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第6章 企業活動 解説

 この章では,企業の基本構造に関する統計及び企業の経営状況に関する統計を収録している。企業の基本構造に関する統計としては,産業別,経営組織別,企業規模別等の企業数,事業所数及び従業者数であり,経営状況に関する統計としては,資産・負債,売上高,営業経費等の企業の会計状況,更に企業の倒産状況,海外事業活動,外資系企業の状況についての統計である。
 なお,本章では基本的には全産業を包括する統計を収録し,工業,商業など特定産業に限定された統計については,当該産業にかかわる章に収録した。

事業所・企業統計調査(指定統計第2号)

 ※平成18年調査をもって経済センサス(基幹統計調査)に統廃合

1 実施機関

 総務省統計局統計調査部経済基本構造統計課

2 調査の目的

 事業所・企業統計調査は,事業所の事業活動及び企業の企業活動の状態を調査し,もって我が国における事業所及び企業の産業,従業者規模等の基本的構造を全国及び地域別に明らかにするとともに,各種統計調査実施のための事業所及び企業の名簿を得ることを目的とする。

3 調査の沿革

 事業所の事業活動の実態を把握し産業構造などを明らかにするとともに,各種統計調査のための母集団資料を提供することを目的として,「事業所統計調査」の名称で,昭和22年(1947)に第1回調査が行われ,23年(1948)に第2回目を実施,以後第13回の56年(1981)調査までは3年ごとに実施されてきたが,これ以後,周期が5年ごとに改められ,第14回調査は61年(1986)に実施された。
 なお,周期を5年とするのに伴い,その中間年に事業所の新設・改廃を調査する名簿整備事業が行われることとなった。
 次いで,平成3年(1991)の第15回調査は,当時3年周期の「商業統計調査(基幹統計調査)」と実施時期が重なったため,両調査は7月1日現在で,同時に実施された。
 さらに,平成8年(1996)調査から,従来の事業所の基本構造の把握に加えて,企業単位の活動の状況を調査することとし,名称もこれまでの「事業所統計調査」から「事業所・企業統計調査」に改められた。
 また,中間年の名簿整備事業は事業所・企業統計調査の簡易調査として3年目に行われることとなり,平成11年(1999)に初めて実施されたが,商業統計調査も9年(1997)から3年周期を5年周期に改めたことに伴い,その2年後に簡易調査を行うこととされ,11年(1999)は同簡易調査と重なることとなり,このため,両調査を1枚の調査票にまとめて同時に実施された。
 なお,事業所統計調査では,昭和29年(1954)以降,サービス業の一部について売上高,給与額について調査していたが,平成元年(1989)から「サービス業基本調査」が開始されるに伴い中止された。
 さらに,簡易調査として2回目に当たる平成16年調査は,記入者負担を軽減し,より効率的に調査を実施する観点から,総務省統計局「サービス業基本調査」及び経済産業省「商業統計調査」と合わせて,三つの調査を一元化し同時に6月1日現在で実施された。直近では,平成18年(2006)10月1日現在で行われた。

4 調査の構成及び方法等

 調査は、甲調査及び乙調査(簡易調査にあっては、乙調査を除く。)から構成され、それぞれ以下のとおりである。

「甲調査」

(1) 調査対象の範囲

 国及び地方公共団体の調査事業所以外の調査事業所(日本標準産業分類に掲げる産業に属する事業所のうち,個人経営の農林漁業,家事サービス業及び外国公務に属する事業所を除く事業所)。

(2) 調査方法及び経路

 自計申告方式で,総務省統計局が,都道府県及び市区町村を通じ,調査員により調査票を配布・取集する。

(3) 調査事項(簡易調査においては一部のみ)

 名称・所在地・経営組織・開設時期・事業の種類等の事業所に関する事項,本所の名称・所在地・成立年月・資本金額・子会社等の有無・事業の種類・合併等の状況等会社企業に関する事項

「乙調査」

(1) 調査対象

 国及び地方公共団体の調査事業所。

(2) 調査方法及び経路

 郵送による自計申告方式で,総務省統計局が報告者から直接報告を求めるものと,総務省統計局が都道府県及び市区町村を通じて報告を求めるものがある。

(3) 調査事項

 名称,所在地,職員数,事業の種類等

5 用語の説明

事業所 ・・・ 経済活動の場所ごとの単位であって,原則として次の要件を備えているもの。
[1]経済活動が,単一の経営主体のもとで一定の場所(一区画)を占めて行われていること。
[2]物の生産や販売,サービスの提供が,従業者と設備を有して,継続的に行われていること。
経営組織    
 民営 ・・・ 国及び地方公共団体等の事業所以外のもの。
 個人経営 ・・・ 個人が事業を経営している場合をいう。会社や法人組織になっていなければ,共同経営の場合であっても個人経営に含める。
 法人 ・・・ 法律の規定によって法人格を認められているものが事業を経営している場合をいう。
 会社 ・・・ 株式会社(有限会社を含む),合名会社,合資会社,合同会社,相互会社及び外国の会社をいう。
ここで,外国の会社とは,外国において設立された法人の支店,営業所などで,会社法の規定により日本にその事務所などを登記したものをいう。
 独立行政法人等 ・・・ 独立行政法人,地方独立行政法人,国立大学法人,大学共同利用機関法人及び日本郵政公社をいう。
 その他の法人 ・・・ 法人格を持っているもののうち,会社及び独立行政法人等以外の法人をいう。
例えば,特殊法人,認可法人,財団法人,社団法人,学校法人,社会福祉法人,宗教法人,医療法人,労働組合(法人格を持つもの),農(漁)業協同組合,事業協同組合,国民健康保険組合,共済組合,信用金庫などが含まれる。
 法人でない団体 ・・・ 団体であるが法人格を持たないもの。
例えば,協議会,後援会,同窓会,労働組合(法人格を持たないもの)の事業所などが含まれる。
従業者 ・・・ 調査期日現在,当該事業所に所属して働いているすべての人をいう。したがって,他の会社や下請先などの別経営の事業所へ派遣している人も含む。また,当該事業所で働いている人であっても,他の会社や下請先などの別経営の事業所から派遣されていて当該事業所から賃金・給与を支給されていない人は従業者に含まない。
なお,個人経営の事業所の家族従業者は,賃金・給与を支給されていなくても従業者に含める。
 個人業主 ・・・ 個人経営の事業所で,実際にその事業所を経営している人。
 無給の家族従業者 ・・・ 個人業主の家族で,賃金・給与を受けずに,事業所の仕事を手伝っている人。家族であっても,実際に雇用者並みの賃金・給与を受けて働いている人は,「常用雇用者」又は「臨時雇用者」に含める。
 有給役員 ・・・ 法人,団体の役員(常勤,非常勤は問わない)で,役員報酬を受けている人。
重役や理事などであっても,事務職員,労務職員を兼ねて一定の職務に就き,一般職員と同じ給与規則によって給与を受けている人は「常用雇用者」に含める。
 常用雇用者 ・・・ 事業所に常時雇用されている人。
期間を定めずに雇用されている人若しくは1か月を超える期間を定めて雇用されている人又は調査の前2か月にそれぞれ18日以上雇用されている人。
 正社員・正職員 ・・・ 常用雇用者のうち,一般に「正社員」,「正職員」などと呼ばれている人をいう。
 正社員・正職員以外 ・・・ 常用雇用者のうち,一般に「正社員」,「正職員」などと呼ばれている人以外で,「嘱託」,「パートタイマー」,「アルバイト」又はそれに近い名称で呼ばれている人をいう。
 臨時雇用者 ・・・ 常用雇用者以外の雇用者で,1か月以内の期間を定めて雇用されている人又は日々雇用されている人。
 派遣・下請従業者 ・・・ 従業者のうち,いわゆる労働者派遣法にいう派遣労働者,在籍出向など当該事業所に籍がありながら,他の会社など別経営の事業所で働いている人,又は下請として請負先の事業所で働いている人。

法人企業統計調査(基幹統計調査)

1 実施機関

 財務省財務総合政策研究所調査統計部

2 調査の目的

 我が国における営利法人の企業活動の実態を明らかにし,併せて企業を単位とする各種統計調査のための基礎となる法人名簿を整備する。

3 調査の沿革

 この調査の前身は農商務省・商工省の「会社統計表」である。明治16年(1883)農商務省が「農商務通信規則」を制定し,地方庁に対して各種の産業調査を命じたことに始まるもので,通信(調査)事項を「農業」,「工業」,「商事」に分け,会社に関する事項は「商事通信事項」の中で調査された。明治27年(1894)に「農商務統計様式」が定められ,「会社票」という会社ごとの小(個)票による報告形式がとられるようになった。その後,数回の改正を経てきたが,大正14年(1925)に農林,商工両省の分離を契機に,この「会社票」は独立して商工省「会社統計表」として調査されることとなった(この調査と直接接続しないが,同様の調査に,明治14年(1881)から16年(1883)まで統計院で調査した「会社統計」がある。)。
 調査は昭和19年(1944)には戦時特例により中断したが,戦後20年(1945)に復活,21年(1946)12月に大蔵省(現財務省)に移管して,調査名も「法人企業統計調査」に改めるとともに,調査内容も大幅に拡充され,経営分析統計として,23年(1948)から全営利法人(金融・保険業を除き,資本金1千万円以上は全数,それ未満は標本調査)を対象に「年次別調査」が開始された。また,昭和25年(1950)からは資本金2百万円以上の法人を対象に「四半期別調査」が開始され,現行の年次・四半期別の統計体系が確立した。昭和45年(1970)から指定統計となり,48年(1973)からは四半期別調査の対象を資本金1千万円以上に切り上げている。
 また,平成20年度調査から「金融業,保険業」を調査対象に含めている。
 なお,営利法人等とは,本邦に本店を有する合名会社,合資会社,合同会社及び株式会社並びに本邦に主たる事務所を有する信用金庫,信用金庫連合会,信用協同組合,信用協同組合連合会,労働金庫,労働金庫連合会,農林中央金庫,信用農業協同組合連合会,信用漁業協同組合連合会,信用水産加工業協同組合連合会,生命保険相互会社及び損害保険相互会社をいう。

4 調査の構成及び方法等

 調査は,「法人企業統計調査年次別調査」及び「法人企業統計調査四半期別調査」からなり,その内容は以下のとおりである。

「法人企業統計調査年次別調査」

(1) 調査対象

 調査対象は,全国の営利法人(合名会社,合資会社,株式会社(有限会社を含む))で,調査標本は,平成21年度調査以後,金融業・保険業以外の業種では,資本金,出資金又は基金5億円以上は全数,5億円未満の各階層は等確率系統抽出により,金融業・保険業は資本金,出資金又は基金1億円以上は全数,1億円未満の各階層は等確率系統抽出により抽出された法人。

(2) 調査方法及び経路

 自計記入方式で,財務局及び財務事務所等を通じ,郵送又はオンライン方式により実施。

(3) 調査計数

 その年度の確定決算計数。

(4) 調査事項

 名称等の一般的事項,売上高,資産・負債及び純資産に関する事項,損益,減価償却,従業員数等

「法人企業統計調査四半期別調査」

(1) 調査対象

 調査対象は,資本金,出資金又は基金1千万円以上の全国の営利法人(合名会社,合資会社,株式会社(有限会社を含む))で,調査標本は,平成21年度調査以後,金融業・保険業以外の業種では,資本金,出資金又は基金5億円以上は全数,5億円未満の各階層は等確率系統抽出により,金融業・保険業は資本金,出資金又は基金1億円以上は全数,1億円未満の各階層は等確率系統抽出により抽出された法人。

(2) 調査方法及び経路

 年次調査と同じ。

(3) 調査計数

 四半期ごとの仮決算計数。

(4) 調査事項

 名称等の一般的事項,売上高,資産・負債及び純資産に関する事項,固定資産に関する事項,投資その他の資産に関する事項,損益,最近決算期の減価償却,人件費等

5 用語の説明

 この調査における会計に関する用語の定義は,主として,「財務諸表等の用語,様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)によるが,一部の項目については,本調査独自のものとなっている。

受取手形,売掛金(金融業・保険業を除く) ・・・ 貸倒引当金を控除したもの。なお,割引に付した手形,裏書譲渡した手形は含まない。
有価証券 ・・・ 売買目的有価証券及び1年以内に満期の到来する有価証券等である。
その他の有形固定資産,
無形固定資産
・・・ 減価償却累計額を控除したもの。なお,無形固定資産については,コンピュータ・ソフトウェアに関する会計基準が新たに設定され,ソフトウェアが無形固定資産に属するものとして計上されるようになった。
関係会社買掛金,
関係会社売掛金
・・・ 関係会社との取引に基づいて発生した営業上の手形債券及び未収金と手形債務及び未払金であり,それぞれ受取手形と支払手形を含む。
役員数,従業員数,
役員給与,従業員給与
・・・ 「役員数」は常勤,非常勤を問わず,経費としての給与を受ける期中平均人員であり,「従業員数」は常用の期中平均人員と,当期中の臨時従業員(総従事時間数を常用者の1ヵ月平均労働時間で除したもの)との合計。給与額は,それぞれの人員に対して当期中に支払うべき総額であり,売上原価,販売費・一般管理費に含まれるものの合計。
福利厚生費 ・・・ 法定福利費,厚生費,福利施設負担額,退職給与引当金額等,給与以外で人件費とみなされるものの総額である。
租税公課 ・・・ 収入課税の事業税(法人税等に含むものを除く),固定資産税,自動車税,印紙税等の総額で,法人税,住民税及び所得税等の事業税は含まない。
特別法上の準備金(又は引当金) ・・・ 特定事業の公益性の観点から,その計上が特別の法律により義務付けられているもので,本統計では,渇水準備引当金(電気事業法第36条),商品取引責任準備金(商品取引所法第136条の22)及び特定都市鉄道整備準備金(特定都市鉄道整備促進特別措置法第8条)が該当する。

<主要財務営業比率の説明>

主要財務営業比率の説明 

個人企業経済調査(基幹統計調査)

1 実施機関

 総務省統計局統計調査部経済基本構造統計課

2 調査の目的

 個人で「製造業」,「卸売業,小売業」,「宿泊業, 飲食サービス業」 又は 「サービス業」 を営んでいる事業所の経営実態を明らかにし,景気動向の把握や中小企業振興のための基礎資料などを得ることを目的とする。

3 調査の沿革

 個人企業経済調査は,経済安定本部(現在の内閣府)が,昭和22年(1947)に国民所得の推計資料を得るために実施した「個人企業経済調査」から発展したものである。
 昭和27年(1952)4月には,そのうちの工業及び商業についての部分を,総理府統計局(現在の総務省統計局)が調査することとなり,同年10月に,名称を「個人商工業経済調査」と改めた。

 その後,昭和36年(1961)7月に「個人企業経済調査」と改め,従来の製造業及び卸売業・小売業のほかにサービス業を加えて調査するようになり,昭和39年(1964)7月からは調査事項を拡充し,営業上の資産及び負債についても調査することとした。

 また,昭和41年(1966)7月からは,調査対象を大幅に拡大するとともに,従来調査地域としていなかった町村についても調査することとした。

 さらに,平成14年(2002)からは,個人経営の事業所の景気動向をより的確に把握すること及び個人経営の事業所の系列化の進展や事業主の高齢化等の構造的変化を的確に把握することを目的として,従来の調査票を整理・統合するなど調査方法を大幅に見直すとともに,事業主による業況判断や事業主の年齢等を新たに調査することとした。また,結果精度の向上を図るため,調査事業所数を従来の約3,000事業所から約4,000事業所に拡大した。

4 調査の構成及び方法等

(1) 調査票

 「個人企業経済調査動向調査票」(毎四半期),「個人企業経済調査構造調査票」(毎年)の2種類からなる。

(2) 調査対象

 全国の「製造業」,「卸売業,小売業」,「不動産業,物品賃貸業」のうち一部,「学術研究,専門・技術サービス業」のうち一部,「宿泊業,飲食サービス業」のうち一部,「生活関連サービス業,娯楽業」のうち一部,「サービス業(他に分類されないもの)」のうち一部を営む個人経営事業所。

(3) 調査標本

 個人経営事業所の中から層化3段抽出法により選定された約4,000事業所。

(4) 調査方法

 総務省統計局から,都道府県を通じ,調査員調査により行われる。動向調査票による調査は四半期ごとに実施され,調査期間は1年,構造調査票による調査は毎年3月に,前年12月末日現在で実施される。

(5) 調査事項

  「動向調査票」・・・事業主の業況判断,従業者数,給料賃金,売上金額及び仕入金額,営業経費等の営業収支

  「構造調査票」・・・開設時期・営業日数等の事業所の経営形態,事業主の年齢,後継者の有無,売上金額及び仕入金額,営業経費等の営業収支,従業者の給料・賃金,採用・離職状況,経営方針等

企業倒産統計

1 実施機関

 東京商工リサーチ,帝国データバンク

2 調査の沿革及び集計

 倒産とは,企業が経営的破たんから支払不能又は債務超過となり,営業の継続が困難となる事態が表面化することである。倒産に関するデータは,東京商工リサーチが昭和27年(1952)年1月から,帝国データバンクが39年(1964)4月から取りまとめており,それぞれ「グラフでみる倒産状況」,「全国企業倒産集計」として毎月発表している。
 集計対象は,負債額1千万円以上の倒産に限定している。負債総額は,貸借対照表の貸方のうち資本を除く負債合計に手形割引高と裏書譲渡高を加えたものであり,純負債額ではない。純負債額とは負債総額から担保となっていない資産を差し引いた額であるが,倒産発生段階での把握が困難なため集計されていない。

経済産業省企業活動基本調査(基幹統計調査)

1 実施機関

 経済産業省大臣官房調査統計グループ企業統計室

2 調査の目的

 企業の活動の実態を明らかにすることにより,企業に関する施策の基礎資料を得る。

3 調査の沿革

 この調査は昭和62年(1987)及び平成元年(1989)に実施された「工業統計調査」の丙調査を前身とする。工業統計の丙調査は製造事業所の本社及び本店を対象とする調査で,事業所での出荷額等を企業単位にまとめて把握することなどを目的として昭和31年(1956)以来昭和59年(1984)まで毎年実施されてきたが,その後2年の検討期間を設けて内容を見直し,その目的を製造業に属する企業の事業活動の多角化,サービス化,海外進出の状況などを明らかにすることとして,62年(1987)と平成元年(1989)に2回実施された。
 しかし,企業の多角化等は製造業以外の産業にも急速に広がってきており,その全体像を把握するためには製造業だけでは不十分であることから,新たに鉱業と卸売・小売業を加えて,平成4年(1992)から「経済産業省企業活動基本調査」として発足したものである。当初は3年周期ということで開始したが,第1回調査を公表した結果,企業活動の複雑かつ急激に変化している状況を3年の間隔を置いた周期調査によって把握することは不十分であり,その実態を経年的にとらえる必要があるとの意見が広くユーザーから高まり,第2回目の平成8年(1996)調査以降は3年ごとの大規模調査と中間2年間の簡易調査といったローテーションにより毎年実施することとした。
 また,大規模調査の3回目である平成10年(1998)調査からは,新たに「一般飲食店」を対象として追加したほか,報告者負担の軽減を図るために,プレプリントの実施や他の指定統計調査の結果データの利活用等の措置が講じられた。
  さらに,平成13年(2001)調査からは,「電気・ガス業」,「クレジットカード業,割賦金融業」,「サービス業のうち経済産業省の所管業種を中心とした業種」を対象に追加した。
  平成16年にはさらに「サービス業のうち経済産業省の所管業種を中心とした業種」の一部(5業種)が調査対象業種に追加されたほか,オンラインによる調査票提出システムの運用を開始した。
  さらに平成19年調査ではサービス産業について企業活動に関する統計の整備・充実を進めるため,サービス業の一部の業種を調査対象業種に追加した。

4 調査の対象及び方法等

(1) 調査対象

 「鉱業,採石業,砂利採取業」,「製造業」,「電気・ガス・熱供給・水道業」,「情報通信業」のうち一部,「卸売業,小売業」,「金融業,保険業」の一部,「不動産業,物品賃貸業」のうち一部,「学術研究,専門・技術サービス業」のうち一部,「宿泊業,飲食サービス業」のうち一部,「生活関連サービス業,娯楽業」のうち一部,「教育,学習支援業」のうち一部及び「サービス業(他に分類されないもの)」のうち一部に属する事業所を有する企業のうち,従業者50人以上かつ資本金額又は出資金額3千万円以上の会社。

(2) 調査方法

 経済産業省から,経済産業局を通じ,自計申告によりメールで調査する。平成16年からオンラインによる調査も実施している。

(3) 調査事項

 企業の概要,事業組織及び従業者数,親会社,子会社・関連会社の状況,資産・負債及び純資産並びに投資,事業内容,取引状況,事業の外部委託の状況,研究開発,能力開発,技術の所有及び取引状況,企業経営の方向

5 企業の産業分類とその決定方法

(1) 企業の産業分類

 この調査の産業分類は,事業所について適用する日本標準産業分類を適用しているが,同分類によって機械的に企業を格付けすると,事業所ベースに比べて企業ベースの方が兼業の割合が高いため,各種商品卸売業,各種商品小売業,各種物品賃貸業に分類される企業が大幅に増大して,調査の目的の一つである多角化の把握などの分析にはそぐわないことになる。このため,この三つの産業を分類として採用せず,当該企業の主要活動によりそれぞれの産業に分類することとした。その結果,「総合商社」のような企業は繊維品卸売業,鉱物・金属材料卸売業,一般機械卸売業などに分類され,「百貨店」や「スーパー」などは織物・衣服・身の回り品小売業や飲食料品小売業などに,「総合リース業」は産業用機械器具賃貸業,事務用機械器具賃貸業に分類されている。

(2) 企業の産業の決定方法

 この調査では,企業の売上高を,企業で生産し販売する[1]鉱産品の販売,[2]製造品の販売,[3]製造品の加工賃収入と,他の企業から商品を仕入れて販売する[4]仕入商品の販売,[1]〜[4]以外の[5]その他の事業収入に分けて,それぞれ詳細に調べており,これらを合算し,最も販売額の大きいもので大分類(鉱業,製造業,卸売・小売業・飲食店,その他産業)を決定している。さらに,その大分類の中において,売上高の最も高い販売品目で産業(小分類)を決定した。

6 用語の説明

子会社・関連会社 ・・・ 子会社とは,企業が発行済株式総数,資本金又は出資金の50%を超えて出資している会社をいう。関連会社とは,企業が出資している会社で,発行済株式総数,資本金又は出資金の20%以上50%以下を出資している会社をいう。
保有企業比率 ・・・ (子会社・関連会社を保有する企業÷企業数)×100

海外事業活動基本調査

1 実施機関

 経済産業省大臣官房調査統計グループ企業統計室

2 調査の目的

 我が国企業の海外事業活動の現状と海外事業活動が現地及び我が国に与える影響を把握することにより,今後の産業政策及び通商政策の運営に資するための資料を得る。

3 調査の沿革

 この調査は,「海外事業活動動向調査」という名称で昭和46年(1971)(45年度実績分)から調査が開始された。その後の海外事業活動の急速な進展によってより詳細な実態把握が必要となったことから,昭和56年(1981)(55年度実績)に動向調査の詳細調査として「海外事業活動基本調査」を実施,以降は3年周期の詳細調査である「基本調査」と中間各年間の比較的簡易な「動向調査」のローテーションにより調査を継続してきた。
 平成7年(1995)(6年度実績)調査から,経済産業省企業活動基本調査の調査対象企業については,本社企業調査票の一部調査項目の記入の必要をなくし,企業活動基本調査のデータを移送するようになった。
 平成8年(1996)(7年度実績)に,企業活動基本調査と有機的連携をとって企業経営の実態をより精密に観察可能とするため,所管を産業政策局国際企業課(当時)から調査統計部に移管した。その後,企業活動の国際化の更なる進展を踏まえて,平成10年(1998)から「海外事業活動基本調査」に調査名を統一して毎年調査を実施し,現在に至っている。

4 調査の構成及び方法等

(1)調査の対象

 毎年3月末時点で海外に現地法人を有する我が国企業(金融・保険業,不動産業を除く。以下,本社企業と称する)

(2)調査方法 

 毎年調査で,調査は,本社企業に直接調査票(「本社企業調査票」及び「現地法人調査票」)を郵送により配布し,企業の自計申告によるメール調査方式で実施されている。

 ア 本社企業調査票
 企業活動基本調査と調整をとって,同調査の対象企業は重複する調査事項について報告の必要なしとしている簡易な調査票である。
 イ 現地法人調査票
 本社企業が有する現地法人について,現地法人1社につき当調査票を1枚ずつ記入して報告する。したがって,現地法人を多数保有する本社企業は,保有する数だけこの調査票を提出することになる。
 子会社の場合,当該現地法人に対して日本側が共同出資である場合について,日本側出資比率が最大の本社企業(同率出資の場合は幹事企業)が記入して報告する。
 また,孫会社の場合は,当該孫会社に出資している現地法人(子会社)に関する調査票を提出した本社企業が報告する。

5 用語の説明

現地法人 ・・・ 海外子会社と海外孫会社を総称して「現地法人」と呼ぶ。海外子会社とは,日本側出資比率が10%以上の外国法人を指し,海外孫会社とは,日本側出資比率が50%超の海外子会社が50%超の出資を行っている外国法人をいう。
海外生産比率 ・・・ 現地法人売上高/国内全法人売上高
  現地法人   ・・・ 当調査による現地法人売上高
  国内全法人 ・・・ 法人企業統計売上高(財務省)
   なお,海外進出企業ベースの海外生産比率についても,以下の算式で計算している。
   当調査による現地法人売上高/当調査による本社企業売上高。

外資系企業動向調査

1 実施機関

 経済産業省貿易経済協力局貿易振興課

2 調査の目的

 我が国外資系企業の経営動向を把握することにより,今後の産業政策及び通商政策の推進に資するための資料を得る。

3 調査の沿革

 この調査は昭和42年(1967)に我が国における外資系企業の経営動向を把握するために,産業政策局(当時)により開始された。平成7年(1995)調査から,経済産業省企業活動基本調査の調査対象企業については,一部調査項目の記入の必要をなくし,企業活動基本調査のデータを移送するようになった。平成8年(1996)には,企業活動基本調査及び海外事業活動基本調査との有機的連携を図るため,海外事業活動基本調査とともに調査統計部に移管し,現在に至っている。

4 調査の構成及び方法等

(1) 調査対象

 「外国為替及び外国貿易法」に基づき経済産業省等に対内直接投資の届出又は事後報告のあった企業で,外国投資家が株式又は持分の3分の1超を所有している我が国企業。

(2) 調査方法

 毎年調査で,調査は,企業に直接調査票を郵送により配布し,企業の自計申告によるメール調査方式で実施されている。

(3) 調査時点

 各年3月末現在,又はそれ以前でもっとも近い決算時点における年度及び年度末の実績について調査している。

(4) 調査事項

 企業の概要,出資の状況等,操業状況,損益状況,輸出入状況,研究開発費,資金調達状況,設備投資の状況,利益処分の状況,外国側出資者への支払状況,雇用等の状況,研究開発状況

5 用語の説明

集計企業 ・・・ 本調査対象企業のうち,回答のあった企業のうち,操業中のものを指す。
世界計 ・・・ 集計企業による合計を指す。母国籍別に見たときに使用している。
全産業 ・・・ 集計企業による合計を指す。産業別に見たときに使用している。
全法人企業 ・・・ 特に断りのない限り国内の全法人企業をいう。データは財務省の「法人企業統計調査」,経済産業省の「企業活動基本調査」等を用いている。

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