本収支

 その他資本収支は,資本移転の受払及び非生産非金融資産の取得・処分に係るすべての取引を計上する。
 資本移転は,対価の受領を伴わない固定資産の所有権の移転,債権者による債務免除,固定資産の取得・処分に付随する資金の移動である。
 また,非生産非金融資産の取得・処分には,財貨・サービスの生産に用いられる無形非生産物資産(特許権,著作権,商標権,譲渡可能な契約等)の取得・処分及び大使館あるいは国際機関による土地の取得・処分を計上する。

3 外貨準備増減

 外貨準備増減は通貨当局の管理下にあるすぐに利用可能な対外資産の増減を計上する項目である。貨幣用金,SDR,IMFリザーブポジションが含まれる。統計作成のための基礎データとなるのは,財務省が作成する外貨準備高に関する資料である。

経済協力

 開発途上国に対する経済協力については,経済協力開発機構(OECD)の下部機構である加盟22か国及び欧州委員会から成る開発援助委員会(DAC)が,開発途上国に対して資金供与し経済成長を促すこと,政府開発援助(ODA)を拡充し途上国の債務負担を軽減すること等を目的として,政策の調整や改善を図っている。その資金の流れは,政府開発援助,その他政府資金及び民間資金に分類して把握されている。
 政府開発援助は,政府又は政府関係機関によって供与されるものであること,開発途上国の経済開発や福祉の向上に寄与することを主たる目的としていること,資金協力については贈与要素(グラント・エレメント)が25%以上のものであることの三つの条件を満たすもので,二国間贈与,二国間貸付及び国際機関に対する出資・拠出等に分けられる。二国間贈与は,相手国政府に返済義務を課さない援助で,無償資金協力と技術援助に分けられる。技術援助は,留学生及び研修員の受入れ,専門家及び協力隊員派遣,研究協力等が含まれる。二国間貸付は,プロジェクト建設のための資金援助,各種の資本財や消費財を供与する商品援助の外,債務返済に困っている国に対する債務救済がある。
 その他政府資金は,政府開発援助以外の政府資金で,輸出促進を目的としたもの,国際復興開発銀行(世界銀行)が市場で発行する証券取引等が計上される。
 民間資金は,民間人による取引をいい,その中心は輸出信用及び直接投資である。輸出信用は,我が国の輸出業者が開発途上国の輸入業者に対して購入代金の繰延べを許容するものである。

国際交流基金

 国際文化交流統計として国際交流基金の予算を収録している。国際交流基金は,対日理解の促進,国際相互理解の増進及び国際友好親善の発展を目的として昭和47年(1972)に設立された特殊法人である。主な文化交流事業としては,日本研究等事業,人物交流事業,催し等事業,アジア交流事業,文化交流施設等協力事業などを行っている。

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